「海外に行ったら、美しい景色をSNSにアップして友達に自慢したい!」そんな風に考える人は、今の時代少なくないと思います。
そこで今回は取材でオランダに行ったついでに、アムステルダムの写真映えする美しいスポットを探ってきました。
生粋のアムスっ子や、1975年からアムステルダムに移住した日本人マダムなどに、とにかく写真映えするスポットを聞いてきましたので、ぜひとも参考に足を運んで写真を撮ってみてください。
1:美しい運河は街中で取り放題
最初はアムステルダムの運河について。それこそ世界遺産にも認定されるアムステルダムの運河ですから、全てがフォトジェニックだと言えそう。アムステルダムはそれほど大きな街でもありません。自分のお気に入りのアングルを探して、あれこれと歩き回ってもいいかもしれませんね。
ただ、効率的に回るためにも地元の人たちに「特に奇麗に撮れる場所は?」と聞いてみたところ、ダム広場の西側のWestern CanalやJordaanと呼ばれるエリアが美しいと、何人かの人が共通して教えてくれました。
中でも路面電車の1、2、5番線が停まる「Konings Plein」駅で下車し、ヘーレン運河沿いにMuseum of the Canals(運河博物館)の方に歩いていくと到着する、ライツェ運河が美しいとの話。
ヘーレン運河、ケイザー運河、プリンセン運河など、アムステルダムの街を樹木の年輪のように取り巻く有名な運河を、串刺しにするように貫く小さな運河ですね。
ヘーレン運河が折れ曲がる角に、ライツェ運河がY字のように接触しています。その角の土手には、観光客や住人のためにベンチも用意されています。そのベンチからパシャリと1枚撮ってみては?
2:マヘレの跳ね橋も有名で写真映えする
アムステルダムには、アムステルダム川という大きな川が流れています。その雄大な流れをまたぐマヘレの跳ね橋も、ガイドブックに載っている有名な観光スポット。
地元っ子も「まあ、ここには行っておけ」と、東京人が東京タワーを紹介するような無難な候補として推薦してくれました。
ニューヨークのブルックリン橋やサンフランシスコのゴールデン・ゲート・ブリッジ、フィレンツェのヴェッキオ橋などほどは世界的に有名ではありません。それほど感動するスポットかと言われれば、正直ちょっと微妙な面も・・・。
ですが、やはり水辺や橋は絵になりますし、ダム広場などの街の中心部から歩いていく途中のそこかしこに、美しい景色が広がっていますので、散歩をしていく価値はあります。
ちなみに知人の写真家に美しい写真を撮るコツを聞いてみると、露出や何やらの難しい話は抜きにして、
(1)主題を決める
(2)その主題を、グリット線のどこかに置く
という2点を意識するだけで、写真は大きく見違えるとの話。
グリット線とはファインダーから見える景色を縦横2本ずつの線で等間隔に区切り、その線が交差する4か所のいずれかに、自分の主題と思う何かを置くという話ですね。
先に掲載した橋の写真では、左下でグリット線が交差する場所に、橋の向こう側からこちらへ自転車で向かってくる人を置いてみました。
せっかく橋まで来たので主題を間違えているのかもしれませんが・・・。いずれにせよ主題を決めて、その主題をグリット線の交差するどこかに置いて撮る練習をしてみるといいかもしれませんね。
3:路面電車と東京駅!?
最後はアムステルダムの市民の足、路面電車。プラスして東京駅のモデルとなったと言われるアムステルダムの中央駅も絶好の撮影スポットだと教えてくれました。
「ここは、東京駅の駅舎のモデルになったみたい!」
などと、ちょっと豆知識的なコメントを添えてSNSに投稿できる点を考えても、最適のスポットですよね。みんなにとって有益と思える情報を発表する形をとりながら、こっそりアムステルダムに居ると自慢もできてしまいます。
ちなみにアムステルダム中央駅を設計した人は、オランダ最大の美術館である国立ミュージアムも設計しているそう。美術館の目の前には「I amsterdam」という、「I♡NY」的なモニュメントもあります。こちらも世界中の観光客が写真撮影をしていますので、併せてアップしてみてもいいのかもしれませんね。
以上、アムステルダムで地元っ子が「写真映えする」と太鼓判を押してくれたスポットを紹介しましたが、いかがでしたか?
季節によってはチューリップの花市などを撮ってもオランダっぽいかもしれませんね。次のオランダ旅行では、ぜひとも参考にしてみてください。
[All photos by 坂本正敬]
Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター
翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(
https://hokuroku.media/ )創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。
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