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【インタビュー】旅をうたうミュージシャン/Caravan

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本来のライブの意味を感じた瞬間

「サンティアゴの道」は震災があって、気づきがあって生まれた曲だったんですね・・・。そういうこともあって、Caravanさんは震災直後に宮城県塩竈市で開かれた「GAMA ROCK」にも参加されているのかなと思うのですが、参加されてどういったことを感じましたか?

「友人でもあるカメラマンの平間さんがGAMA ROCKを企画して誘ってくれたことと、あとは地震後のメディアは情報過多になっていて、色々な意見がでて、色々な亀裂が生まれたし、その分自然発生した絆も生まれたし、“何が本当かわからない”と思いました。それで、自分の感覚で確かめたいって感じて震災後の4月に東北へ行きました。その流れで産まれたフェスがGAMAROCKなんです。」

「4月のフリーライブに行ってみると、たくさんの人がきてくれて、みんな嬉しそうでした。誰のライブっていうのではなく、パーティーとしてすごくいいパーティーだったと思うんですよね。“わー、会えた〜!”とか抱き合っている子たちがいて、“パーティーがあったから色々な人が集まって再会できた”っていうシーンがありましたね。」

「会場に来てくれた人の中には、家がなくなったとか、家族がまだ見つからない人ももちろんいて、精神的に辛い状況だったと思うんですが、“ライブに来て良かった”とか“すごく楽しかった”とか言ってくれたり。

中には、びしょ濡れになった自分のアルバムを持ってきてくれて、“サインください”って言ってくれた子もいました。その子に、“うわーこれどうしたの?”って聞いたら、“津波で流された後から出てきて、見つかってすごくラッキーです”って言っていて。でも、その子は家が流されただけでなくて、おばあちゃんも亡くしていて・・・。それなのにラッキーだって言って喜んでくれて。」

「本来、パーティーとかライブとかがもっている本当の役割を改めて考えさせられる機会になりました。もちろん、職業として音楽をやっていますが、本来それらが持つ意味ってこういう部分にあるなっていう本質を考えさせられましたね。」

【インタビュー】旅をうたうミュージシャン/Caravan

お話しをお聞きして、なんだか涙が溢れそうになってしまいました・・・震災はCaravaさんにとっても大きな影響を与えたものだったのですね。ほかに震災があってCaravanさん自身が変わったことはありましたか?

「自分の足で立ちたいと強く思うようになりました。プライベートレーベルを立ち上げ、スタジオを作り、何かに頼らないとやっていけないって環境は一つずつ潰していこうって思って。本当の意味でインディペンデント。

“インディーズ”という言葉がありますが、本来のインディーズっの意味を考え直したい。それまではメジャーレーベルっていうでっかいデパートの一角で豆腐を売っていたとしたら、自分の目には大きい物の危うさも見えてしまって・・・。個人商店や屋台で手作りの豆腐を売っていくようなスタイルに戻りたいって思ったんです。

“大きいから強い”みたいな考え方からはドロップアウトしたくなって、逆に“小さいけど消えない光” みたいなものを目指したいです。」

米田ロコ

LOCO Yoneda ライター・編集者。
自由と自然を愛し、Vanlifeにて日本を旅する。

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