日本で唯一電車が走っていない徳島県
そもそも電車とは、架線や軌道から得た電力を動力源として走行する鉄道車両のことです。
線路の上に張り巡らされた架線から、屋根のパンタグラフで電力を補給する馴染みのある車両はもちろん、跨座型と呼ばれるモノレールにおいても、軌道に設置された電車線から電力を得ているので電車の仲間の一つです。
![ゆいレール](https://tabizine.jp/wp-content/uploads/2025/02/637077-03.jpg)
ゆいレール
“電車がない”と聞いて沖縄県をイメージすることもあるかもしれませんが、沖縄都市モノレール「ゆいレール」が走っているため、電車がないという意味合いには含まれません。
一方で徳島県で運行しているのは、ディーゼル燃料を動力源とするディーゼルカー(気動車)がほとんどです。
それ以外は、徳島県海部郡海陽町に本社を置く「阿佐海岸鉄道」が運行するDMV(デュアル・モード・ビークル)がありますが、こちらも電力を動力源とはしていないため、電車の定義から外れます。
つまり、徳島県の路線は電力由来の動力源で走行している車両がないため、日本で唯一電車がない県とされているのです。ちなみに、現地の人々は県内で運行している車両のことを汽車という愛称で親しんでいるのだそう。
電車じゃないからこそのエモさ!ディーゼルカーに乗っていきたい観光スポットも
先述した通り、徳島県で走行しているディーゼルカー(気動車)は電力供給をする架線がないため、車体が周囲の景色に溶け込んだエモーショナルな写真が撮影できるのが特徴。
ここでは徳島県内で絶景と鉄道を一緒に撮影できるおすすめのスポットを紹介します。
小歩危(こぼけ)駅周辺│小歩危駅(JR土讃線)
小歩危駅周辺は、吉野川の急流と壮大な渓谷を背景にして列車が撮影できるスポット。自然が豊かな場所なので、四季によって景色が一変するのも大きな魅力です。
穴吹川橋梁│穴吹駅(JR徳島線)
全長134m、9本の橋脚が特徴的な「穴吹川橋梁」。観光列車が通過する際には減速して走行するため、撮影に慣れていなくとも素敵な写真が撮りやすいのもうれしいポイント。穴吹川と遠くに見える山々と一緒にアングルにおさめましょう。
[Photo by PIXTA]