恋人たちの街パリに「愛の聖地」があるのはご存知でしょうか。恋人同士でパリに来たなら訪れて欲しい、愛の聖地をご紹介します。
ジュテームの壁
フランス語のJe t’aime/ジュテームとは「愛しています」を意味する、恋人たちが囁く言葉。ロマンチックな響きのあるこのフレーズは、フランス語の代名詞になっているほどです。そんなフランス語の美しい言葉である「ジュテーム」の壁はご存知でしょうか。パリのモンマルトルにはLe mur des je t’aime/愛していますの壁と呼ばれる愛の聖地があるのです。
壁一面に世界中の「愛してます」を意味する言葉で埋め尽くされているのです。300以上の言語で「愛してます」が書かれているのだとか。この愛していますの壁は、「世界中の恋人たちが訪れる場所になれば」という願いのもと、アーティスト、フレデリック・バロン(Frédéric Baron)さんとクレール・キト(Claire KITO)によって、製作されました。
そんなロマンチックなジュテームの壁には連日、恋人たちで賑わいをみせています。壁の前で写真を撮る恋人たち。中には、この壁の前でキスをしながらセルフィーするカップルも。この壁の前で告白をしたり、愛を確認しあったりしているのです。
セーヌ川の愛の南京錠
セーヌ川といえば、パリの中でもロマンチックな場所の一つです。そんなセーヌ川に掛かる橋に南京錠がかけられているのを見かけます。これは恋人たちの願掛けのようなもの。南京錠に名前を書き、橋にかけます。そして鍵を掛けます。その鍵をセーヌ川に投げると恋人たちが永遠に結ばれると言われているのです。
この恋人たちの永遠の愛を誓う恋人たちの行為は、2008年頃から流行し始めたのだそう。最初はルーブル美術館の前の橋、ポンデザールに南京錠が掛けられるようになりました。しかし、南京錠の重みで橋の一部が崩壊してしまうという事態に。2014年にポンデザールの愛の南京錠が撤去されました。70万個、その重さは45トン! 愛が重すぎて崩壊したと皮肉られたほど、フランスでは話題になりました。
現在は安全性の問題から「橋に南京錠を掛けないように」と呼びかけています。橋にはこんな看板が掛けられています、「この橋はあなたの愛の重さに耐えきれません」。フランス人らしいユーモアですね。
セーヌ川でセルフィーを
パリ市は愛の南京錠を掛ける代わりに、橋で自撮りをして、#LoveWithoutLocksのタグをつけて、SNS上で投稿するように呼びかけています。
それでも南京錠を掛ける人は絶ちません。また橋の看板には「愛は重いものだ」という落書きもされるほど。恋人たちはセーヌ川というロマンチックな場所で、永遠の愛を誓いたいということでしょうか。しかし、安全面や景観の問題もあるので、くれぐれもセーヌ川の橋に南京錠を掛けるのはやめるようにしましょうね。
[lesjetaime]
[AFPBB NEWS]
[le Monde.fr]
[All photos by Nanako Kitagawa]