【所変われば品変わる】広島人に聞いた、広島県あるある

Posted by: 青山 沙羅

掲載日: Mar 13th, 2018

広島の文化や生活はどのように違うのか、広島県人に聞いた「広島あるある」をご紹介。もみじまんじゅう、広島風お好み焼き、おたふくソース、チチヤスヨーグルト、サンライズパン、広島弁などの驚きの事実が発覚。所変われば品変わる!

【所変われば品変わる】広島人に聞いた、広島県あるある

海に浮かぶ小さな国日本。同じ国でありながら、47都道府県おのおの文化や食生活、方言が異なる国も珍しいかもしれません。人は皆自分の経験値を常識と思いがちですが、それは個人の常識。

東京育ちの筆者は自らの経験値を常識と思っておりましたが、広島出身の友人の話を聞いて、「所変われば品変わる」ものだと思いました。「所変われば品変わる」とは、「土地が違えば風俗・習慣もそれぞれ異なる」あるいは「同じ物でも土地が変わると、名前や用途も変わる」ということ。

さて、広島の文化や生活はどのように違うのか、「広島あるある」をご紹介しましょう。

【所変われば品変わる】広島人に聞いた、広島県あるある
写真提供:広島県 

地元民には空気のような存在?の「もみじまんじゅう」

【所変われば品変わる】広島人に聞いた、広島県あるある
写真提供:広島県 

広島県外の日本人にとって、広島名物といえば「もみじまんじゅう」。お土産で頂くと、「おお、広島へ行ってきたの?」とテンションが上がりますよね。あんこ好きの筆者の大好物でもあります。

しかしながら、ニューヨーク在住の広島出身の友人に、「もみじまんじゅうが日本から届いたわよ」といっても、思ったほど喜びませんでした。勝手に「もみじまんじゅう」は、広島人全員が泣いて喜ぶものだと思い込んでいたのです。広島出身の友人によると、もみじまんじゅうは買うものではなく、手土産などでいただくのが基本。おばあちゃんちにはあったけれど、空気のようにあって当たり前的なもので、特別な感慨はないそう。もみじまんじゅうファンにとっては、ちょっとショック。地元銘菓では「川通り餅」が地元では人気が高いようです。

「広島風お好み焼き」と言われるとムカつく

【所変われば品変わる】広島人に聞いた、広島県あるある
写真提供:広島県 

広島といえば、キャベツ、肉、卵、焼きそばやうどんを重ねたボリュームのあるお好み焼き。美味しいですよね。県外の人間はつい、「広島風お好み焼き」と呼んでしまうのですが、お好み焼きは広島が本場と思っている広島人のカンに触っているかもしれません。ひろしま観光ナビによると、人口10,000人あたりのお好み焼き店舗数は、広島県が全国NO.1だそうです。住宅街であれば、必ずお好み焼き屋さんがあるとか。特に、おばちゃんがやっているお店が美味しいそうですよ。

各家庭にも鉄板があって、自宅で作る機会も多い、広島人のソウルフード。ニューヨーク在住であっても、広島人の家庭には鉄板があります。お好み焼きなしの人生など、ありえないのでしょう。

大阪のお好み焼きは「大阪焼き」といって、広島のお好み焼きとは別物。広島人の前では「広島風」お好み焼きとは言わず、「広島」お好み焼きと言いましょう。

また、広島のお好み焼きといっても、地域によって異なるご当地のお好み焼きがあります。お好み焼きファンは下記をチェックしてみてくださいね。筆者は広島へお好み焼き巡り旅をしてみたくなりました。

どれもお好み焼!まだまだある広島県の“〇〇焼”

https://www.hiroshima-kankou.com/gourmet/okonomiyaki/others

おたふくソースは万能調味料

【所変われば品変わる】広島人に聞いた、広島県あるある
写真提供:広島県 

広島人になくてはならない、おたふくソース。広島人の家の冷蔵庫に必ずあります。広島出身の友人によると、お好み焼きはおたふくソースが食べたいから作るというほど。おたふくソースは、お好み焼き、焼きそばのみならず、コロッケ、とんかつ、天ぷらにもかけるとのこと。
東京出身の筆者は、「コロッケやとんかつの揚げ物には、ブルドックソース(東京本社)では?」と思い込んでおりましたが、ブルドックソースは人生で一度も買ったことがないそうです。所変われば品変わるのですね。広島人のおたふくソースに対する深い愛情が感じられます。

しかもおたふくソースには、「1歳からのお好みソース」があります(!)。幼児期から、おたふくソースの英才教育は始まっているのです。

おたふくソース

公式サイト http://www.otafuku.co.jp

ヨーグルトはチチヤスが基本である

広島人にとってのヨーグルトといえば、チチヤスヨーグルト。広島県廿日市市に本社を置く、明治19年(1886年)創業の乳製品メーカー。
132年の歴史があり、大正6年(1917年)日本で初めてヨーグルトを販売したそうです。100年以上の歴史を誇るヨーグルトは、広島人の誇りです。酸っぱすぎず、やさしい味のヨーグルトは筆者も大好きでした。


チチヤスのキャラクター「チー坊」は赤い帽子。広島人が愛してやまない野球チーム「広島東洋カープ」の赤ヘルを連想させますね。

チチヤスヨーグルト

公式サイト https://www.chichiyasu.com

「サンライズパン」は、東京ではメロンパンと呼ばれている

【所変われば品変わる】広島人に聞いた、広島県あるある

関東圏では「メロンパン」と呼ぶものを、広島では「サンライズ」と呼びます。広島発ベーカリー「アンデルセン」でも、「サンライズ」として販売しています。こちらも所変われば品変わるですね。

ちなみに神戸では、メロンパンはアーモンド型をしたしっとりしたパンの事を言うそうです。関西や中国地方、四国の一部地域でメロンパンと言えばアーモンド型が主流で、円型のタイプは太陽が昇る姿にちなみ「サンライズ」と呼んで区別されているそうです。

広島弁で話すと喧嘩腰と思われる(涙)

【所変われば品変わる】広島人に聞いた、広島県あるある

「じゃけえ(だから)」など、インパクトのある広島の方言。東京在住の広島人で女子会を開いたところ、思う存分広島弁を使える嬉しさにお喋りが盛り上がり放題。本人たちは楽しく話しているのに、お店の店員が「お客さまがた、大丈夫ですか?」と飛んできました。広島弁のインパクトとアクセントの強さから、東京では喧嘩をしているように見えたそうで、広島女子たちは大ショックだったそうです。

また、東京人から「話し方が怒っているようで、怖い」と言われて、必死で標準語に直したとか。筆者は方言を好ましく思うので、その話を聞いて残念に思えました。方言や地方の発音や言い回しは、耳慣れないと違和感があるかもしれませんが、郷土色を失わないためにも、ぜひ残って欲しいものです。どこへ行っても方言で通すのは、大阪・京都の関西圏の人ですね。もちろん、ニューヨークでも彼らは関西弁を話しますよ。

広島の方言に興味がある人は下記をチェック

「所変われば品変わる」の興味深さ

今回の「広島あるある」は広島市出身の友人に聞いたものですので、必ずしも広島人100パーセントにあてはまるわけではありません。地域や年代によって異なることもあります。

それでも、各地域の差は聞いてみれば目から鱗のことあり、自分の経験値での勝手な思い込みがあることを知らされました。日本各地のあるある。また興味深いネタを聞き及んだら、次回に繋げたいと思います。

[Photos by shutterstock.com]

PROFILE

青山 沙羅

sara-aoyama ライター

はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。

はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。

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