春は出会いと別れの季節。これまでの環境を離れ新しい生活を始める方は、新たなチャレンジに期待が高まる一方、うまくいかなかったらどうしよう、失敗したらどうしようという不安な気持ちになることもありますよね。
心のケアをするために大事なことは一体どんなことなのでしょうか?今回はメンタルヘルス先進国アメリカで実施されている心の健康の保ち方についてご紹介します。
メンタルヘルスデーを作って自分のためだけの時間を過ごす
アメリカでは自らが設定する「メンタルヘルスデー」を理由に休むことがあります。日々のしがらみから離れて、自分だけの時間を過ごすことに集中することがメンタルヘルスデーの目的です。
自分がストレスを感じることは一切しない、ゆっくりとした時間を過ごすことが大事。メンタルヘルスデーを理由に休むことは会社や学校でも支持されており、「そんな理由で休むなんて」などという反応はアメリカではご法度です。有給を取るのは難しいという方は、休日を自分のメンタルヘルスデーと決めて過ごすこともできます。
第3者に相談をする
アメリカでは何かに思い悩んだとき、カウンセラーに相談するということがごく一般的に行われています。日本と比べて専門家のカウンセリングを受けることへの敷居が低く、恋人との関係がうまくいかない、ペットが死んでしまって元気が出ない、学校の成績が伸び悩んでいるなど、様々な理由で悩む人たちがカウンセラーの元を訪れます。その悩みに大小はなく、どんな内容であってもカウンセラーは訪れる人の声に耳を傾けてくれます。
一方日本ではまだまだカウンセリングを受けることへのハードルが高く、これ以上我慢ができなくなるまで待ってしまう、あるいは周りの目が気になってカウンセリングを受けることは恥ずかしいことと思ってしまう人が多いようです。カウンセラーでなくても、自分の中に溜め込んでしまう前に家族や気心の知れた友人に話を聞いてもらうことは心の健康を保つことにつながります。
マインドフルネスの実施
マインドフルネスとは「マインド=心」を満たす生き方をすること。日々の生活の中で積極的にマインドフルネスを追求していこうという動きが、近年様々なところで目に入るようになりました。
アメリカの大学で心理カウンセラーとして働く知人によると、誰でも簡単に始められるマインドフルネスのための活動は以下のような例があります。
呼吸を整える
イライラしていたり心配事があったりすると、気持ちが悪い方向に高まってしまい、普段ならしない失敗をしてしまったり、普段簡単にできることにつまずいてしまったりするものです。そんな時はお腹からゆっくり息を吸ってゆっくり息を吐いてみましょう。この呼吸法を数回行い、その間は呼吸をすることだけに集中します。
1つのことに集中する
一度にあれもこれも片付けようをせずに、目の前の1つのことに集中してタスクをこなすことで、より効率的に作業ができるようになるだけでなく余計なことを考えずに済むため、ストレスを軽減することができます。
小さいタスクを片付ける
難しい問題に直面すると、なかなか解決できないストレスで心は乱れてしまいます。そんな時食器を洗う、ゴミ出しをするなど、すぐに終わる作業を行うことも効果的。短時間で達成感を得られることで、出口の見えないイライラを和らげることができます。
五感を使う作業をする
五感を使う作業は、普段何気なく行なっていることにより深い意味合いを感じさせてくれます。身近な作業として始められるのは料理をすること。食材に何を使うかを考えるところから、調理中の香りや音、味を楽しむこともマインドフルネスにつながります。ゆっくり食事をする時間を作り、一口ずつ味わって食べることで、毎日ただ何となく食べている食事にも意味を感じることができるようになります。
1日の中で静かに過ごせる時間を作る
24時間情報が飛び交う現代、静かな時間は自ら生み出さないと簡単に作れなくなってきています。出勤前や寝る前の少しの時間を使って、静かな時間を作るということもマインドフルネスには効果的。難しいことは一切考えず、目を閉じて呼吸と心拍数だけを感じるメディテーション(瞑想)をする時間を生活の中に取り入れる事も心を落ち着ける方法として効果的です。
心の健康は他の人の目には映りにくい分、自らが積極的にケアをしていくことが重要です。「もっと頑張れば」や「あともう少し我慢すれば」という気持ちは、時に自身の心に大きな負担をかけてしまいます。体が疲れたら休むのと同様に、心が疲れたら休むというアメリカ流メンタルヘルスケアで、心穏やかな生活を始めてみませんか。
参考
[10 Little Things to Do With Mildful Awareness]
[PR TIMES]
[All Photos by shutterstock.com]
メンタルヘルスについては、以下の記事も人気です!
『あてはまったら要注意!メンタルが強い人は絶対にしない9つの習慣』
『ストレス解消法は男女で違う!?女性は癒し、男性はスリルをもとめるワケ』
『ストレス解消に「断って」みるといい5つのこと』
Yoko Nixon ライター
高校時代初めてアメリカのテキサス州に留学してから、縁あって大学もそのままテキサスへ。帰国後リーマントラベラーとして暇を見つけては世界各国を旅し、旅と写真の面白さにハマる。現在はアメリカのアーカンソー州在住。目先の目標はアメリカ全州を制覇することです!
【大学生が見た海外の“今”】研修中のカメラロール見せてください!アメリカ
Dec 7th, 2023 | TABIZINE編集部
TABIZINE10周年企画、第3弾は日本女子大学とコラボ。大学生ならではの視点で切り取られた海外の“今”をお届けします。今年2023年から国際文化学部が新設された日本女子大学。新学部では1年生から約2週間の海外研修で他国の言語や文化を学ぶプログラムが必修となりました。彼女たちの研修中のカメラロールや等身大の体験談から見えてくる、教育や文化、価値観の違い、そこから得た学びとは? 第2回は、アメリカ編。レポーターは、日本女子大学国際文化学部1年生のみおさんと、M.Nさんです!
これぜ〜んぶブラウニー!「Fat Witch Bakery 代官山店」で
Sep 18th, 2022 | kurisencho
すでにハロウィンやクリスマスが心待ちな9月下旬。現在、世界に3店舗を構え、オンラインと催事でもゲットできる、ニューヨーク生まれのブラウニー屋さん「Fat Witch Bakery(ファット ウィッチ ベーカリー)」では、秋冬の新商品が登場しています。2021年にオープンした東京・代官山店と一緒に、限定&新作フレーバーをチェックしました!
【ニューヨーク旅学事典19】911の記憶「ワールドトレードセンター」
Sep 11th, 2022 | 青山 沙羅
アメリカのニューヨーク。訪れたことがなくても、聞いたことがあるでしょう。でも、実際どこにあるの? どんなところ? 「ニューヨーク旅学事典」は、ニューヨーク市在住の筆者が名所や歴史、雑学、小話などを綴っていく連載です。今回は「ワールドトレードセンター」について。
【ニューヨーク旅学事典18】空中散歩「ハイライン」
Sep 5th, 2022 | 青山 沙羅
アメリカのニューヨーク。訪れたことがなくても、聞いたことがあるでしょう。でも、実際どこにあるの? どんなところ? 「ニューヨーク旅学事典」は、ニューヨーク市在住の筆者が名所や歴史、雑学、小話などを綴っていく連載です。今回は「ハイライン」について。
【ニューヨーク旅学事典17】世界経済の震源地「ウォール街」
Aug 3rd, 2022 | 青山 沙羅
アメリカのニューヨーク。訪れたことがなくても、聞いたことがあるでしょう。でも、実際どこにあるの? どんなところ? 「ニューヨーク旅学事典」は、ニューヨーク市在住の筆者が名所や歴史、雑学、小話などを綴っていく連載です。今回は「ウォール街」について。
【時代を先駆けたニューヨーカー】アメリカと中国政府が引退させたベイビーフ
Jul 18th, 2022 | 青山 沙羅
アメリカ・ニューヨークでは、時代を先駆けた人物が彗星のように現れては輝き、そして消えて行きました。時代を先駆け、時代を作り、新たな道を作ったニューヨーカー。今回ご紹介するのは、20世紀のニューヨーク市チャイナタウンを震撼させた男の話です。
インドア派ニューヨーカーも夢中!アウトドア用品店「REI」の人気アイテム
Jun 23rd, 2022 | 青山 沙羅
いよいよ夏季を迎え、本格的なアウトドアシーズンになりました。アウトドア大国アメリカでも、海へ山へと都市から郊外へ移動が始まっています。そこで今回は、アメリカの大手アウトドア用品専門ショップ”REI(アールイーアイ)”のニューヨーク市ソーホー旗艦店を覗いてみました。
【ニューヨーク旅学事典16】アジアの熱気「チャイナタウン」
Jun 13th, 2022 | 青山 沙羅
アメリカのニューヨーク。訪れたことがなくても、聞いたことがあるでしょう。でも、実際どこにあるの? どんなところ? 「ニューヨーク旅学事典」は、ニューヨーク市在住の筆者が名所や歴史、雑学、小話などを綴っていく連載です。今回は「チャイナタウン」について。
【時代を先駆けたニューヨーカー】6500名の小さな生命を温め続けた人
May 27th, 2022 | 青山 沙羅
アメリカ・ニューヨークでは、時代を先駆けた人物が彗星のように現れては輝き、そして消えて行きました。時代を先駆け、時代を作り、新たな道を作ったニューヨーカー。今回ご紹介するのは、奇想天外な発想で多くの小さな生命を救った人物の話です。
ニューヨーク市が抱える深刻な「治安の悪化」問題~在住者が盗難にあった話・
May 11th, 2022 | 青山 沙羅
ニューヨーク市の新型コロナウイルス感染率が下がり、マスク着用義務は、学校や病院、地下鉄・バスなどの公共機関などと緩和。春になり暖かくなったことから、ソーホーやチャイナタウンでは海外や米国他州から旅行客が増えました。しかしその一方で、屈託なくニューヨーク観光を楽しむ旅行客に、「ニューヨーク市の現在の治安の悪さを知っているの?」と筆者は思ってしまうのです。前回に引き続き、筆者が体験した治安の悪化による事件の後編をお届けします。