日本の都道府県にはさまざまな見どころがあります。全国各地、繰り返し行くチャンスは少ないと考えると、できれば必見のエリアを効率よく周りたいはず。
そこで今回はTABIZINE5周年を記念して、TABIZINEで執筆する旅慣れたライターたち22人に、各都道府県の主要観光地一覧を提示し、その中からTOP5を選んでもらいました。その結果を独自のシステムで採点し、集計して独自ランキングを作成してみましたので、ぜひともチェックしてみてください。今回は福井編です。
第5位・・・足羽山(7.5ポイント)
愛宕坂 (C)公益社団法人福井県観光連盟
最初は足羽山がランクインしました。足羽山とは福井市の中心部にある標高116mの小さな山。大部分が公園になっていて、日本さくら名所100選にも入る場所になります。筆者は北陸に在住し、幾度となく福井に足を運んでいますが、個人的にも票を入れました。
足羽山の中でも筆者は愛宕坂が一番好きで、全長165m、145段の石段と高低差がたまらない魅力で楽しませてくれます。福井市の中心部にある観光地ですから、ぜひとも訪れてみてくださいね。
第4位・・・三方五湖(8.1ポイント)
(C)公益社団法人福井県観光連盟
次は三方五湖がランクイン。なかなか読みづらい観光地ですが、「みかたごこ」と読みます。三方五湖は五湖という言葉からも分かるように、5つの湖がそれぞれ複雑に連結する景勝地で、最も北に位置する日向湖は若狭湾とわずかに接するため、海水の流れ込む汽水湖になります。
「穏やかな気持ちにもさせてくれる景色です。紅葉の季節がおすすめです」(米田ロコ)
コメントにもあるように、三方五湖は紅葉の名所でもあります。湖畔にはレインボーラインという有料道路が通っていますので、紅葉の時期をめがけてドライブを楽しみたいですね。
第3位・・・若狭湾ドライブ(11.8ポイント)
敦賀の気比の松原
若狭湾は国定公園にも選ばれるほど美しいエリア。第4位の三方五湖も若狭湾の一角に位置します。他にも敦賀、美浜、三方、小浜、若狭本郷、高浜と絶景路が連続し、水晶浜海水浴場のように美しいビーチもあれば、TABIZINEでも過去に取り上げた離島、水島もあります。敦賀には気比の松原もありますし、小浜には蘇洞門のような景勝地もあります。
「透き通るようなブルーの海が心を癒してくれます」(米田ロコ)
「昼間の時間帯に行きましたが、夕日が絶景だそうです。見られなくて残念」(青山沙羅)
といったように、若狭湾ドライブを評価する声も多くありました。コメントにもあるように、福井県は夕日の絶景ポイントが目白押し。日本海に沈む太陽を、さまざまな場所から眺められます。敦賀の氣比神宮、金崎宮のように恋愛成就のパワースポットもありますよ。
第2位・・・永平寺(12ポイント)
第2位には曹洞宗の大本山、1244年に作られた永平寺がランクインしました。訪れると分かりますが、現役の修行僧(雲水)が多く生活する名刹(めいさつ)で、参拝中に修行僧とすれ違うと、なぜか緊張します。約10万坪の敷地内にある樹齢700年以上の老杉や七堂伽藍も、見ごたえもたっぷりです。
「七堂伽藍、瑠璃聖宝閣など見どころがあります。建築様式や建物に施された彫りも興味深いです」(米田ロコ)
「厳かな雰囲気」(青山沙羅)
と、永平寺を福井県No.1のスポットとして推す声や、厳かな禅の世界を印象深く覚えているというコメントも。一転して門前町はくつろいだ雰囲気がありますから、お寺の内外を楽しんでみてくださいね。
第1位に行く前に・・・番外編
(C)公益社団法人福井県観光連盟
福井でも番外編を紹介します。番外編とは、他の誰もが票を入れない中で、誰か1人でもライターが最高評価を与えている観光地があった場合、紹介するコーナーになります。福井では若狭町にある瓜割の滝が挙げられました。
「漫画『陰陽師』の真似をして雨乞いの旅をなぞったときに訪問しました。実際に瓜を流してみました。緑の美しい渓流でした」(山口彩)
というコメントと共に、瓜割の滝を福井県でNo.1の観光地に推す声がありました。あまりに水が冷たいため、水につけた瓜が割れたという言い伝えから来ているのだとか。ぜひとも試してみてくださいね。
第1位・・・越前海岸(東尋坊と越前岬)(14.1ポイント)
東尋坊
第1位に選ばれた観光地は、越前海岸の東尋坊と越前岬でした。ライター陣に配布した調査票の段階では、両方の選択肢は分かれていました。しかし、立地的にもそれほど遠くなく、どちらも越前加賀海岸国定公園に含まれ、似たような順位で2つとも推す声が多かったため、集計時には1つの回答としてまとめました。
東尋坊とは柱状節理の断がいが連続する福井屈指の景勝地で、切り立ったがけの上を歩けるようになっています。一部では「自殺の名所」などとうわさされ、近隣の電話ボックスには自殺を思いとどまらせる電話相談窓口の番号などが張り出されていたと記憶しますが、身を投げ出せば命を落とす断がいが、そのまま観光地になっているのですね。
越前岬は、その東尋坊から越前ガニで有名な三国港を越え、日本海沿いの国道305号線を進むと到達する岬になります。夕日100選にも入る名所。レンタカーを借り、日没の時刻を計算して越前海岸ドライブを楽しんでみてくださいね。
以上、プロの旅ライターが選ぶ福井の観光地TOP5を紹介しましたが、いかがでしたか? 福井と言えば他にも、戦国武将である一乗谷朝倉氏の遺跡、越前大野城、白山平泉寺、あわら温泉など見どころはあります。ライター陣の中には、グルメとしてソースかつ丼を推す声もありました。グルメで言えば越前ガニの知名度も全国区です。北陸新幹線の延伸を控え盛り上がりを見せている県ですので、ぜひとも訪れて満喫してみてくださいね。
紹介した福井の観光スポットについてくわしくは、『【福井の絶景】絶壁から眺める「東尋坊」の夕日に酔いしれたい』『まるで海外!フェリーで渡る福井の無人島が美しすぎる』などでご紹介しています!
[All Photos by shutterstock.com ]
【調査概要】
●調査内容:47都道府県のおすすめ観光地
●調査実施期間: 2018年7月18日~2018年7月31日
●調査人数:22名(男性:4名 女性:18名)
●調査対象:TABIZINEにて記事を執筆するトラベルライター
Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター
翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(
https://hokuroku.media/ )創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。
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