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連載旅小説「私はニューヨークなんか、興味がなかった」第3話/人間も愛しかたも一色じゃない

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繊細なフレンチ・トーストとクールジャパンな彼

連載小説「私はニューヨークなんか、興味がなかった」第3話
(C) Hideyuki Tatebayashi

あなたは私が前回地下鉄構内でマッチメイカー(恋人紹介業)に声をかけられたのを覚えているかしら? ニューヨークは中国系アメリカ人や日系アメリカ人が増加、アジア人の恋人依頼が多くなっていて、私が恋人候補としてお目に留まったらしい。それで今日は日本人女性を希望しているアメリカ人の彼とマッチング(デート)しているわけ。

「ヒメさんは、温泉旅行が好きなんですね、ナイスだなあ」私が英語に堪能なわけではなく、彼が日本語に堪能なの。さっきから、会話は日本語。

彼の名前はジェイ。髪は金髪じゃないけど、茶色でクリクリの巻き毛。身長は170㎝くらい。アメリカ人男性にしては小柄かもね。

「僕は日本が好きで。食べ物は美味しいし、景色は美しいし」
「趣味はカラオケ、得意なのは日本のアニメソング。好きな食べものはラーメン。最近ニューヨークにラーメン屋が増えたので、食べ歩きしているんです。今度一緒に行きましょう」
「日本のアニメは素晴らしい。宮崎駿のアニメは最高、全部持っています。日本で行きたいのは、渋谷の交差点と秋葉原」

日本へ一度も行ったことがないらしいのに、流暢な日本語を話すのは、大学で日本語を習ったらしい。分厚いレンズの眼鏡をかけた彼は、まさに日本的な「オタク」だ。彼の会話に頷きながら、日本の代官山にあるようなカフェの、日本的なフレンチ・トーストをつついていた。

ニューヨークで一番アツい日

連載小説「私はニューヨークなんか、興味がなかった」第3話
(C) Hideyuki Tatebayashi

「・・・・というワケなのよ」

鈴子と私はフラットアイアン地区を歩いていた。薄べったい三角形のビル、フラットアイアン・ビルディング(Flatiron Building)がランドマークだ。

「へええ、紹介されたのはそっち系だったのね。そういえばニューヨークでもコスプレ大会ってあるらしくて、コスプレ集団を見かけたことがある」
「そう、彼も毎回出ているみたい。でも私、オタク系は苦手なのよね」
「得意な人は限られるかもねえ」

クールジャパンな彼の話をしていると、通りの方からワーッと叫ぶような声がした。向かい側から、虹色の旗を持った人が走ってくる。

「あ、今日はゲイパレードの日ね。6月の最終日曜日だもの。5番街へ行ってみましょう」

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