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栄養バランスに優れた朝食といえば、スイス! かの欧米諸国と同じくパン食にも関わらず、朝食がヘルシーな理由とは? 今回は、「スイスの朝ごはん」からその秘密を紐解いてみましょう。
色々な食べ方ができる、体に優しい「ミューズリー」
オーツ麦をベースにナッツやドライフルーツなどが入った「ミューズリー」。ミルクやヨーグルトをかけていただく、ビタミンやミネラル豊富なスイス生まれのシリアルです。輸入食品店などで見かけたことのある人も多いのではないでしょうか? 現地のスーパーには、ミューズリーの種類が豊富に揃います。
デザート感覚で食べられそうな「ビルヒャー・ミューズリー」
オーツ麦をジュースやヨーグルト、フルーツなどと混ぜ合わせて一晩寝かせた、とてもクリーミーな食感の「ビルヒャーミューズリー(birchermüesli)」。栄養士でもあったビルヒャー医師が自身の保養所で療養する患者さんたちの健康を考えて、1890年代に考案したものだそう。もとのレシピはオーツ麦に潰したりんごをたっぷり入れてコンデンスミルクで味付けしたものだったようですが、時代と共にフレーバーも変化。現在では出来合いのものが現地のスーパーに並ぶほど、人々の生活に定着しています。
カフェやホテルでは、ヨーグルトやフルーツにこだわったり、クリームを入れてリッチに仕上げるなど「「ビルヒャー・ミューズリー」とひとくちに言っても、さまざま。ふんわりとした食感とフルーティーな味は、一度食べると病みつきに! 非常に腹持ちの良い朝食です。
ホテルの朝食を思わせる贅沢な日曜の朝食
さまざまな種類のパンにバター、ジャムやマーマレード、チーズやハム、コーヒーに紅茶などが食卓に並ぶ、まるでホテルの朝食のようなメニュー。日曜などゆっくりできる日の朝に家族で楽しむ、スイスの定番朝食です。
パン選びが楽しい普段の朝食
普段の食卓はパンにバターとジャム、コーヒーや紅茶にオレンジジュースなどシンプルです。スイスはパンの種類が豊富なことでも知られており、小さな国土に約3000軒ものベーカリーがあるのだとか。パンは200〜300種類もあり、フランスパンを思わせる皮がパリッとしたタイプのものから、バターたっぷりで柔らかい食感の編みパン、噛みしめるごとに味わいが広がるライ麦パンにトウモロコシの粉やジャガイモを練り込んだパンなど目移りしてしまいそうです。
今回ご紹介したメニューは、朝食時の時間帯であればカフェやホテルで味わうことのできるポピュラーなものです。週末には贅沢な朝食をさらにグレードアップさせた、ブランチメニューを午後まで提供しているところも。
日本国内ではなかなか見かけることの少ない「ビルヒャー・ミューズリー」は、ぜひとも味わってみたい朝食のひとつです。
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[zora.uzh.ch]
[theguardian]
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