400万年前の日本最大の湖! 圧倒的な存在感を誇るツダンスキーゾウの半身半骨展示
日本唯一の古代湖とは・・・誰でも一度は耳にしたことがある日本最大の湖「琵琶湖」です。ロシアのバイカル湖やペルー・ボリビアのチチカカ湖など、古代湖は世界でも20カ所ほどしかない希少な存在。そんな琵琶湖のほとりに2020年10月にグランドオープンしたのが「滋賀県立琵琶湖博物館」。
“琵琶湖”はもちろん知っているけど、大きさが日本最大ということぐらい・・・?そんな琵琶湖にまつわるあれこれが丸ごとわかるのが「滋賀県立琵琶湖博物館」というわけ。グランドオープンの目玉は、なんといっても400万年前に生きていたというツダンスキーゾウの半身半骨展示。体高約4.5mのツダンスキーゾウは大迫力!
牙だってこのとおり、精巧に復元されています。
後ろに回れば、骨格があらわになってビックリ!骨格の下を通り抜けることもできるので、こんな角度からじっくり観察することも。
残念ながらツダンスキーゾウは、琵琶湖にはいなかったよう。その代わりといってはなんですが、ツダンスキーゾウから進化したミエゾウや、そこからさらに進化したアケボノゾウが長い歴史の中で棲息していたらしく、その頭骨標本なども展示されています。
このツダンスキーゾウの巨大な半身半骨展示がある「A展示室」は、400万年前の太古からの琵琶湖の生い立ちがテーマ。地層標本などもビジュアルにこだわった展示方法で、一枚の絵を見るような感覚で見学することができます。
龍がナビゲートする2万年前の琵琶湖の自然と暮らし
「B展示室」では、琵琶湖のシンボルでもある龍がお出迎え。約1,300個のペットボトルなどで作られているというから驚き。ここは、2万年前から現代にかけての琵琶湖がテーマ。
往時の生活様式を実際に触ったりしながら体感することができる展示も数多く、人々の暮らしを垣間見ることができます。
太古から続く琵琶湖の自然や暮らしをたどる展示は「C展示室」が最後。この3つ展示室をめぐることで、古代湖・琵琶湖の全容をつかめるようになっています。
国内最大級の淡水展示&おとなのディスカバリーで顕微鏡を覗く
400万年以上経っている古代湖が故に、固有種が多いのも琵琶湖の特徴のひとつ。琵琶湖の固有種は60種類を超えるといわれるほど。そんな生態系の豊かさに触れることができるのが「水族展示室」。
淡水生物の水族展示では国内最大級の規模を誇り、魚をはじめ270種類を超える淡水生物を展示。まるで琵琶湖の湖底にいるような気分を味わえる、トンネル水槽なども設けられています。
大人も楽しめるリアルな知的空間は「おとなのディスカバリー」。研究室のような落ち着いた空間では、昆虫・鳥類・ほ乳類・植物・鉱物など、数多くの標本が取りそろえられ、顕微鏡を使って自由に観察することもできます。
博物館から伸びる空中遊歩道を進めば、海のように広い琵琶湖が眼前に広がります。これも屋外展示のひとつで、森の中をめぐるトレイルを楽しめる仕掛けになっているのです。
展示物をただ眺めるだけでなく、実際に触ったり五感を使って楽しめるところも博物館のおすすめポイント。ひと息つきたいときには、滋賀県立湖南農業高校とコラボした琵琶湖をかたどった「びわ湖カレー」(1,120円・税込)や「びわ湖の龍のパンケーキ」(580円・税込)をゆっくりと味わってくださいね。
滋賀県立琵琶湖博物館
住所:滋賀県草津市下物町1091
営業時間:10:00~16:30(最終入館は16:00)(事前予約制)
定休日:月(休日の場合は開館)・臨時休館日あり
料金:大人800円 大学生・高校生450円 中学生以下無料
アクセス:電車/JR「草津駅」よりタクシーで約20分 車/名神高速道「栗東IC」より県道31号を経由して約30分
URL:
https://www.biwahaku.jp/
※2020年11月現在、新型コロナウイルス感染症対策のため営業時間やサービス体制などが通常と異なることがあります
[All Photos by (C)tawawa]
TAI WATANABE ライター・エディター・ディレクター
10代のころ、自転車でメキシコ・グアテマラを縦断し多くのことを学ぶ。それをきっかけに情報誌・旅行誌の取材を通じて、中南米・カリブ海を中心に世界各国で豊富な取材を経験。海外を見てきたからこそ日本は大好き! 紙とWEB、ふたつの媒体特性に精通した複眼的視点を持っている。
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