ピラミッドと聞いて思い浮かべる国、それはエジプトではないでしょうか。実は、エジプトよりも遥かに多くピラミッドを有する国があります。
それが北アフリカにある国、スーダン。現存するピラミッドの数は、なんと1000近くとされています。(参考:外務省)
その中でも有名な場所、メロエに行ってきました。
見渡す限りの荒野をバスで移動します。車内ではバス会社のサービスで、ランチ、ジュース、お菓子が配られ、至れり尽くせり!
さらに進むと、やがて周りは360度の荒野の地平線になり、徐々に砂漠へと景色が変わっていきます。そこに突如現れるのが、スーダンのピラミッド群。
ピラミッドといえば綺麗な三角形のイメージですが、スーダンのものはほとんど先端がなく壊れています。
実は、過去に盗掘されてしまい今の台形のような姿になりました。サイズはエジプトのものと比べて小さいですが、傾斜があり尖っています。
この地を訪れる人は多くはありません。辺りは静寂に包まれており、落ち着いて観る事ができるのは勿論、綺麗な砂丘を独り占めできるのも魅力の一つです。
周辺は果てしなく続く砂漠と荒野ですが、ピラミッドの中を覗いてみると、そこには確かに過去に繁栄した文明の存在が読み取れます。
現代では、観光より紛争のイメージが強い国、スーダン。一部の国境地帯では、未だ争いが続いているものの、実際に訪れると、とても素朴で平和な土地柄で、言葉が通じなくても助けてくれる親切な人々で溢れていました。
帰り際、砂漠の中にもかかわらず、小さなスイカを発見。
メロエのピラミッドは、何かを物語るかのような神秘的な佇まいと、物寂しげな雰囲気に包まれています。スーダン特有の美しさと、今も尚残る傷跡、そしてこれからの可能性を象徴するかのような不思議な場所でした。