グルメな発酵バターの代名詞となっている「エシレバター」。フランス中西部のエシレ村で造られている上質なバターです。フランスには、より濃厚で芳醇な味わいが特徴の生バターなるものが存在します。日本ではなかなか見かけることがない、生バターとは?
発酵バター vs. 生バター
■発酵バターって?
(c)sweetsholic
ヨーグルトやチーズのような強い香りと、口溶けの良さ、コクのあるミルキーな味わいが特徴の発酵バター。主原料のクリームに乳酸菌を加えて発酵させて作るバターのことです。
日本国内では、エシレやカルピス(株)特撰バター、明治やよつ葉の発酵バターなどが有名どころでしょうか。
フランスを始めヨーロッパでは発酵バターが主流なので、専門店に足を運ばなくてもスーパーでおいしい発酵バターが手に入ります。つまり、フランスでは発酵バターが普通であり、一般的なバターなのです。一方、日本では発酵バターではなく、非発酵バターが一般的。
■生バターって?
(c)sweetsholic
続いて、本題の生バターに移りましょう。フランスの一般的なバターは殺菌されたクリームから作られますが、生バター(※フランス語ではbeurre cru/ブール・クリュ)はその名のごとく生乳から作られたもの。
フランスの一般的なバター(発酵バター)と比べて一段と味わい深く、上品な香り。見た目は発酵バターとほとんど変わらないけれど、少し柔らかい気がします。無殺菌のミルクから作られているため、発酵バターと比べて日持ちが短いのも特徴です。
(c)sweetsholic
フランスでは、どこで買えるの?
フロマージェリー(チーズ専門店)を始め、一部の大型スーパー、パリならギャラリー・ラファイエットやボン・マルシェなど百貨店の食品売り場で購入できます。発酵バターと比べると、生バターは種類が限られるので、「beurre cru(ブール・クリュ)」という生バターのフランス語表記を参考にしてみてください。
有塩タイプは「sel」、無塩は「doux」、ほんのり有塩「demi-sel」と表記されています。お好みのものをどうぞ。ちなみにフランスのほんのり有塩でも、十分塩気を感じます。
国内でもゲットできます!
日本国内でも楽天やアマゾンなどの通販サイトで、ちょっぴりレアな生バターをゲットできる模様です。フランスへ行く予定はないけれど生バターは気になる・・・という方は、通販サイトを利用すれば気軽に楽しめますよ! 手に入れた暁には、ご近所のブーランジェリーの焼き立てパンと一緒にどうぞ。
[lanutrition.fr]
[maff.go.jp]
[Photos by Shutterstock.com]