総じて陽気でのんびりした人が多く美しい自然の残る国、南米「コロンビア」。地球の裏側にあり多くの人にとっては未知の国でもありますが、意外にもコロンビアに根付く食文化は日本人の舌には合うものばかり。ただ少し予想外だった、驚く発見もありました。そんなコロンビアで目にした不思議発見を、現地からレポートしたいと思います。
目次
コロンビアの食卓を支える「ソパ」の存在
コロンビアに住む人たちの朝食には欠かせない、スープ料理。スペイン語で「スープ」のことは「ソパ」と呼び、ソパの中でもこの「カルド・デ・コスティージャ(Caldo de costilo)」というものは代表作の一つとして知られています。家庭や地域、お店によって味付けは変わりますが、大体共通しているのは牛肉や豚肉などのあばら付き肉や玉ねぎからとった出汁にポテトを入れ煮込み、味付けとしてパクチーやクミンといったような香辛料を入れて仕上げる場合が多いこのソパ。
筆者が初めて食したときは「なんだか東南アジアの味付けみたい・・・」と思ったのは、パクチーの味が効いていたからかもしれません。地元の人いわく「二日酔いにも効く」そうなので、コロンビアで飲みすぎたときはこのカルド・デ・コスティージャに頼るのも手ですね。
腹持ちさせたいなら・・・
これは「Sancocho(サンコーチョ)」というソパの一種。ただカルドよりは人参や芋、豆などたっぷりの野菜を長時間煮込んでいるため、トロッとした口当たりが印象的の腹持ちの良いスープです。煮込んだ過程で完成したぷるぷるのコラーゲンが付きの骨つき豚肉を入れている場合が多いので、女性には嬉しい美肌効果も期待出来ます。
基本的にはサンコーチョのみで朝食を済ませる人も多いですが、それでも足りない地元の人はこれに日本米よりも水分の少ない「アロス(米)」を頼み、トマトや唐辛子、薬草などを混ぜて作った「ピカンテ」という手作りのスパイスをかけて食べるのが主流です。
コロンビア人の国民食「タマーレ」
コロンビアに着いたときに筆者が拙いスペイン語で「ご飯的なものを・・・。」とお願いすると出てきたのは、バナナの葉っぱに包まれたもの。どうやって食べたら良いのか戸惑っていると、お店のスタッフが「めくるんだよ!」とジェスチャーで教えてくれました。そして言われるがままめくってみるとそこにあったのは・・・?
葉をめくると早速姿を現わしたのは、「黄色いおにぎり」のような物体。作り手によって細長いものから、おにぎり型に丸く包まれたものまで様々ですが、これこそがコロンビア人の生活に欠かせない「タマーレ(Tamale)」という国民食なんです。これはチキンや卵、人参やポテトなどをアロス(米)と一緒に混ぜ、それから挽いたトウモロコシの粉でおにぎりを作るように丸く握り、最後にバナナの皮で覆い蒸したもの。
少しだけちまきにも似た料理過程ですが、絶妙な味付けと一度にバランス良く栄養素が摂れることで、日本人観光客にも大人気です。しかも地元の大衆レストランでは一食平均100円前後で食べられてしまうので、旅行中は何かとお世話になるこのタマーレ。どこへ行ってもメニューにある便利も関係して、多くの人に愛されています。
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