このゴールデンウィークに、海外旅行に出かける人も少なくないと思います。ただ、旅慣れた人ほど、「俺は、私は大丈夫でしょう」と油断して、犯罪被害に遭うケースが少なくないと言います。
そこで今回は外務省の情報を基に、日本人に人気の渡航先ランキングから、各都市(国)の代表的な犯罪被害例や、特に要注意のエリアを紹介したいとまとめたいと思います。
日本人に人気の都市10位:ロンドン
2014年と少し古い情報ですが、エクスペディアが日本人の海外旅行先として、都市トップ10を発表しています。その人気都市で10位に入った都市が、イギリスの首都ロンドンでした。
外務省によると、イギリスはさすがに先進国として治安は比較的良好だと言いますが、ロンドンにおいては以下の場所でスリと置き引きが頻繁に起きているそう。
オックスフォード・ストリート
リージェント・ストリート
ナイツブリッジ
カムデンロックマーケット
ヴィクトリア駅周辺のショッピング・マーケット街
バッキンガム宮殿正門前広場
大英博物館内
どこも、ロンドン観光における目玉ばかりですね。日本人が遭う被害の多くはスリ、置き引き、偽装警官(警官になりすまして職務質問を行い、金銭をだまし取る)、路上強盗、ひったくりなどになると言います。ロンドン内の主要な観光地に出向くときには、身の回りの持ち物に特に注意したいですね。
日本人に人気の都市9位:ニューヨーク
次は上述のランキングで9位に入ったニューヨーク。外務省によれば、日本とアメリカの人口を考えると、凶悪・暴力犯罪を含めて犯罪件数がアメリカは格段に多いと言います。その意味で全般的に注意が必要ですが、ニューヨークの場合はどうなのでしょうか。ニューヨークは、
<アメリカの大都市の中では比較的安全>(外務省「海外安全ホームページ」より引用)
とされており、在ニューヨーク日本国総領事館の情報によると、マンハッタンの中心部の治安は比較的良好だと言います。ただ、日本と比べると全体に犯罪発生率が高いため、やはり注意が必要なのだとか。特に、
ブロンクス
など、イースト川の対岸で殺人などの凶悪犯罪が多く、マンハッタンの中心部でも、
ビルの陰
地下鉄
が要注意みたいですね。
日本人に人気の都市8位:上海
上海に関しては、市内のどこか特定のエリアが危険だという情報が、外務省からは出ていませんでした。在上海日本国総領事館からも、新疆ウイグル自治区やチベット自治区での危険情報が語られていますが、上海を含めた他の地域においては、
<一般的な注意をしていれば犯罪に巻き込まれる可能性は低い>(在上海日本国総領事館のホームページより引用)
との話。ただ、一般的な都市と同じく、
夜間の路上
などは、立ち入りに注意した方がいいみたいですね。
日本人に人気の都市7位:パリ
パリはどうなのでしょうか? なんとなく印象としてスリや置き引きが多いという感じが個人的にありますが、
<観光旅行者が多数訪問するパリでは,スリ,置き引き,ひったくり等の犯罪が多発しています>(外務省の安全ホームページより引用)
と、やはりスリ、置き引き、ひったくりが発生しているようですね。声を掛けたり、押したり、物を落としたりなど、こちらの気をそらしてから犯行に及ぶ手口が多いと言います。要注意のスポットは、
ルーヴル美術館
オルセー美術館
凱旋門
エッフェル塔
ノートルダム寺院
ヴェルサイユ宮殿
クリニャンクールの「のみの市」
ピガールやストラスブール・サンドニ地区などの歓楽街
オペラ座周辺
シャンゼリゼ通り
凱旋門周辺
エッフェル塔およびトロカデロ広場周辺
モンマルトル界隈
などが挙げられるそう。どこも主要な観光地。確実に訪れるはずですから、確実に防犯対策をしておきましょう。
日本人に人気の都市6位:シンガポール
安全なイメージのあるシンガポールですが、実はスリと置き引きの被害に遭う日本人が後を絶たないのだとか。特に具体的な地名は挙げられていませんが、
ショッピングセンター
路上(深夜の路上)
空港
など、人の集まる場所ではやはり警戒レベルを一段、引き上げた方が良さそうですね。
日本人に人気の都市5位:香港
香港に関しても犯罪発生率を見る限り、治安はそれほど悪くないと言います。ただ、
中港城フェリーのターミナル
ビクトリアピーク
黄大仙
女人街
マカオへ向かうフェリーターミナル
などで、パスポート、財布などの貴重品を盗難されたという被害が報告されている様子。また、路上でバッグや時計など高級品の売込みに遭い、そのまま雑居ビルに連れていかれて模造品の購入を強要されるといった事件も多発しているのだとか。言うまでもないですが、コピー用品などの持ち出し、持ち込みは世界的に禁止されていますから、絶対に手を出したくないですね。
日本人に人気の都市4位:ハワイ(オアフ)
ハワイ諸島の中でも、ホノルルのあるオアフ島も人気の観光地として4位にランクインしていました。ハワイというと、平和でのんびりとしていて、治安も大丈夫だろうと考えてしまいがちですが、外務省によると、人口比で見たときに、全米で最もホームレスが多い州なのだとかで、ホームレスによる犯罪も無視できない状態だと言います。
日本人観光客が注意したいエリアは、
郊外のファストフード店
ハナウマ湾
ノースショア
ワイマナロなどのビーチ周辺
ショッピングセンター
ゴルフ場
夜間のビーチ
ダウンタウン
アラワイ運河沿い
などが挙げられるみたいです。特にハワイでは警戒心が緩んでしまいがちですから、要注意ですね。
日本人に人気の都市3位:台北
台湾も治安がいい印象があります。ただ、実際は台北市でも犯罪が起きており、
台北101のショッピングモールや展望台
などの観光地、さらには、
夜間の照明がない場所
人気のない場所
なども、一般的にスリなどの被害に要注意だと言います。海外に居るという自覚を強くして、犯罪被害に遭わないように注意したいですね。
日本人に人気の都市2位:バンコク
バンコクに関しては、ちょっと治安が悪そうという印象があるかもしれません。実際に外務省の情報によれば、少なくない日本人が窃盗、詐欺、殺人や強盗致傷など凶悪犯罪に巻き込まれる事例も報告されているのだとか。
<タイにおける凶悪事件発生率は,日本と比べても非常に高い水準で推移しています>(外務省の海外安全ホームページより引用)
とありますから、人気のタイですが、気を引き締めて訪れたいですね。特に要注意のスポットとしては、
駅
スクムビット
タニヤ
パッポン
ナナプラザ
カオサン通り
チャトチャック市場
ゲストハウス周辺
などで各種の犯罪被害が多発していると言います。「ほほ笑みの国」というキャッチフレーズとイメージに、油断しないようにしたいですね。
日本人に人気の都市1位:ソウル
日本人に人気の旅行先、第1位はお隣の国のソウルでした。距離的に近いため、簡単に行ける気軽さが、やはり人気の理由みたいですね。ソウルに関しては、外務省から特別に要注意のエリア情報が出ていません。ただ、
夜間人通りの少ない場所
などは、他の国と同様、基本的には旅行者として近づかない方がいいみたいですね。ソウルの歓楽街と言えば、588(オーパルパル)などが真っ先に思い浮かびますが、男性諸氏は特に要注意かもしれません。
ちなみにソウルで日本人が被害に遭う犯罪の内容は、窃盗、わいせつ、強盗、暴行障害、詐欺、違法タクシー、不法な金貸し、無免許無資格の美容エステでのトラブルなどが挙げられるそう。美容エステでのトラブルもありますから、女性も気を引き締めたいですね。
以上、日本人に人気の渡航先で特に注意したいエリアをまとめましたが、いかがでしたか? ゴールデンウィークの海外旅行が台無しにならないように、くれぐれも気の緩みには注意したいですね。
[安全対策基礎データ – 外務省]
[ニューヨーク市の治安について – 在ニューヨーク日本国総領事館]
[在上海日本国総領事館からの中国の危険情報(危険レベル継続)に関する注意喚起 -在上海日本国総領事館]
[発表!エクスペディア 2014年ランキング ~日本人の海外旅行先、ハワイを抜いてアジア圏がダントツ人気!~]
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