小鳥や蝶、ブーツにギターなどの色鮮やかなオーナメントが所狭しと並ぶクロアチアのマーケット。部屋のインテリアとして、またお土産にしても喜ばれそう! なんとこのオーナメント、実は食べることもできてしまうんです。
アドリア海に面したクロアチアは、息をのむような絶景と大自然に囲まれた東欧の国。日本でもここ数年注目されていますが、観光業の盛んな同国は世界でもトップクラスの旅行先として知られています。以前TABIZINEの記事でも紹介しましたが、ハネムーンを過ごす場所として選ぶカップルも多いのだとか。
透明度の高い海や歴史を感じさせる建物、鮮度の高いシーフードも外せないけれど、クロアチアを訪れたなら「Gingerbread craft from Northern Croatia (北クロアチアの生姜パン工芸)」も見ておきたいところ。小麦粉と砂糖にショウガなどのスパイスを加えて焼き上げたジンジャーブレッド(生姜のクッキー)に色とりどりのアイシングで飾りをつけた前述のオーナメントです。
何世紀にも渡って受け継がれてきたこの技術は、無形文化遺産に登録されています。
ジンジャーブレッドはヨーロッパの国々で広く親しれており、中世の時代に誕生したと言われる伝統菓子。デザインの多様性と技術が花開いたのが北クロアチアなのだそうです。今でも職人がひとつひとつ手作業で仕上げています。さまざまなデザインが揃うクロアチアのジンジャーブレッドは食べるのが惜しまれるほどの美しさ。
ジンジャーブレッドは伝統行事やフェスティバルの際に欠かせません。なかでもクリスマスの時期には、どこの家庭でもブーツやマッシュルームなどのオーナメントをツリーに飾るのが習わしとなっています。
伝統的なデザインはハート形のクッキーにピンクと黄色の花、緑の葉を描き、白のアイシングで縁を飾ったもの。中央部には鏡を貼付けたものもあれば、写真とメッセージが添えられるようになっているものもあります。
あぁ、なんてキュートなんでしょう! このハート形クッキーは結婚式に用意するカップルも多いそうで、新婚夫妻の名前と挙式の日を刻みます。また、バレンタインに男性から女性にプレゼントする場合もあるようです。なんてロマンチック!
北クロアチアが発祥の地ですが、ショップやマーケットなどクロアチアのどの地域でもジンジャーブレッドを購入できるようです。食べるのがもったいない? 飾り用として販売されているものなら、気兼ねなく使えるかもしれませんね。
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