【新幹線の完全個室】最上位席「スプリームクラス」にひと足早く乗ってみた!設備・サービスを徹底ルポ

Posted by: 其田雪花

掲載日: Sep 11th, 2026

2026年10月1日、東海道・山陽新幹線に新たな最上位クラス「Supreme Class(スプリームクラス)」が誕生します。グリーン車を超える上質な設備を備え、なかでも鍵付きの個室タイプ「Supreme Class Cabin」は、ゆったりとくつろげるリクライニングシートなどを備えた特別な空間。今回は、2名まで利用できる7号車のキャビンにひと足早く乗車し、名古屋から新大阪へ移動してみました。気になる設備やサービス、居心地まで、実体験から詳しくご紹介します。

新幹線個室「スプリームクラス」1

新幹線の最上位クラス「スプリームクラス」に乗ってみた

新幹線個室「スプリームクラス」2

2026年10月1日からサービスを開始する「Supreme Class(スプリームクラス)」。東海道・山陽新幹線のN700Sに順次導入され、サービス開始時点では1日あたり上下計12本程度での運行が予定されています。

「Supreme Class Cabin」が設けられるのは7号車と10号車。7号車には2名まで利用できる部屋、10号車には1名利用の部屋が、それぞれ1室ずつ入っています。

新幹線個室「スプリームクラス」3

東海道新幹線では2003年、山陽新幹線では2004年を最後に、個室は長らく姿を消していました。20年以上の時を経て、どのような空間となって帰ってきたのでしょうか。

新幹線個室「スプリームクラス」4

キャビンの扉は、交通系ICカードやQRコードを使って解錠する仕組み。駅の窓口で鍵を受け取るといった手続きはなく、スムーズに入室できます。

新幹線個室 昔のカードキー

実は筆者も幼い頃、新幹線の個室を利用した経験があり、なんとその時に使っていた個室の鍵が今も残っていました。かつては専用のカードキーを使っていたのですね。時代を経て、こんなところにも進化がみられました。

ドアを開けると、そこは自分たちだけのプライベート空間

新幹線個室「スプリームクラス」5

今回乗車したのは、2名まで入室できるキャビン。室内にはゆったりとしたリクライニングシートとソファが向かい合うように配されています。大きな窓が2つ並び、移り変わる景色を存分に楽しめるのも魅力的。

新幹線個室「スプリームクラス」6

ブラウンを基調とした室内は、ラグジュアリーな雰囲気でありながら、木目調で落ち着きを感じさせる空間です。シートの下には、一般的な航空機の機内持ち込みサイズ程度のスーツケースを収納できる荷物置き場もあります。ジャケットやコートを掛けられるハンガーも用意されているので、移動中に衣服のシワを気にする必要もありません。

新幹線個室「スプリームクラス」7

メインシートの向かいにはソファ席があります。2名で向かい合うのはもちろん、1名で利用するなら、気分に合わせて居場所を変えるという贅沢な過ごし方も。

リクライニングシートで快適な移動が叶う

新幹線個室「スプリームクラス」8

メインとなるのは大型のリクライニングシート。専用タブレットから、リクライニングの角度だけでなく、レッグレストや腰部のサポート、シートヒーターまで細かく調整できます。

新幹線個室「スプリームクラス」9

リクライニングを倒してみました。グリーン車では、いわゆる足置きにあたる「フットレスト」が備わっていますが、スプリームクラスでは膝裏からふくらはぎまでを支えてくれる「レッグレスト」が登場。脚をしっかり伸ばして休ませることができます。身長約160cmの筆者の場合、足首の少し上までサポートしてくれる長さで、靴を履いたままでもゆったりとリラックスできました。

新幹線個室「スプリームクラス」10

また、収納式の広々としたテーブルも。一般の座席のものよりも面が広く、ノートやスマートフォン、ドリンクなどを複数置いても余裕がありました。パソコン作業や食事もしやすそうなサイズ感です。

専用タブレットで、自分好みの空間に

新幹線個室「スプリームクラス」タブレット1

窓際には専用タブレットが設置されています。シートの調整はもちろん、照明や空調、車内放送の音量なども操作可能。わざわざ各所のスイッチを探す必要がなく、座ったまま手元で完結できます。シンプルな画面も直感的でわかりやすく、迷うことなく簡単に操作できました。

新幹線個室「スプリームクラス」タブレット2

「風量・照明」の画面には、「おやすみ」「リラックス」「ノーマル」「ビジネス」といったシーンも設定されていて、ワンタッチで室内の明るさを調整できます。

新幹線個室「スプリームクラス」11

間接照明が多く、仕事をするときは明るめに、休みたいときは照明を落として……と、シーンに合わせて室内の雰囲気を変えられるのは、完全個室ならではのメリットです。

新幹線個室「スプリームクラス」12

窓のブラインドも閉めれば、さらにプライベート感のある空間に。なにより、長時間の移動を睡眠時間にあてたい人にとって、明るさの調整はかなり嬉しいポイントなのではないでしょうか。

新幹線個室「スプリームクラス」タブレット3

扉にはオートロック機能を搭載。一時的に部屋を離れる際にも施錠されるため、荷物を持って毎回移動する必要がなく、PCやカメラなど荷物が多い筆者にとって大変便利に感じました。また、すぐ近くにはトイレもあり、わざわざ部屋を出なくてもタブレットで空室状況を確認できます。

ウェルカムサービスと音響設備で、思い思いの時間を過ごす

新幹線個室「スプリームクラス」ウェルカムサービス

スプリームクラスでは、ドリンクとお菓子のウェルカムサービスも用意されています(のぞみ号、ひかり号のみ)。今回いただいたのは、辻利兵衛本店の「竹バウム」。沿線にゆかりのあるスイーツが選ばれているようです。また、今後はタブレットオーダーを利用した限定商品も順次販売予定なのだとか。

新幹線個室「スプリームクラス」おしぼり

おしぼりもいただけます。グリーン車のものと比較してみると、そのサイズ感は一目瞭然(左がスプリームクラス、右がグリーン車)。筆者がこれまでに見たおしぼりの中でも最大級のサイズ感で、もはやタオルのようです。気になって測ってみたところ、約40cm×約33cmという大判でした。

新幹線個室「スプリームクラス」13

専用デザインのカップでいただくドリンクを片手に、流れる景色を眺める時間は、これまでと同じ新幹線に乗っていることを忘れてしまいそうになるほど。目的地へ向かうためだけだった「移動」が、ひとつの「滞在」に昇華されたように感じました。

新幹線個室「スプリームクラス」14

そして、もうひとつ注目したいのが音響設備。公共交通機関に国内で初めて搭載された、NTTグループの特許技術を使用したシートスピーカーを備え、Bluetoothでスマートフォンなどと接続して音楽を楽しむこともできます。

通常の新幹線ではイヤホンの使用が当たり前ですが、スプリームクラスでは、自分の好きな音楽を流しながら車窓を眺めるという過ごし方も。とはいえ、室内全体に音が響き渡るのではなく、両サイドから自然と耳に音が届くような仕様です。思い切って移動中に映画を1本楽しむなんていう過ごし方もよさそう。音響設備ひとつで、移動時間の使い方が大きく広がりますね。

スプリームクラスの予約方法は?

スプリームクラスの発売開始は2026年9月15日、午前5時30分。運行は10月1日からスタートし、発売開始以降は、乗車日1ヶ月前の朝10時より購入可能。「エクスプレス予約」または「スマートEX」から予約でき、駅の窓口や「LINEからEX」での販売はありません。

料金は乗車区間や予約方法、時期によって異なりますが、一例として、今回乗車した名古屋〜新大阪間の「のぞみ号(7号車キャビン)」は、おとな片道1名30,240円(通常期、EX予約サービス利用時)。東京~名古屋は46,840円、東京〜新大阪は60,500円です。詳細は公式サイトをチェックしてみてください。

50分では足りない?広がる移動時間の過ごし方

新幹線個室「スプリームクラス」15

乗車時間は約50分。体感としては一瞬で、あっという間に新大阪へ到着しました。とくに筆者のような旅好き、乗り物好きは、さまざまな機能を自分の目で確かめてみたいという気持ちが先走り、タブレットを触ったり、音楽を流したり、照明を変えてみたりと大忙し。もう少し長い区間を乗車すれば、さらにスプリームクラスのよさをじっくり堪能できそうです。

実際にスプリームクラスを体験し、単に「シートが豪華になった」のではなく、新幹線で過ごす時間そのものが変わったと感じました。プライベートな時間を大切にしたい人だけでなく、移動中にミーティングや睡眠時間を確保したいビジネスパーソン、家族やパートナーと周囲を気にせずゆったり過ごしたい人、記念旅行のように特別な日を過ごしたい人など、多くの人にとって新たな選択肢になりそうです。

スプリームクラスを利用すれば、移動そのものが「旅のメインイベント」のひとつになるかもしれません。

東海道・山陽新幹線「Supreme Class(スプリームクラス)」
公式サイト https://railway.jr-central.co.jp/supremeclass/index.html
PROFILE

其田雪花

Yukika Sonoda ライター

旅、ホテル、空港、クルーズ船、グルメにまつわる取材・執筆のほか、企業のプレスリリースやオウンドメディア記事の執筆、SNS運用、トラベルコンテンツに関するアドバイザー業も手がける。大手旅行会社・外資系ホテル・商社での勤務経験を経て、広報・デジタルマーケティング職も歴任。

旅、ホテル、空港、クルーズ船、グルメにまつわる取材・執筆のほか、企業のプレスリリースやオウンドメディア記事の執筆、SNS運用、トラベルコンテンツに関するアドバイザー業も手がける。大手旅行会社・外資系ホテル・商社での勤務経験を経て、広報・デジタルマーケティング職も歴任。

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