横幅70m超!「世界一幅の広い橋」はアメリカにあった【旅に関する面白いギネス記録】

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Jul 8th, 2023

1955年に書籍から始まった「ギネス世界記録」。人間が達成した記録や、自然界で起きた「世界一」など、さまざまな世界記録を認定・登録しています。その中から、旅行に関するギネス世界記録を紹介するシリーズ。今回は、記念撮影の対象にもなる橋に関するギネス世界記録を紹介します。

サンフランシスコ・オークランド・ベイブリッジの風景
 


 

横浜にある有名な橋と同じ名前

サンフランシスコ・オークランド・ベイブリッジの夕焼け
橋のギネス世界記録と言われたら、おそらく「長さ」が真っ先に思い浮かぶと思います。しかし、今回紹介するギネス世界記録は「幅の広さ」世界一の話です。

これだけの情報で、どこの国にある何の橋か、言い当てられる人は、かなりの旅好きか、土木マニア、あるいは現地在住者だと思います。ヒントは、アメリカのサンフランシスコにある橋です。

「ゴールデンゲートブリッジ!」

と思った人、さすがですね。しかし、今回の答えは、ゴールデンゲートブリッジのほうではありません。

サンフランシスコといえばもう1つ、有名な話があります。かつて、TABIZINEの別記事でも取り上げました。その時は、日本の横浜にある有名な橋と、同じ名前だよねという文脈で紹介しました。

小学館『大辞泉』によると完成は、1936年(昭和11年)と記載されています。第二次世界大戦の前、不況対策の一環として架けられました。いかがでしょうか?

世界で最も幅の広い橋

サンフランシスコ・オークランド・ベイブリッジ(アメリカ)
©️Lebid Volodymyr / Shutterstock.com

答えは、「サンフランシスコ・オークランド・ベイブリッジ」です。サンフランシスコの東岸から、サンフランシスコ湾を越えて対岸のオークランドを結ぶ橋です。

その巨大さゆえか、エルバ・ブエナ島を経由して架かる橋で、ギネス世界記録には「Widest bridge」と記載されています。記録樹立の年は2013年(平成25年)。

どうして、橋の完成と記録の認定がそこまでずれているのでしょうか。1989年(昭和64年・平成元年)の地震で、途中の島からオークランドへ通じる東側の区間が損傷を受け、架け替えされたからです。

その架け替えられた東側の区間は、上下5車線ずつの自動車レーンを含む道路幅が、トータルで78.740mに達したため、記録認定となったのですね。

『小学館の図鑑NEO+もっとくらべる図鑑』を調べると、エジプトで座っているスフィンクスの前脚からお尻までの長さ(約73.5m)よりも長いとわかります。

橋を封鎖しようと、スフィンクスを横向きに置いても、その脚先とお尻の脇からぎりぎり通り抜けできる計算になります。実際、スフィンクスを置いたら、重さで橋が崩れるかもしれませんが。

実は、この橋、経由地のエルバ・ブエナ島でくぐる掘削トンネルの直径も世界最大とされています。

サンフランシスコ旅行に出かけたら、ゴールデンゲートブリッジだけでなく、サンフランシスコ・オークランド・ベイブリッジも確実に通過しておきたい観光名所と言えそうですね。

[参考]
Widest bridge – Guinness World Record
San Francisco-Oakland Bay Bridge – Metropolitan Transportation Commission
※ サンフランシスコ‐オークランドベイブリッジ架け替えプロジェクト – 国際建設技術協会

[All photos by Shutterstock.com]

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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