暮らし旅ライターの金子愛です。あなたは「ヨロン島」という島をご存知でしょうか?通称 ”東洋の真珠”、死ぬまでに見たい世界の絶景にも選ばれた秘島。一体その魅力は何なのか!?ヨロンに惚れ込みプチ移住した筆者が、ヴェールに包まれたをその謎を紐解きます!
沖縄から飛行機でたった35分!気軽な秘境旅
奄美群島の一つ、鹿児島県の最南端であるヨロン島。鹿児島県ではありますが、沖縄県からの方が近く沖縄最北端の辺戸岬(へどみさき)から約23kmに位置します。おすすめアクセスは那覇空港から飛行機、わずか35分程度で到着。意外や意外、”東洋の真珠” はこんなにも近い場所にあったのです。
蒼い海に浮かぶ、白い珊瑚の島「ヨロン島」
周囲およそ20kmの小さなこの島は、隆起サンゴでできています。人口は5,200人程度、人より牛の数が多いと言われています。亜熱帯気候で一年中過ごしやすく、ハイビスカスなど南国の花々が咲き誇ります。自然の楽園へようこそ!
ギリシャを彷彿させる異国情緒
一瞬日本にいることを忘れてしまいそうになる、青と白のコントラスト。島の中心地・茶花市内をはじめ、ギリシャ風の美しい建築物が立ち並びます。それもそのはず、姉妹都市はあの「ミコノス島」。パスポート要らずで、エーゲ海のリゾート気分が味わえちゃいます。
天国は、ヨロン島にあった!幻の砂浜「百合ヶ浜」
透き通ったこの島の海の色を、人はみな ”ヨロンブルー” と呼びます。そこに干潮時のみ浮かび上がる真っ白い砂浜が「百合ヶ浜」。その美しさは、”天国の海”と謳われるハワイのサンドバー以上と言われるほど。「年の数だけ集めると幸せになれる」という星砂伝説もある、ロマンチックな場所です。
日が暮れるまで、ただ海を眺める。究極の贅沢時間
ヨロン島には百合ヶ浜を始め60ものビーチが存在し、一つ一つ違った表情を魅せてくれます。夕日がキレイな「ウドノスビーチ」、恋人と手をつないで通ると永遠に結ばれると言われる「タイムトンネル」など・・・息を飲むほど美しい景色が散りばめられています。「何もせず、ただこの海を眺めていたい」。ヨロンに行く十分な理由ではないでしょうか?
目指せ島美人!ヨロングルメでアンチエイジング
島の名産「もずく」、長寿の源「きび酢」、90種類もの栄養素が詰まったスーパーフード「モリンガ」など・・・。美と健康に効果的なヨロングルメは、メディアでも取り上げられ注目を集めています。体の中からキレイになりたい女子必見です。
ヨロン流おもてなし!”与論献奉”で異文化交流
与論献奉とは島に伝わる客人歓迎の儀式で、焼酎を回し飲みすること。居酒屋などでは、毎晩楽しい宴が繰り広げられています。自己紹介や島に来た思いの丈など・・・口上を述べた後、一気に盃のお酒を飲み干す!島人(しまんちゅ)と旅人(たびんちゅ)が交流を深める良いキッカケなので、ぜひ参加してみて下さい(もちろん無理のない範囲で!)。帰る頃には素敵な”アグンチャー”ができているはずですよ。
*アグンチャー = 与論語で友達の意味。
心優しき島人(しまんちゅ)が住む、平和の地
「ヨロン島の夜道を歩けば、角を曲がるごとに人が寝ている」そんな話を時より耳にします。与論献奉を楽しんだ帰り道、ほろ酔い加減で道端で眠ってしまう人も多いという、東京ではまず考えられない光景(笑)。治安のよさを物語っていると思いませんか? さらに「朝起きたら、誰かがそっと蚊取り線香を置いてくれていた」そんな心温まるエピソードも数知れず。お茶目で人懐っこい、けどちょっぴりシャイなこの島の住人たちは、ヨロンの宝です。
映画「めがね」の世界で、思い切り”たそがれる”
小林聡美さん主演映画「めがね」は、映像美と独特の世界観で、観る人の心を潤す優しい作品。その舞台となったのが「ヨロン島」でした。10年以上前の作品にも関わらず、今もなお多くの映画ファンがロケ地を訪れます。物語の主人公のように海を眺め”たそがれる”、そんな一人旅の女性も多いんです。
ヨロンロス続出!リピーターの多さが何よりの証拠
再びこの地を訪れる者に、「いらっしゃい」ではなく「おかえり」と言って微笑む島人たち。「ただいま」と言いたくて、初来島からわずか半年余りでプチ移住してしまった筆者。懐かしささえ感じる居心地の良さは、まるで魂が故郷に帰ってきたような不思議な感覚です。聞けばヨロンは、”魂の島”とも呼ばれているそう。死ぬまでに何度でも行きたくなる「ヨロン島」のご紹介でした。
[All photos by Ai Kaneko]