今まさに美しく咲く旬の花「あじさい」。雨の日の風景に溶け込むあじさいの姿もまた趣き深く、この季節だからこそ味わえる旅の楽しみではないでしょうか? 梅雨時期は、出かけるのが少し億劫・・・。そんな気持ちを明るくしてくれる東京のあじさい名所を紹介します。
歴史情緒あふれる「皇居東御苑」
皇居の東側にある旧江戸城を中心とした公園。忠臣蔵の舞台である城跡を整備して1968年に一般公開された歴史的価値の深い観光地としても有名ですが、実はアジサイの名所でもあります。
今まさに、見ごろを迎える皇居東御苑のあじさい。園内は東京ドーム約4.5倍の広さ! 21万㎡の広大な敷地には、木々や花が並び都会のオアシスと呼ばれています。
歴史的な雰囲気に包まれながら、雨の日にノスタルジックな散策を楽しむのもいいですね。
池とアジサイの共演「上野恩賜公園(不忍池周辺)」
桜で有名な上野公園ですが、あじさいの名所でもあります。園内には、数種類のあじさいが咲き、この季節ならではの美しい光景を楽しむことが出来ます。中でもみどころは、不忍池周辺。池のそばにしとやかに咲いている姿は、とても風情があると評判です。
7月に向けて、池に浮かぶハスの花も咲き見ごろを迎えます。あじさいとともに梅雨の楽しい景観を楽しみましょう。
隅田川に7000本のアジサイ「台東区立墨田公園」
隅田川沿いに並ぶ「台東区立市民公園」は、花火大会で有名な園です。こちらでは、隅田公園花の名所づくり事業がすすめられており、平成18年にアジサイが1万株植栽されたのだとか。現在、なんと約7000本が川沿いに咲いています。
広さは、墨田区側の左岸は向島1、2、5丁目の面積約8万平方メートルを誇り、公園内の日本庭園は水戸徳川邸内の池等、遺構を利用して造られています。
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公園内からはスカイツリーの姿も。アジサイとともに絵になる風景をつくりあげています。雨の日に見る光景もまた違った美しさがありそうです。
和の美しさを堪能「白山神社」
東京のアジサイ神社とも呼ばれている「白山神社」。毎年、文京あじさいまつりが行われる場所でもあり、境内から白山公園にかけて約3,000株のあじさいが美しく咲き、梅雨の風物詩とされています。
あじさいまつりは6月15日(日)まで開催されています。
白山神社は古くから、歯痛止め信仰が伝わる白山神社。「歯ブラシ供養」が出来るめずらしい場所でもあります。雨の日は歯が痛むという方も多いですが、あじさい見物と参拝をすれば、そんな悩みも治ってしまいそうです。
約1万株が咲き誇る「府中市郷土の森博物館」
広大な敷地内にプラネタリウム、風土博物館、芝生広場など充実した施設「府中市郷土の森博物館」もあじさいまつりが行われる名所です。
6月29日(日)まで開催中の「郷土の森あじさいまつり」。施設内に咲く約10,000株のあじさいが、迎えてくれます。
府中市内から8棟の歴史的建物が復元されて移築されており、あじさいの花とともに大正時代の町役場や江戸時代の茅葺屋根の民家を眺めるのも楽しみです。懐かしいような、温かみがあるような、独特な風情を演出してくれます。
東京で楽しめる、あじさい名所を5つご紹介しました。梅雨こそ、美しく映えるあじさい。そんな景色を巡る旅をしたら、雨の日が待ち遠しくなるかもしれません。梅雨の日も楽しく出かけられそうです。