みなさん、「ソロモン諸島」ご存知ですか? え、ご存じない?
「ガダルカナル島」と言えば、「太平洋戦争」という言葉と共にご連想いただけるでしょうか。オーストラリアの北東に位置する、ガダルカナル島を中心とした、大小合わせて900を超える島からなる国です。日本との共通点を探すほうがむしろ難しい、そんなソロモン諸島でも特に筆者が衝撃を受けた事実を厳選して4つご紹介します。
[paging_toc]信号がない
ホニアラの幹線道路を走る車 (C)Toki Tamagawa
ソロモン諸島には信号がありません。大きな交差点になるとラウンドアバウト(環状交差点)がありますが、基本は車の流れを見ながらの右折左折です。横断歩道もないので、歩行者が反対側に行きたい場合は、左右をよく確認して横断を決行します。
「赤信号、みんなで渡れば怖くない」というフレーズが日本にはありますが、それはソロモン諸島も同じ(「赤信号」という概念はありませんが)。首都ホニアラの中心地区では、横断のタイミングを待つ人たちがいずれ1つの大きな集団になって、一斉に「それっ!」と器用に、そして少し楽しそうに車の間をぬって反対側へ走っていく姿が頻繁に見られます。
停電の頻度が尋常じゃない
先日12月9日早朝に、ソロモン諸島でM7.8の地震がありました。日本に住む家族や友人から安否の確認が沢山あったのですが、「停電があったんでしょう?」と一人から尋ねられました。
・・・地震の直後、確かに停電は起こったのですが、ソロモン諸島では2週間に1度くらいの週末に「計画停電」が実施され、朝から夕方まで電気が一切使えなくなります。また、5回停電があれば1回くらいは「嵐で倒れた木が電線に引っかかった」等の”無”計画停電なので、原因は何であれ、停電自体はさして異常事態ではないのです。
その質問で、「ハッ、そうか日本では停電って大事だった」と思い出したのでした。安定して電力が供給されていると気付きづらいことですが、週末に家でくつろいでいる時に扇風機が止まりwifiが落ち、そして自らも絶望に突き落とされるたび、「電気は有限。大切に使わないとなぁ」と、実感するのです。
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