(C) Ear Iew Boo / Shutterstock.com

山口県のおいしいものとは？

日本海、瀬戸内海、響灘と三方を海に囲まれた山口県。エメラルドグリーンの海にまっすぐ伸びた橋のコントラストが印象的な「角島大橋」、透明の海と荒波が削った造形美を楽しむ「青海島」、米ネットワークCNNが、日本の最も美しい場所36に選出した「元乃隅神社」など、憧れの絶景スポットが数多くあります。日本海に面した山口県は海の幸が豊富で、フグ料理（山口県では「ふく」と呼ばれる）やひらめが有名。ブランド牛の見蘭牛（けんらんぎゅう）、特産の夏みかんを使った寿司や菓子もぜひ食べてみたいものです。

山口県グルメはたくさんありますが、あなたがおさえておくべき美味とは。

岩国市

「岩国寿司」お殿様に献上した殿様寿司

写真提供：一般社団法人山口県観光連盟

岩国藩主・吉川広家公が料理番に命じて作らせた「岩国寿司」が、戦さの食糧として考えられた保存・運搬に便利な押し寿司。サワラ、アジなどの身をほぐして混ぜた寿司飯に、錦糸卵・シイタケ・でんぶ・特産の岩国レンコンの酢づけなどで美しく彩られ、3段から5段も重ねられた華やかさ。

写真提供：一般社団法人山口県観光連盟

使われる寿司枠は大きなものでは60センチ四方ほど、5段にすると150人分もできます。1段は1升の米が基本であり、何層にもなると枠を抜くのも力仕事。白足袋姿の料理人が蓋の上にのって踏み固めたあと、枠を引き抜くそうですよ。白足袋を履くのは失礼のないようにとの心遣いとのこと。お殿様も召し上がった美しいお寿司をいただいてみたいですね。

やまぐち映像図鑑 NO.002 岩国寿司［岩国市］| Iwakuni Sushi [ Iwakuni-City ]／山口県観光動画集

下関市

「瓦そば」瓦の上で焼く茶そば

明治10年（1877年）の西南戦争で、薩軍の兵士たちが瓦で野草や肉を焼いて食べたことをヒントに、昭和37年（1962年）に誕生した川棚温泉の名物料理「瓦そば」。瓦を調理器具に使うユニークなご当地グルメです。熱した瓦に、茶そば、牛肉、錦糸卵をのせ、トッピングはレモン、もみじおろし、海苔など。熱々の瓦で焼けてカリッとしたところを、かつお・昆布などを使っためんつゆにつけていただきます。

冷たい茶そばとも、焼きそばとも違う味わいの山口県のソウルフード。はじめはカリッと香ばしい茶そばの食感を楽しみ、次にトッピングのレモンやもみじおろしを加えるとさっぱりとして、いくらでも食べられるといわれます。

やまぐち映像図鑑 NO.013 瓦そば［下関市］| Kawarasoba [ Shimonoseki-city ]／山口県観光動画集

下関市

「活きいき馬関街　寿司バトル」下関の鮮魚で寿司三昧

(C) WorldPhotosadanijs / Shutterstock.com

海峡の街下関では、やはりお寿司をいただきたいですね。水揚げされたばかりの新鮮な魚介類が並ぶ唐戸市場では、金・土・日曜祝日に「活きいき馬関街（ばかんがい）寿司バトル」を開催。屋台が出て、目移りするほど、たくさんのお寿司が並びます。

(C) sj_p / Shutterstock.com

北九州の門司港と唐戸市場をつなぐ連絡船（乗船5分ほど）に乗って、九州からもお寿司や海鮮丼を食べに海鮮好きが訪れます。下関ご自慢のふぐ（ふく）の唐揚げやフライ、お刺身、ふぐ汁も手頃な価格でいただけますよ。

(C) Niradj / Shutterstock.com

のどぐろ、クエ、とらふぐ、ブリ、まぐろ、あわびなど旬の海鮮がずらりと並んで、あなたを誘惑します。好きなネタを自由に選べるので、ついつい買い過ぎてしまうかも。

お店によって種類も値段も違うので、納得のいくよう見比べて買いましょう。自分の目でネタを確認できるのも楽しいですね。お寿司は1個ずつ買うことも可能。

サーモンいくら丼

お寿司も良いけど、海鮮丼も魅力的。後悔なく食べられるよう、おなかを空かせて行きましょう。

寿司好きにはたまらない寿司バトル。天気の良い日は潮風に吹かれて、海側のデッキでいただくのも気持ちがよさそうです。

さて、あなたはどのネタをお目当に出かけますか。

やまぐち映像図鑑 NO.105 活きいき馬関街［下関市］ | Karato Market [ Shimonoseki-city ]／山口県観光動画集

今回は、山口県のご当地グルメの一部をご紹介しました。ご当地グルメには、各地の名産や文化が詰まっています。ぜひ、旅の思い出に味わってください。まだ出かけるのが不安というあなたは、通販で取り寄せできるお店もありますから、ご自宅で楽しむのも良いかもしれませんね。

注意：2021年4月現在の情報になりますので、店内での飲食ほか詳細につきましては、直接店舗へお問い合わせください。
[Photos by Shutterstock.com]

青山 沙羅

sara-aoyama ライター

はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。