フライト時間が長くても、機内で過ごす時間はまた格別です。普段目にすることができない、キャビンアテンダント(※以下略 CA)さんたちをついついファッションチェックをしてしまうこと、ありませんか?(笑)そんなCAのユニフォームですが、実は、各国の有名デザイナーたちが手がけたおしゃれなものが多いのです。今回は、そんな注目の航空会社ユニフォームをご紹介します!
ヴァージン・アトランティック航空「ヴィヴィアン・ウエストウッド」
真赤なタイトジャケットに、ペンシルスカート。靴までレッドに統一されたユニフォーム。男性はスリーピース、グレーのベストがなんともファッショナブル。こちらの制服は、イギリスを代表するデザイナー、ヴィヴィアン・ウエストウッド氏(VivienneWestwood)により手がけられたものです。先日、社内22種類のユニフォームデザインが新たに発表されました。
ヴィヴィアン氏のブランドイメージは「反逆性とエレガンス」。相反する2つのテーマが織り成すハーモニーは世界で類をみない素晴らしさと定評があります。
今回のユニフォームは、最新ファッションのイメージを与えつつも、気品と機能性はばっちり。ロンドンらしいエッジのきいたクールな雰囲気にも注目です。新ユニフォームは、9月1日より着用が開始されます。
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エール・フランス航空「クリスチャン・ラクロワ」
「え?これがユニフォーム?」ネイビーで統一されたドレスに、コートまで。真赤なベルトが引き締め役&アクセントになっている素敵すぎるデザイン。「さすがファッション大国!」と各国から絶賛されているのは、エールフランスのユニフォームです。
世界中の地上、機上の男女合わせて3万6,000人のユニフォームデザインを担当したのは、仏人デザイナー、クリスチャン・ラクロワ氏(ChistianLacroix)。ブランドカラーである濃紺を生かして、伝統を継承しながらもエレガントで都会的なスタイル、実用性まで兼ね備えられるよう仕上げたのだとか。オートクチュール賞にて最優秀賞を受賞して、自身のブランドを確立した同デザイナー。シンプルで洗練された美しいフォルムも高い評価を受けているそうです。
清楚で上品なワンピースに、赤いリボンベルト。フランスらしい大人可愛いコケティッシュな雰囲気が漂います。着る人を美しく魅せてくれる!とCAの間でも大好評なのだとか。
ヴァージン・アメリカ航空「バナナ・リパブリック」
アメリカの有名ブランド「バナナ・リパブリック(BananaRepublic)」のデザインチームが、米国で人気のファッションリアリティ番組のように競い合い、18ヶ月かけて完成させたのが、ヴァージン・アメリカ航空のユニフォームです。
シンプルでモダンな赤のトレンチコートやレザージャケットまで。男性用は9種類、女性用は13種類のユニフォームが手がけられました。ジャケット、スカーフ、ベルトとバラエティ豊かなグッズはどれも機能性抜群なのだそう。
地味なイメージを払拭して、60年代のようにフライト・クルーが憧れの的だった時代を取り戻したい! というモットーのもと、一新されたデザイン。アメリカらしい洗練されたカジュアルなテイストが特徴です。シンプルだけど自分らしさが演出できるというブランドイメージから誕生したユニフォームです。
シンガポール航空「ピエール・バルマン」
シンガポールの民族衣装サロンケバヤに身を包んだ女性たち。とても印象的なシンガポール航空のユニフォームは、フランス人デザイナー、ピエール・バルマン氏によるものです。カッチリとした他社の航空会社ユニフォームとは違い、色使いも鮮やかでとても独創的。まさに1度見たら忘れないという言葉がぴったりです。
ジャストフィットしたラインがとても美しいと評判の同ユニフォーム。それもそのはず、採寸、仮縫い、仕上がりまで3度の工程でつくられたオートクチュールなのです。フィット感が強いユニフォームを着こなすためにCAの方々は立ち振る舞いレッスンを受けて、サービス面も高い評価を受けているそうです。
1914年生まれの同デザイナーは、シンプルでクラシカルなデザインが特長で、50年代にはバレンシアガ、ディオールと並ぶ3大ファッションブランドと評されていました。マレーネ・デートリッヒ、ブリジット・バルドーなど当時の大女優の衣装を手がけていたことでも知られています。82年同氏の死去後、美しさへのこだわりが継承されたシンガポール航空のユニフォームは一見の価値アリです。
以上、有名デザイナーたちが手掛けた、航空会社のユニフォームでした。今後の旅は、フライト・クルーのユニフォームに着目してみると、飛行機の中も楽しくなるかも?!