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イギリスのティータイムの定番・クリームティー
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ティータイムにクロテッドクリーム&ジャムの組み合わせでスコーンを楽しむ習慣は、なんと1000年以上前に始まったとされています。本場イギリスでのティータイムというと、サンドイッチなどの軽食、スコーン、そしてケーキが3段重ねのティースタンドにサーブされるアフタヌーンティが有名ですよね。イギリスでは、アフタヌーンティーというと、実は遅めのランチのような食事感覚で、特別なときのみに楽しまれています。
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日本ではあまり知られていませんが、イギリスでアフタヌーンティーより浸透しているのはクリームティーと呼ばれるメニュー。クリームティーとは、紅茶と、ジャムとクロテッドクリームが添えられたスコーンのみのセットのことです。アフタヌーンティーを食べるほどおなかはすいてないけれど・・・というときには、気軽の楽しめるこちらのセットがおすすめで、よほどの老舗でない限り飲み物込みで、3.5ポンドから5ポンド(約450円から650円)ととってもリーズナブルです。
クロテッドクリームとは?
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イギリスのティータイムに欠かせないもの、それはクロテッドクリームとジャムをたっぷり塗ったスコーン!クロテッドクリームは、イギリスでは古くから食べられている乳製品で、脂肪分が約60%の生乳由来のクリームです。バターの脂肪分が80%、生クリームが30〜50%なので、生クリームとバターの中間にあたるクリームです。日本でも、最近では本場のものが手に入るようになったクロテッドクリーム。ホイップクリームのようにお砂糖などは入れず、直接スコーンなどケーキに添えます。
正しいスコーンの食べ方
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イギリスでは、スコーンにクロテッドクリーム→ジャムの順でつけるか、ジャム→クロテッドクリームの順でつけるか、どちらが「正しいのスコーンの食べ方か!?」という議論が長く繰り広げられています。
クロテッドクリーム発祥と言われるデヴォン州では、クロテッドクリームをまずスコーンにつけてからジャム、イギリスのさらに南西部にあるコンウォール州では、ジャムをつけてからクロテッドクリームをつけるのが伝統なのだそうです。そのため、実際はどちらもイギリス式のスコーンの食べ方としてOK。
ちなみにイギリスのエリザベス女王は、ジャムが先のコーンウォール州式で食べていると、王室で長く働いていたシェフが証言しており、ここ最近の「スコーン論争」はコーンウォール州式が「正統派英国式」に落ち着きつつあります。
ちなみに、私は何も考えずにいつもクロテッドクリームからスコーンに塗っていました。今回、初めてエリザベス女王認定のジャム→クロテッドクリームの順に塗って食べてみると、全然違うおいしさに感動!クロテッドクリームが一番最初に口に入ってくるので、ものすごくクリーミーにスコーンが楽しめます。クロテッドクリームが大好きで、より楽しみたい人にはジャムが先でクリームが上にくるコンウォール州式スコーンの食べ方をお薦めします!
番外編:意外なクロテッドクリームの楽しみ方
かつてコンウォール州の田舎のティールームを訪れた際、せっかくコンウォールに来たからクロテッドクリームが食べたい!でもスコーンを食べられるほどおなかがすいてない、というときに見つけたメニューで、絶品な組み合わせを紹介します。
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クロテッドクリームと黄桃の缶詰です。シンプルなのですが、つるんとした桃の食感、そして、桃のほどよい甘みがクロテッドクリームと相性抜群なのです!実は、イギリスでも他ではまだ一度も見かけたことがない組み合わせなのですが、とにかく絶品。クロテッドクリームをシンプルに、そして重すぎずに、楽しむには一押しです!
スコーン&クロテッドクリームの組み合わせで、至福のティータイムを!
スコーンの正しい食べ方をご紹介しましたが、いかがでしたか?
リッチでクリーミーなクロテッドクリームは、やはり特別なもの。自分へのご褒美として、スコーンと濃くたっぷり入れたミルクティーといっしょに、ぜひ至福のティータイムを楽しんでください。