「くしゃみをしたら誰かが自分の噂をしている印」という日本にあるジンクスように、海外にも変わったジンクスはいくつも存在します。今回はそんな世界の変わったジンクスの中から、特に面白いもの5つをご紹介したいと思います。
「牛の糞を踏むとラッキー」(インド)
(C)Saya Meguro
「聖なる動物」として牛が神聖視されている国、インド。例外なしにインド国内では歩けば至るところに牛がおり、もちろん糞もそのままの状態で放置されていることが多いです。そんな糞にも、実はインドならではのジンクスがあるんです。
これは筆者の実体験ですが、インドを旅行中誤ってサンダルで牛の糞を踏んでしまったときのことです。「やってしまった・・・」と顔面蒼白していると、そこにいたインド人たちから「ラッキーだね。幸運が訪れるよ!」と声をかけられたことがありました。最初は嫌味かと思ってしまった筆者ですが、なんでもインドでは牛の糞は宗教行事でも使われるらしく排泄物であってもそれは「聖なる牛」の力を宿すものなんだとか。もしインドで糞を踏んでしまったら、落ち込むことなく「ラッキー!」と喜びましょう。
「くしゃみする曜日で運命は変わる!?」(イギリス)
くしゃみにまつわるジンクスがあるのは、日本だけではありません。でもイギリスのくしゃみにまつわるジンクスはちょっと日本とは違うようです。
なんとイギリスでは曜日ごとにジンクスの内容があり、月曜日:何か危険なことが起こる、火曜日:知らない人とキスをする、水曜日:手紙が届く、木曜日:何かいいことがある、金曜日:悲しいことが起こる、土曜日:日曜日に恋人と会える、といったようなジンクスが言い伝えられています。なぜ日曜日になにもないのかは謎ですが、ジンクスにも定休日が必要なのかもしれません。
「右の手の平が痒くなったら金運アップ」(ドイツ)
ドイツのジンクスは、お金にまつわる面白いもの。ドイツでは「右の手の平が痒くなったら、お金が入ってくる」という変わったジンクスが言い伝えられています。
しかしこれには注意事項があり、いくら痒くても「絶対に」掻いてはいけません。ひたすら我慢をして痒みが治まるのを待つのがポイントだそうです。お金のためなら少しの我慢は厭わないという我慢強い方向けのジンクスですが、金運がアップするなら一度試す価値はあるかもしれません。
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「すずらんを贈ると幸せに」(フランス)
お次は「すずらんの花を贈ると受け取った人が幸せになれる」という、なんともロマンティックな国のフランスならではのジンクス。贈る日はメイデーの5月1日と決まっており、もともとこの慣習は1561年のシャルル9世が制定したという記録が残っています。
長い歳月をかけ現在まで言い伝えられるこの慣習をフランス人は今でも大切にしているため、5月1日にはすずらんの花が売り切れるお店もあるそうです。贈る人自身ではなく「受け取る人」の幸せを願うという、なんとも素敵なジンクスですね。
「悪魔が入り込まないように」(アメリカ)
一度は映画などで目にする、結婚したカップルが、車の後ろにたくさんの缶をぶら下げてハネムーンに出発するシーン。一見するとちょっとしたパレードのようにも思えますが、実はあの「缶」はあるジンクスにまつわるものだったのです。というのも、悪魔が幸せな人に妬み近付き不幸にしてしまうといわれているアメリカでは新婚カップルは最高の餌食。そのため幸せいっぱいのカップルたちが、「近寄ってくるなよー!」と悪魔の嫌いな大きな音で対抗し、悪魔を追い払っているといわれています。
たかがジンクス、されどジンクス。世界中にはたくさんのジンクスがありますが、それ自体がその国の慣習として受け継がれているものも多く存在します。もし外国人と話す機会があったら、ジンクスについて話し合ってみると新たな発見だらけで盛り上がるかもしれませんね。
[Photos by Saya Meguro & Shutterstock.com]
Saya Meguro ライター
北海道出身。NZや日本をヒッチハイク縦断してみたり、ヒマラヤに登ってみたり、スペインで盗難に遭ってみたり。とにかくワクワクすることがすき。将来の夢は湖畔のちかくに家を建てて、動物と自然に囲まれて暮らすこと。
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