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【日本一の〇〇連載】地下鉄・大江戸線の六本木駅より深い!日本一深い井戸は香川県にあった

Posted by: 坂本正敬
掲載日: Jul 29th, 2021.

意外な日本一を紹介するTABIZINEの連載。これまで日本一深い洞窟や、日本一高い場所にある駅を紹介してきましたが、今回は日本一深い井戸です。

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香川県丸亀市丸亀城
丸亀城 (C) Shutterstock.com


30m以上が「深井戸」

香川県丸亀市にある日本一深い井戸 写真提供:丸亀市観光協会

「井戸」といわれたら、一般的にどのくらいの深さがあると思いますか?

井戸といえば村上春樹さんの作品『ねじまき鳥クロニクル』で主人公が井戸を降りる描写がありますし、司馬遼太郎さんの作品『夏草の賦』で土佐の覇者・長曾我部元親が籠城する相手を落とそうと城内の井戸に砂金(毒)をまく戦国時代のシーンの描写もあります。

しかし、現代人の生活に井戸は縁遠く、想像もつかないのではないでしょうか?

井戸工事を手掛けるタシマボーリングの公式ホームページによると、

<一般的に深さが30m未満の井戸を「浅井戸」、30m以上を「深井戸」と言います。>(同社ホームページより引用)

とあります。例えば信号機の高さは5m程度。大人のキリンの身長も同じくらいです。そう考えるとなかなかの深さですよね。

仮に30メートルの深さの井戸に水が満ちていて底まで潜ろうとしたら、学校の25mプールを端から端まで息継ぎせずに泳ぎ切るくらい静かで息苦しい時間が続きます。しかも、直下に潜るために浮力との戦いもあり、底までついてもプールと違って息継ぎができないために、帰ってくる余力を残さなければいけません。

想像するほどに、深井戸とはかなりの深さがあるとわかりますよね?

深さ約65mの井戸

香川県丸亀市
丸亀市のまち並み (C) Shutterstock.com

30m以上あれば深井戸と呼ばれる井戸の世界で、その倍以上の深さを誇る「日本一深い」井戸が実は香川県にあります。うどんで有名な香川県北西部にある丸亀市です。

丸亀といえば、金刀比羅宮(ことひらぐう)参拝の船着き場としてもかつて知られた場所です。城好きにはたまらない石垣の名城・丸亀城もあり、同城跡には国の重要文化財に指定される天守も現存します。

写真提供:丸亀市観光協会

この敷地内の一角に日本一深いといわれる井戸があります。

現地にある立て看板の解説によれば、深さは36間(約65m)、直径は1間(1.8m)。自然の小山を利用した日本一高い石垣の上に築かれた丸亀城の中でも最も標高がある二の丸広場に井戸があります。

井戸自体の深さ自体は65mで、その中には水深30mの水がたまっているのだとか。丸亀市観光協会の担当者によると、この井戸の深さ65mという数字は、丸亀市立資料館に所蔵されている絵図に合わせて算出したそうです。一方で水深30mに関しては、文化財保存活用課の担当者が実際に測ったみたいですね。

大江戸線の六本木駅より深い

転落防止のために金網が張られている 写真提供:丸亀市観光協会

この深さはどのくらいなのか『小学館の図鑑 NEO+もっとくらべる図鑑』(小学館)を頼りに比較してみました。

例えば東京にある日本一深い地下鉄の駅・都営地下鉄の大江戸線六本木駅の深さ(42.3m)を超えています。あの長大なエスカレータ―を降りていく六本木駅よりもさらに深いのですね。トルコにあるカッパドキアの地下都市(50~60m)よりもちょっと深く、東京湾アクアラインの海底トンネル(60m)の深さとほぼ等しくなります。

これだけ深く水が豊かな井戸があれば、丸亀城は籠城戦でもしぶとく生きられそうですよね。

もちろんですが、丸亀城の井戸は周りに柵もなく自由に見学できます。昼間にのぞくと、時間帯によっては水面に光が反射して見えるとの情報もあります(落下防止用の金網があるので安心を)。

さらにその下には六本木駅よりも深い世界がつながっているのですから、身震いが来ますよね。

丸亀市観光協会の担当者によれば、全国の井戸にありがちな殺人の逸話も、やはりこの井戸には残っているとの話。

「石垣を築いた羽坂重三郎が石垣を簡単に登ったのを殿様が見て、敵に通じるのを恐れ、井戸底の調査を命じ、中に入ったところに石を投げ入れ殺したという悲しい伝説が残っています」

新型コロナウイルス感染症が終息して実際に訪れるタイミングになったらあらためて逸話を調べ、雰囲気を高めてから見学してみてくださいね。

[参考]
丸亀城
丸亀城天守 – 文化遺産オンライン

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター
1979年東京生まれ、埼玉育ち、富山県在住。成城大学文芸学部芸術学科卒。国内外の媒体に日本語と英語で執筆を行う。北陸3県を舞台にしたウェブメディア『HOKUROKU』の創刊編集長も務める。 https://hokuroku.media/


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