ワクチンパスポートの種類によって「対象者」や「特典」もさまざま
「ワクチンパスポート」とは、新型コロナウイルスのワクチン接種を終えたことなどを証明できる、「ワクチン接種証明書」のこと。自治体や民間企業が提供しているワクチンパスポートのスマートフォンアプリでは、飲食店や宿泊施設、イベント会場などで割引や優待などの特典が用意されていることもあります。
そこでここでは、日本で提供されている5種類の主なワクチンパスポートのそれぞれの特徴をチェックしてみましょう。対象者や登録店舗数などを比較していくので、自分に合ったワクチンパスポートを検討することができるはずですよ。
【1】応援あんしんワクチンパスポート
【2】新型コロナワクチン接種証明書アプリ
【3】TOKYOワクション
【4】ぐんまワクチン手帳
【5】ワクパス
【1】復興応援あんしんワクチンパスポート
提供者:民間企業(サステナブル・プランニング)
対象:全国民
特徴
- 発行者数約5万人(2022年1月末時点)
- 加盟特典店舗:約4万店舗
- 全国で使える
- 海外のワクチン証明も受け付けている
- AI検温モニターで表示されるバーコードを読み取って確認ができる
- ワクチンを接種していなくてもCheck Stationの検査センターで中和抗体の獲得を確認できると「検査済みパスポート」の申し込みが可能
備考
・AI検温モニターがないところは店員が目視
【2】新型コロナワクチン接種証明書アプリ
提供者:日本政府(デジタル庁)
対象:全国民
特徴
- 接種証明書電子発行件数 338万2,561件(2022年1月末時点)
- マイナンバーカードと連携
- お店側は目視、または表示されるQRコードで確認(※確認方法は店側により異なる)
- パスポート写真の登録で海外渡航での活用も想定されている
備考
・VRS(接種記録システム)に登録された接種歴の参照に同意していない市区町村の居住者は取得できない
・マイナンバーカードを所有していないと登録できない
・特典は特に設けられていない
【3】TOKYOワクション
提供者:東京都
対象:東京都民、または東京で働いている近県住民
特徴
- 登録者数 約40万人(2022年1月末時点)
- 特典施設数 2,719店舗
- LINEで登録が可能
- プレミアム特典として対象施設の豪華な特典に応募できる制度もあり
備考
・確認は店員が目視
【4】ぐんまワクチン手帳
提供者:群馬県
対象:群馬県民
特徴
- 登録者数 約32万人(2022年1月末時点)
- 特典施設 782施設
- お得な特典が多く地元で人気
- 栃木県民・埼玉県民・長野県民・新潟県民も条件を満たせば適用
備考
・確認は店員が目視
【5】ワクパス
提供者:民間(メディカルチェック推進機構・ICheck)
対象:全国
特徴
- 登録件数 約17万4,000件(2022年1月末時点)
- 特典施設数 約291件
- アプリで利用できるタイプ
- 大手チェーンの飲食やホテルが賛同
備考
・店員が目視
各パスポートの特典を受ける際の注意点
今回は、日本で提供されている主なワクチンパスポートアプリ5種を比較してみました。この中では、特に【1】復興応援あんしんワクチンパスポートが、全国の人が対象・約4万店舗と特典が受けられる店舗が多い・AI検温モニターで表示されるバーコードを読み取って確認できる、などの特徴で便利に利用できそうですよね。
いずれのワクチンパスポートも、登録には、ワクチン接種済証のほか、マイナンバーカードや運転免許証などの本人確認書類が必要です。また、登録まで数日程度かかることもありますので、利用する予定がある場合は、前もって申し込みをしておくのがよさそうです。
「ワクチンパスポート提示者」への特典は、お店やホテルが独自に決めているので、どのワクチンパスポートの提示でも特典が受けられる施設もある一方、特定のワクチンパスポートのみに賛同している施設もあります。どこでどのようなサービスを受けられるか、事前に確認しておきましょう。
[Photos by Shutterstock.com]