とどまることを知らないラーメン戦争 in ニューヨーク

Posted by: コセキ アユミ

掲載日: Jan 20th, 2019

ニューヨークでは、いまや当たり前の食文化として受け入れられているラーメン。飽和状態のニューヨークラーメン業界が繰り広げる、新たな戦国時代の幕開け?!

麺恋佐藤ニューヨーク

ニューヨークで起きているラーメン革命

日本におけるラーメンの位置付けは、B級グルメ。しかしニューヨークでは、ラーメンは高級品です。なぜなら1杯のラーメンが平均で15ドル(約1700円)、そこに20パーセントのTipを入れたら、ほぼもう日本円で2000円。こんな高いお金を払ってまでもなお、ラーメン屋が次々にオープンし続けられるほど、ニューヨーカーにおけるラーメンの評価はかなり高めなのです。

筆者の記憶では、一風堂がニューヨークに店を構えてからというもの、似たような豚骨スープに細麺といった博多風のラーメン屋がここ5年は主流でした。どこへ行っても、新しくオープンしても、豚骨・細麺、バカの一つ覚えのように豚骨・細麺・・・。それはなぜなら、一風堂以来、日本のラーメン屋がニューヨークに進出することが少なく、日本のラーメン文化とラーメンへの情熱を知らない現地人が見よう見まねで始めたラーメン屋ばかりだったからだと感じています。

それが、2016年に有名店、中村屋がこちらに進出したのを皮切りに、誰もが知る一蘭、家系ラーメンの町田商店が元となるE.A.K RAMEN、池袋に本店を構える屯ちん、北は北海道から本格味噌ラーメンの麺恋佐藤、そしてついに2018年冬、念願の二郎系ラーメンTabe Tomoがオープンした。ここ2年のあいだに、日本の有名ラーメン店が続々と進出し続けているのです。やはりさすが日本のラーメン。スープも麺も、それぞれこだわりがあって、バラエティ豊か。そして連日、大人気。

そこで、日本から来たラーメン屋ベスト3を勝手な独断と偏見により紹介したいと思います。

独断と偏見ランキング 3位
麺屋次郎

麺屋次郎ニューヨーク

鹿児島県指宿市からきた、九州ラーメン。豚骨と鶏ガラのミックスされたスープが、見ために反しあっさりしてて美味しい。2016年のニューヨークラーメンコンテストで優勝した経歴を持つ、実力派。メニューは、焦がし玉ねぎののったマイルドな「KAGOSHIMA」、焦がしにんにくがアクセントの「IBUSUKI」、ピリッと辛い「SAKURAJIMA」の3種類があります。

独断と偏見ランキング 2位
麺恋佐藤

麺恋佐藤ニューヨーク

北海道から進出した札幌ラーメン。ほんのり背脂が乗ったこってりめの醤油ラーメンと、コクの深いバランスのとれた味噌ラーメンがメインで、そのほか担々麺や辛味噌など、種類も豊富。特筆すべきなのは、札幌ラーメンに欠かせない西山製麺をニューヨーク店でも使用していることろ。このちぢれ麺がスープによく絡んで実に美味です。

独断と偏見ランキング 1位
Tabe Tomo

Tabe Tomoニューヨーク

第一位に輝いたのは、2018年冬にオープンしたてのTabe Tomo。LAやHawaiiにあるつじ田の系列店。LAにいった際のファーストプライオリティはここだったといっても過言ではないほど好きなラーメンです。こってり背脂の浮かぶスープに、自慢の極太麺。上にはこれでもかというほどのもやしと、厚切りのチャーシュー。見た目はかなりヘビーなのに1杯完食できるのは、スープが思いのほかあっさりしているから。

[Photos by Ayumi Koseki & shutterstock.com]
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今後もニューヨークのラーメン戦争、見逃すことなく追い続けていきます。

ニューヨークのラーメン事情については、以下の過去記事でもご紹介しています。

『日本人がギョッとする、ニューヨーカーの不思議なラーメンの食べ方』
『ニューヨークで大ヒット、ラーメンバーガーに迫る!』
『アメリカの大学生の心の友、それはMARUCHANのインスタントラーメン』
『14歳のアメリカ人少年が、日本でラーメン食べ歩き&修行ツアー!』

PROFILE

コセキ アユミ

Ayumi Koseki 編集者・ライター

武蔵野美術大学でファインアートを学んだ後、もともとの本好きが高じて編集者としてのキャリアをスタート。写真誌やインテリア誌などさまざまな媒体を経て、30歳をきっかけに渡米。LAからNYに拠点を移し、エディトリアルの活動の場を広げる。

武蔵野美術大学でファインアートを学んだ後、もともとの本好きが高じて編集者としてのキャリアをスタート。写真誌やインテリア誌などさまざまな媒体を経て、30歳をきっかけに渡米。LAからNYに拠点を移し、エディトリアルの活動の場を広げる。

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