悠々と泳ぐウミガメやアシカ、何世代にも渡って命を継承してきたゾウガメなど、たくさんの動物固有種が生息し、多くの人にとって夢の地である「ガラパゴス諸島」。バケットリストの一つでありながら、物価の高さで諦めてしまう人も多いのではないでしょうか。でも実は、格安に楽しむ方法だってあるんです! そんな実際に行って分かった、低予算でも我慢しないで上手に楽しむ方法を現地よりお伝えいたします。
「ガラパゴス」って?
エクアドルの領土であり、動物固有種数において最大を誇るガラパゴス諸島(スペイン語: Islas Galápagos)は、スペイン語で「ゾウガメの島」という意味を持つ動物天国。島は全部で19島が集まり、その集合体が「ガラパゴス諸島」と呼ばれています。広大な大地を這うトカゲたちや亀たちを目の当たりにすると、まるでタイムスリップしたかのような不思議な錯覚すら起こすこのガラパゴス諸島。訪れるすべての人の心を掴んで離さない、そんな魅力たっぷりのこの場所を格安で楽しむ5つの秘訣はこちら。
空港は二つ使いが吉!
(C) Saya Meguro
日本からは距離もあり移動だけで時間もお金もかかってしまうガラパゴス諸島。毎年世界中から多くの人々が訪れるこの場所ですが、旅行する人たちの平均滞在期間は5日〜2週間と、あまり長くはありません。そんな短い旅行の中で大切となるポイントは、どれだけ「効率良く」行動ができるかということ。ガラパゴス諸島は19島あるうち、個人旅行で行ける島はイザベラ島、サンタクルス島、サンクリストバル島、バルトラ島の4島のみ。その中でも本土からの便が発着する島はバルトラ島とサン・クリストバル島の2島のみです。島間の移動だけでも船で片道30ドルほどの移動費がかかってしまうため、行きと帰りの空港は別々にするのが費用と時間の節約のポイントとなります。
2. 宿の予約サイトは使わない!
通常は一般価格よりも安く泊まることができるため、世界中の多くの人に活用されている宿泊予約サイト。そのサイトの特典やメンバー割引などを使うと更に安くなることもあり、旅のマストアイテムとも言われています。ただ、ガラパゴスでは予約サイトを使うと逆に高くついてしまうことの方が多いのが実情。筆者も「空室なし」なんて言われることを危惧して二か月前より予約サイトを利用し予約していきましたが、当日予約しないで来たゲストの方が同じ部屋なのに安い! なんてことは日常茶飯事。なんでも、予約サイトに掲載されている価格は税抜き+施設サービス料が追加されているのに対し、予約サイトを介さない場合だと税込+施設サービス料免除で対応しているホテルがガラパゴスには多いんだとか。特にローシーズンだと現地で更に値引きに応じているホテルも多数あるので、ローシーズンで特にホテルにこだわりのない人であれば現地交渉がオススメです。
3. 「アレ」があれば大幅割引!?
(C) Saya Meguro
ガラパゴス諸島の透き通る海での楽しみは、やっぱりシュノーケル! 海の世界に彩りを与えるその小さな魚たちの存在は、ついつい時間を忘れうっとりと見入ってしまうほどの美しさです。シュノーケルセットは必ず日本かエクアドル本土で購入していくことをオススメします。本島でレンタルもできますが、シュノーケル持参の場合はツアーの割引特典がある場所も多く、場所によっては2,000円以上の差額になることも。シュノーケルセットを買う場合は、本土では1,000円以内なのに対しガラパゴスだと4,000円とかなりの差。もしシュノーケルを使ったツアーに参加する機会があれば、「シュノーケルセットはあります」と一言伝えておいてみてください。
4. 夜は屋台を活用!
(C) Saya Meguro
とにかく外食が高くつくと言われているガラパゴス諸島。おしゃれな海沿いのレストランだとパスタ一食平均2,000円、チャーハン1,500円と許容範囲ではありますが、決して安くはありません。ただ、ガラパゴスにも安く食べられる場所というのは存在します。それは「屋台」! なんとここではその日あがった新鮮な魚を一匹まるごと調理して出してくれる上に、ライス・サラダ・ポライドポテトがついてなんとお値段約1200円とかなりお買い得に外食できてしまうんです。残念ながら屋台はサンタクルス島のみ、そして18時からと夜間に限られてしまいますが、気持ちの良い夜風に当たりながらの食事は最高です。
5. キッチン活用!
もっとお金を節約したいという倹約家の人にオススメしたいのは、キッチン付きの宿に泊まること。ガラパゴス諸島には綺麗でエアコン完備、なおかつキッチン付きという魅力的なホステルタイプの宿が多く、一泊平均約3,000円〜泊まることができるバックパッカー御用達宿が点在しています。さらに予算を最小限まで抑えたい、という人は本土のスーパーマーケットで材料を確保してから来ることが節約の鍵。本土だと100円ほどで買えるパスタもガラパゴス内だと300円、お酒も二倍ほどに価格が跳ね上がる「ガラパゴス価格」が待ち受けているため、本土で買い物をしてからガラパゴスへ来る旅人が多いのが実情なんです。キッチン付きのような宿だと同じ宿に泊まる人たちとの交流があったりもするので、「友達が欲しい!」という人にとっては一石二鳥の方法とも言えますね。
「高い高い」と言われていても、節約次第ではかなり予算を抑えることができるガラパゴス諸島。筆者も実際に上記のことを試してみた結果、予定よりも3万円ほど安く旅することができ、ホステルでは友人もできました。お金はあるにこしたことはないかもしれませんが、節約しながらする旅だって、また新しい発見があって楽しいもの。今年はそんな夢の楽園・ガラパゴス諸島を旅のリストに追加して、節約メソッドを実践してみてはいかがでしょう。
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