ビーバームーンの由来や意味は?
11月の満月がビーバームーンと呼ばれているのは、ビーバーが巣作りをする時期に該当するからです。ビーバーは、ポプラ、ヤナギ、トネリコ、カバノキといった広葉樹の葉や樹皮、枝を巣材や食料にして、冬の間はほとんど巣の中で暮らします。
しかし19世紀後半、ニューハンプシャー州ではビーバーが絶滅の危機に! 1800年代初頭に毛皮の衣類が流行したことで、ビーバーの毛皮の需要も高かったのです。そのため、11月は猟師にとっても重要な月でした。
これらが11月の満月の名前の由来と考えられています。
そのほか、11月の満月を南西部に住むホピ族は「ハゲタカの月(Fledgling Hawk Moon)」、五大湖地域で暮らすポタワトミ族は「七面鳥の月(Turkey Moon)」と呼んでいるそうです。
ビーバームーンが見える時間は?
ビーバームーンとなる月が満月を迎えるのは2024年11月16日(土)午前6時29分ごろ。このとき、満月はおひつじ座に位置します。そのため、近くにプレアデス星団が見えます。
プレアデス星団とは、小さく群れている6つほどの星の集まりのこと。しかし、望遠鏡で観察すると、もっと多くの星を観察できます。
また、プレアデス星団のことを日本語で「すばる」といい、「集まってひとつになる」という意味の古い言葉が由来になっているそうです。清少納言の『枕草子』にもすばるという言葉が登場しますよ。
アンドロメダ銀河を肉眼でも観察可能
周辺に明かりが少ない暗い場所では、銀河の観測も可能です。アンドロメダ座の中にある渦巻銀河M31(アンドロメダ銀河)は、肉眼でもぼんやりと見ることができます。
さらに、ぺガスス座とアンドロメダ座で形成される「秋の四辺形」にも注目を! ほかにも、北東の空には、カシオペア座とペルセウス座、南の低空には、みなみのうお座の一等星フォーマルハウトの輝きが見えますよ。
[参考]
Full Moon November 2024 – Beaver Moon And Alternative Names|Farmers’ Almanac
国立天文台
国立科学博物館
しんしのつ天文台
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