【日本の美味探訪】心に残る滋賀県のご当地グルメ3選

Posted by: 青山 沙羅

掲載日: Feb 10th, 2021

北から南まで全国47都道府県、日本には各土地の気候や文化に根付いたおいしいものがたくさんあります。この土地では何がおいしいの?ご自慢の郷土食は?旅に出たら、あなたの住んでいるエリアでは味わうことができない未知の美味を味わいたいですよね。あなたの旅がより楽しいものになるように、全国47都道府県各々のご当地グルメを3つセレクトしてみました。今回は滋賀県です。

近江牛
近江牛
写真提供:びわ湖大津観光協会

滋賀県のおいしいものとは?

井伊直虎の子孫が代々城主を務めた「彦根城」や、薬売りに扮して情報収集していたといわれる甲賀忍者について知ることができる「甲賀の里 忍術村」や「甲賀流忍術屋敷」など歴史が息づく「滋賀県」。また日本一大きい琵琶湖を抱いた水の国で、ビワマスや小あゆ、フナなどの湖魚やしじみ、琵琶湖から産卵のために遡上してきた湖魚の赤ちゃんとともに育ったお米「魚のゆりかご水田米」など琵琶湖の恵みが豊かです。

滋賀県グルメはたくさんありますが、あなたがおさえておくべき美味とは?

近江八幡市、東近江市、竜王町など

「近江牛」400年の歴史を持つ、国産初のブランド牛

近江牛すき焼き
近江牛すきやき

高級ブランド和牛の中でも、400年という抜きん出た歴史を持つ「近江牛」。国産初のブランド牛であり、肉禁食の江戸時代にあっても、味噌漬けにされた養生薬「反本丸(へんぽんがん)」として、彦根藩主井伊家より江戸の将軍家や諸侯など特権階級に献上され、賞味されていました。

年間の出荷わずか6,000頭の少生産である近江牛は、手間暇かけて育てられた繊細な旨味と脂味が特徴。肉はきめ細かく柔らか、しつこさのない甘い脂、独特の芳醇な香りは、国産初のブランド牛として400年間の歴史を重ねてきた実力を感じますよ。

近江牛焼肉

近江牛の焼肉

近江牛は肉自体の旨みが強いので、あまり強い味付けにはしなくて大丈夫。薄切りの肉はとろけるような柔らかさ。厚みのあるステーキは肉の旨さをじっくり味わえ、独特の芳しい香りもご馳走のひとつ。オンラインでも購入できるので、ハレの日のご馳走で、ご自宅に取り寄せるのも良さそうです。


近江牛PR動画(日本語)/滋賀県畜産課

【食べられる&買えるところ】
絶品近江牛料理が堪能できる店(東京編) 近江肉牛協会
https://omiushi.jp/omigyu-shop01
絶品近江牛料理が堪能できる店(全国編) 近江肉牛協会
https://omiushi.jp/omigyu-shop01-2
厳選近江牛が通販で買えるお店 近江肉牛協会
https://omiushi.jp/omigyu-shop02
など

長浜市

「焼鯖そうめん」母親の思いから生まれたご馳走

焼鯖そうめん

焼鯖そうめん

焼鯖を醤油や砂糖などで甘辛く煮て、その煮汁にそうめんを絡めた「焼鯖そうめん」。長浜には農家に嫁いだ娘のもとへ、娘を案じる親が焼鯖を届ける「五月見舞い」という風習があります。その焼鯖と保存食のそうめんを使って、農繁期でも簡単に作ることができ、パッと食べられる焼鯖そうめんの食文化が生まれたといわれています。滋賀県を代表する郷土料理で、ハレの日にお客様を歓待する「おもてなし料理」でもあります。

焼鯖そうめんは主食ではなく「おかず」。鯖の骨まで食べられるほどじっくり煮込み、煮汁がたっぷりしみこんだ焼鯖そうめんは、白米にもよく合うそうです。焼鯖寿司とのセットもあり、鯖好きにはたまらないご馳走です。


虹色動画「食」/旅せよ乙女。虹色エモーション 滋賀・びわ湖

【食べられるところ】
焼鯖そうめんのお店 長浜観光協会
https://kitabiwako.jp/wp_sys/wp-content/uploads/2020/05/ae1302f0335c0ec64ef9ebaecaa31911-2.pdf
など

近江八幡市、大津市など

「滋賀スイーツ」秀逸な和菓子ブランドがそろう

あんこ好きな筆者が滋賀県といって思い浮かぶのは、滋賀県のスイーツ。甘さを抑えた和菓子は上質で、「叶 匠壽庵」や「たねや(クラブハリエ)」などの秀逸な和菓子ブランドがそろっています。

「丁稚羊羹(でっちようかん)」もっちりした食感に竹皮の包装が渋い

丁稚羊羹
写真提供:(公社)びわこビジターズビュー

竹の皮に包まれた蒸し羊羹「丁稚羊羹」は、寒天のかわりに小麦粉をつなぎに使用し、もっちりした食感が印象的。丁稚奉公に出た子どもたちが里帰りをして再び丁稚先へ戻る際、主人や番頭へのお土産として持ち帰ったことが名前の由来といわれています。庶民的なお菓子で、丁稚奉公に出るような年少者でも買える手軽なお菓子でした。竹皮のまま切ると、そのまま持つことができ、手を汚さずにいただけます。

叶匠壽庵「あも」上品な甘さの丹波大納言と柔らかなお餅のマッチングにうっとり

叶 匠壽庵「あも」栗味
叶匠壽庵「あも」季節限定栗味 (C)At Press

筆者の大好きな和菓子の「叶匠壽庵(かのうしょうじゅあん)」。上品な甘さの和菓子は、いずれも美しい名前を持ち、パッケージも綺麗なので、手土産にすると必ず喜んでいただけます。オススメは、まるごと一粒の栗を大納言小豆の餡で包んだ「一壺天(いっこてん)」、手で炊いた丹波大納言小豆で柔らかいお餅を包んだ羊羹「あも」。いずれもあっさりとした甘さが素晴らしく、粒餡党には堪えられない極上品。全国のデパートに展開していますが、滋賀県を訪れたなら、6万3,000坪の丘陵地にある本店の「寿長生の郷(すないのさと)」をぜひ訪れたいものです。


叶匠寿庵の「あも」 百人一首もなか挟んで/朝日新聞社


【阪急百貨店】うまいもの調査隊 叶匠寿庵/HQHSTV

【食べられる&買えるところ】
叶匠壽庵
http://www.kanou.com
寿長生の郷
https://kanou.com/gnaviplus/sunainosato/

和菓子のたねや 日牟禮乃舍限定の「つぶら餅」カリッとまんまるのお餅が人気

たねや「つぶら餅」

和菓子の「たねや」もすでに全国展開していますが、滋賀県を訪れたなら、たねやのふるさと近江八幡市の日牟禮(ひむれ)へ。古民家風の日牟禮茶屋では、こちら限定のつぶら餅をいただきましょう。カリッと焼けたまんまるのお餅の中には、つぶあんが入っていますよ。うれしいお茶のサービスもあります。


【おうち時間】つぶら餅の作り方/たねや・クラブハリエ

【食べられるところ】
たねや 日牟禮茶屋
https://taneya.jp/shop/shiga_himure_chaya_menu.html
など

今回は、滋賀県のご当地グルメの一部をご紹介しました。ご当地グルメには、各地の名産や文化が詰まっています。ぜひ、旅の思い出に味わってください。まだ出かけるのが不安というあなたは、通販で取り寄せできるお店もありますから、ご自宅で楽しむのもいいかもしれませんね。

注意:2021年2月現在の情報になりますので、店内での飲食ほか詳細につきましては、直接店舗へお問い合わせください。

PROFILE

青山 沙羅

sara-aoyama ライター

はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。

はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。

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