
ボリビアが世界に誇る「オルロのカーニバル」とは?

2026年のメインパレードは2月13日から3日間にわたって開催され、13日のリハーサルを経て、14日・15日に本番のパレードが行われました。メインとなる「ディアブラーダ(悪魔の踊り)」で描かれるのは、大天使ミカエル率いる「善」と、悪魔ルシファー率いる「悪」の戦いです。ボリビアの先住民族による伝統的な舞踊に、スペイン統治時代にもたらされたキリスト教文化が重なり、現在の独特なカーニバルへと発展しました。

日本から訪れる場合、事実上の首都ラパスから長距離バスで約4時間ほどかけて行きます。筆者は世界一周中であったために、サンタクルス(Santa Cruz)という都市から夜行バスで約17時間ほどかけて、この標高3,700mのオルロに到着しました。「ボリビア中の人が集まる」と言われるほど街は人と熱気であふれ、ユネスコ無形文化遺産にも登録されている祭りの盛り上がりを、街に着いた瞬間から感じました。
オルロのカーニバルをおすすめする5つの理由
観客が一緒になって盛り上げるパレード

カーニバルに登場するキャラクターにはそれぞれモチーフがあり、その全員が細部まで趣向を凝らした豪華な衣装を身にまとっています。驚くのはそのタフさです。ダンサーたちは炎天下の中でも雨が降る中でも、全長約4kmにも及ぶ大通りを延々と踊り歩き続けます。

カーニバルの多種多様なキャラクターの中で、絶大な人気を誇るのが「Oso(クマ)」です。大きなクマが登場するたび、客席からは一斉に「Baile!(踊れ!)」の大歓声が飛び交い、会場の熱量が高まります。
「中の人は本当に大変そう……」とつい心配になりますが、大きなふわふわのクマが必死に躍動している姿は、なんともシュールで愛らしい光景です。
街中を包み込む「泡スプレー合戦」

期間中は老若男女を問わず、誰もが「espuma(エスプーマ)」と呼ばれる泡スプレー缶を手に、出会う人全員と容赦なく泡を掛け合います。
スプレーは道端の露店で10ボリビアーノ(約220円)前後で手に入ります。(2026年2月時点のレートで算出)ちなみに私たち外国人観光客は格好のターゲットになりやすく、油断していると一瞬で頭から足先まで泡まみれになるので、そのくらいの覚悟で飛び込んでみましょう。
※エスプーマは主成分が界面活性剤となっているため、注意も必要です。目に入ると目障害・視力低下のリスクがあるほか、肌に 付着することで、皮膚炎を引き起こす可能性があります。ご参加される際は、ゴーグルや ポンチョを着用し、最大限の対策を心がけてください。
ウユニ塩湖とセットで訪れたい!

カーニバルが開催される時期は、ちょうどウユニ塩湖が絶景の「鏡張り」を迎える雨季のベストシーズンと重なります。そのため、オルロの熱狂を楽しんだ後にそのままウユニへ向かう周遊ルートがとにかくおすすめです!
なお、オルロからウユニ間には直行便の飛行機が飛んでいないため、移動は長距離バスが基本となります。所要時間は約5時間ほど。舗装状態のよくない道を突き進むためガタガタと揺れることも多く、乗り物酔いしやすい方は事前に酔い止め薬を用意しておくと安心です。
リオよりもお得に楽しめる?

南米のカーニバルといえばリオデジャネイロが有名ですが、観覧席は1日あたり数万円、席によっては10万円以上になることもあり、費用の高さがネックになりがちです。その点、オルロなら2日間通っても1万円以下で席を確保でき、物価の安さも相まって圧倒的なコスパの高さを感じられます。
実は「グルメの街」!オルロで味わう絶品ローカルフード

観光地としてはあまり知られていないオルロですが、実はボリビア屈指の美食の街です。 チョクロと呼ばれる大粒のトウモロコシに、カリカリに揚げたリャマの干し肉を載せたチャルケカンはオルロで食べるべきご当地の逸品。
塩気と旨味がしっかり効いたリャマ肉に、付け合わせの濃厚な自家製チーズ、そしてボリビアの伝統的な主食のジャガイモ。それぞれの具材が合わさることで、素朴ながらも素材そのもののうま味を贅沢に感じられる逸品です!

さらに個人的に激推ししたいのが、「Typica Oruro」のココナッツチーズケーキ。おいしすぎて滞在中になんと3回も通い詰めてしまったほどです。 オルロでは珍しい落ち着いた雰囲気の店内で、カーニバル途中の休憩にピッタリです。
住所: Soria Galvarro 1150, Oruro, ボリビア
電話番号: +591 55280422
営業時間: 8:30~21:30(月曜〜日曜 )
定休日: 不明
事前準備で差がつく!知っておくべき3つの注意点
宿は早期予約が必須 !!

人口30万人ほどのオルロは、カーニバル中の宿不足が深刻で、直前予約は難しくなっています。筆者は2カ月前に宿を予約したのですが、早い方だと半年前から予約している旅行者もちらほら。早めの予約がマストです!
そんな中で少しでも安く抑えたいなら、市内で貴重なバックパッカー宿「Backpackers OruroB&B」がおすすめ。個室プランはないですが、1泊6,260円(朝食付き)ほどで泊まれ、周辺の宿泊施設と比べると、比較的良心的でした。
住所: cerca al Mercado Evo morales, 0, Arica 381B, Oruro, ボリビア
電話番号: +59168096194
営業時間: 年中無休
知らなきゃ損する。チケットの購入方法

宿の事前予約は欠かせない一方で、肝心の観覧席に関しては、現地で当日買うことが可能です(2026年2月時点)。現地の宿での購入や現地の観覧席の運営者との交渉も可能で、交渉次第では3日間で300ボリビアーノ(約6,000円)ほどまで安くなることも。
泡スプレーの注意点と高山病対策!
名物の泡スプレー「espuma(エスプーマ)」ですが、先述した通り、顔につくと結構ヒリヒリします。オルロは標高3,700m超の空気も非常に乾燥していますので、放置すると肌への大きな刺激に……。対策として、まずはポンチョなどで全身をカバーするほか、タオルや汗拭きシートなどで適宜エスプーマをふき取るようにしましょう。
また、同じく乾燥対策のリップクリームや、高山病への備えも欠かせません。高山病薬を服用するなどのケアに加え、1週間ほど前から高地に滞在して体を慣らしておくのも大切です。
魅力の根底にあるのは現地の人々の温かさ

数え切れない魅力を持つオルロのカーニバルですが、その根底にあるのは現地の人々の温かさだと感じます。治安のよさはもちろん、カフェやレストランで「どこから来たの?」「オルロを楽しんでる?」と気さくに声をかけてくれる温かい歓迎が、この街の魅力をより一層引き立てていました。
筆者は世界一周の旅の途中でこのカーニバルに参加しましたが、どの国のお祭りよりも楽しめたと胸を張って言えます。2月の「鏡張り」のウユニ塩湖に行きたいという方がいらっしゃいましたら、ついでにオルロのカーニバル、行かない選択肢はないんじゃないでしょうか?
©Taiyo Kitano
