2015年度の世界遺産の多い国トップ10と、一生に一度は行ってみたい各国を代表する世界遺産をご紹介します。
第10位・アメリカ(23件)
【代表的な世界遺産】イエローストーン国立公園
アイダホ州、モンタナ州、ワイオミング州の火山地帯にまたがる自然遺産で、世界初の国立公園です。東京都の4倍もの面積に、地球上の温泉(源泉)の半分、間欠泉の3分の2をもつ圧倒的なスケール。7色に輝く温泉や巨大な間欠泉といった自然の神秘に言葉を失うことでしょう。
第9位・ロシア(26件)
【代表的な世界遺産】サンクトペテルブルク歴史地区と関連建造物群
かつてロシア帝国の首都であったサンクトペテルブルクは「ロシアで最も美しい街」と呼ばれています。旧市街のサンクトペテルブルク歴史地区を含め36の建造物が世界遺産に登録されています。なかでも世界三大美術館の一つ、エルミタージュ美術館は必見。世界の巨匠の美術作品はもちろん、建物自体も豪華そのものでため息が出るほどです。
第8位・イギリス(29件)
【代表的な世界遺産】エディンバラの旧市街と新市街
イギリス北東部、スコットランドの首都・エディンバラ。エディンバラ城をシンボルとして、中世ヨーロッパの要塞都市の景観を残す旧市街と、「計画都市の最高傑作」との呼び声高い新市街との融合が魅力です。その詩情あふれる街並みにきっと心奪われるはずです。
第7位・インド(32件)
【代表的な世界遺産】ラジャスターン州の丘陵要塞群
インド北西部の砂漠地帯に位置し、独自の文化を育んできたラジャスターン州。ラジャスターン州に点在する6つの城砦が世界遺産に登録されています。なかでもおすすめなのが、「ピンクシティ」と呼ばれるジャイプールにある「アンベール・フォート」と、「ゴールデン・シティ」と呼ばれるジャイサルメールにある「ジャイサルメール・フォート」です。
いずれも迫力満点の壮大な城砦で、そのスケールの大きさと美しさには驚かされます。城から見渡せる周囲の山々や街並みなどの景色も最高です。
【インド】色にちなんだ異名をもつ、3つの町絶景
第6位・メキシコ(33件)
【代表的な世界遺産】グアナファト歴史地区と鉱山
スペイン植民地時代のコロニアルな街並みの旧市街と、近郊の銀山からなる世界遺産です。18世紀にはこの地域で産出される銀が世界の銀生産量の4分の1を占めたほどの豊かな銀資源を誇り、植民都市として繁栄しました。
グアナファトの魅力は何といってもそのカラフルな街並み。まるで宝石箱のような色の競演が訪れる人の心をとらえて離しません。
第5位・ドイツ(40件)
【代表的な世界遺産】アーヘン大聖堂
790年頃から800年頃にかけて建設されたアーヘン大聖堂は、北部ヨーロッパ最古の大聖堂です。カール大帝が埋葬されていることから、「皇帝の大聖堂」とも呼ばれています。
大聖堂の中心部分、宮殿教会は、さまざまな建築様式が融合して造られており、まさに「荘厳」という表現がぴったりの重厚な存在感。「ガラスの家」と呼ばれる礼拝堂では、神秘的な輝きを放つ巨大なステンドグラスに目を奪われます。
第4位・フランス(41件)
【代表的な世界遺産】モンサンミッシェルとその湾
憧れの世界遺産としての地位を不動のものにしているモンサンミッシェルは、16世紀に完成したフランスで最も有名な巡礼地です。満潮時は海に浮かんでいるかのように見えるその姿は、「西洋の驚異」とも称されます。
島内に一泊して、ぜひ朝・昼・夜と表情を変えるモンサンミッシェルの姿を心ゆくまで楽しみましょう。観光客の少ない夕方以降から朝にかけての時間は、モンサンミッシェルの神秘を肌で感じられる時間です。
第3位・スペイン(44件)
【代表的な世界遺産】古都トレド
「もし1日しかスペインにいられないのなら、迷わずトレドへ行け」と言われるほど、スペインの魅力がぎゅっとつまった街です。三方を川に囲まれた岩山に築かれた天然の要塞都市には、イスラム教、ユダヤ教、キリスト教の文化が入り混じった中世ヨーロッパの面影が色濃く残っています。
スペイン三大巨匠画家の一人、エル・グレコもこの地を愛し後半生を過ごしました。いつまでも眺めていたくなる、強烈な吸引力がトレドにはあるのです。
第2位・中国(48件)
【代表的な世界遺産】
九寨溝(きゅうさいこう)
四川省にある絶景として名高い自然遺産。原生林が生い茂る奥地に大小100以上の湖沼、50以上の渓流・瀑布が点在する神秘的な秘境です。
石灰質の地層に含まれる炭酸カルシウムの作用により、どこまでも透き通った水が周囲の風景を鏡のように映し出すのです。まさに自然の芸術と呼ぶにふさわしい景観です。
第1位・イタリア(51件)
国全体が美術館と言っても過言ではないイタリアが堂々の一位となりました。
【代表的な世界遺産】アマルフィ海岸とその都市
「世界一美しい海岸」と呼ばれるアマルフィ海岸。約30km続く海岸線には、魅力あふれる小さな街が連なります。断崖絶壁に並ぶカラフルな家々の数々と紺碧の海。絵本の世界のような絶景に感激すること間違いなしです。
気になる日本の順位はというと、19件で第11位です。ユネスコは今後、世界遺産がない地域や少ない地域、キリスト教以外の宗教の関連物件の登録数を増やす方針を掲げているので、アフリカや中東などでの登録数が増えていくものと思われます。
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