NY地下鉄代がまた値上げ!それでも便利なメトロカード

Posted by: 青山 沙羅

掲載日: Apr 12th, 2015

2015年3月22日に、メトロカード(地下鉄、バス共通)が値上がりになりました。基本運賃は$2.5→$2.75へ。1ヶ月間乗り放題は$112→$116.50へ。この8年間5回目の値上げです。日本のJRに比べれば、区域、距離を限定されず、バス、地下鉄とも乗れるNYの交通は便利でおトクなのですが、ニューヨーカーにとって頻繁な値上げは大打撃。

New York City Quarterly Economic Updateによると、NYCは通勤を含む労働時間が、全米30大都市の中で最も長いのです。

ニューヨーカーの通勤時間を含めた週労働時間は平均49時間。週単位の平均通勤時間は6時間18分で、2位のシカゴの5時間25分より、1時間近く多いことが分かります。

ニューヨーカーの足 地下鉄代が値上げ!
(C)New York City Comptroller Scott M. Stringer

交通機関の内訳(各週単位)
フェリーボート(スタテンアイランド、マンハッタンと2区を繋ぐNYウォーターウェイなど)11時間14分
電車(ロングアイランド、ニュージャージーなどからの郊外通勤電車)10時間40分
バ ス 8時間5分
地下鉄 7時間51分
自動車 5時間39分
自転車 3時間54分
徒 歩 2時間40分

NYCは、マンハッタン、ブルックリン、クイーンズ、ブロンクス、スタテンアイランドの5区から成り立っており、さらに近郊のニュージャージー州も含め、職場がマンハッタンに集中するので混み合うわけです。しかもマンハッタンの家賃は世界一高いとも言われるのですから、一般人に住めるものではありません。住宅事情は日本の都市部よりさらに厳しいのです。

ニューヨーカーの足 地下鉄代が値上げ!
(C)facebook/Scott M. Stringer

しかもNYCの4区を繋ぐ地下鉄は、老朽化のため、信号機故障、脱線やら何やらで、遅延は頻繁。ホームや車内は食べ散らかしたゴミが散乱しており、お世辞にも綺麗とは言えません(日本は世界一清潔だと思います)。おまけに冬はホームレスのベッドルーム(?)と化しており、車内の匂いも酷いことがしばしば。地下鉄に乗っている間は、ただひたすら耐えるという修行の場でもあります。

週末は工事のため、スケジュールや停車駅が大幅に変わり、自分の行きたい場所へなかなか辿り着けません。停車駅をいきなりスキップする場合もあり、マンハッタンから橋を渡って、クイーンズやブルックリンへ連れて行かれてしまうこともあります。旅行でいらした方は、土日祭日に地下鉄に乗る時にはご注意くださいね。各駅がいきなり急行になる時など、行く先変更のアナウンスが入りますが、音がこもっていて聞き取りにくく、ニューヨーカーでもドキドキものなのです。

また、小さな駅は乗り換え出来ず、一度改札を出なければなりません。間違えた方向に乗ってしまった場合は、複数線が乗り入れている大きな駅で乗り換えた方が良いでしょう。

言いたいことは山ほどあるNYCの地下鉄ですが(苦笑)、距離や区域に縛られず均一価格で、バスも乗れるメトロカードさえあれば、いつでも、NYCのどこへでも自由自在。ニューヨーカーの必需品なのです。

治安については「【メモ必須!】NYって本当に危ないの?NYの危険な場所 ワースト5」をご覧下さい。

2015年3月22日より
基本運賃(デポジット出来るメトロカード利用)$2.75
1回乗車(Single Ride メトロカードを利用しない場合)$3.00
1週間乗り放題(7-Day Unlimited)$31.00
1ヶ月間乗り放題(Monthly Pass)$116.50
メトロカード代 $1.00
MTA(The Metropolitan Transportation Authority)
PROFILE

青山 沙羅

sara-aoyama ライター

はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。

はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。

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