カナダは移民の国、どの国からやってくるのでしょうか
ご存知、カナダは移民の国。世界各国から移住してきた人たちが社会を支えています。なんと、今ではカナダ人の5人に1人が海外生まれで、移民として渡ってきたとのこと。1960年代まではヨーロッパからの移民がほとんどでしたが、それ以降は様々な国からの移民が増加して、最近ではアジア系が半数を占めるそうです。
トロントを歩けば、いろんな文化に出会います
(c) Atsushi Ishiguro
トロントはカナダ最大の経済都市。チャイナタウン、ギリシャ人街、リトルイタリー、コリアンタウン、リトル インディア、リトル ポーランドなど、人種の同じ人たちが集まる通りが点在しています。今回ご紹介するのはリトル ポルトガルです。
ポルトガル語の新聞屋も!リトル ポルトガルなら何でも揃う
(c) Atsushi Ishiguro
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トロント中心部からトラムに乗って西へ10分ほど、ダンダス通りウェストがリトル ポルトガルです。ポルトガルの新聞や雑誌や雑貨を売る店、いわゆるコーナーショップや、食料品店、ポルトガル語の看板を出す道具屋や旅行会社、それにもちろん、ポルトガル料理のレストランが並びます。あくまでも近隣に住むポルトガル系の住民の生活のためにあるお店といった雰囲気で、観光客のために飾り立てるようなものはありません。その分、みなさんの生活感が感じられます。
ポルトガルの庶民的な料理は、豚三昧!
(c) Atsushi Ishiguro
文化といえば外せないのが食べ物。ポルトガルの庶民の味の一つが「コジード」です。豚の耳、顔、足、ソーセージ、ブラッドソーセージ、バラ肉、もも肉、内臓などの豚肉と豚肉製品、それにいくつかの野菜を煮込んだシチューです。塩味でシンプル。ポルトガルのお母さんの味といった料理で、ポルトガルを遠く離れて異国に住む人々のおなかをいっぱいに(ボリュームあります)、そして心まで満たしてくれる一品だと、店員さんが教えてくれました。
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• エッグタルトの名店「ナショナル ポーチュギー ベーカリー」
ポルトガルのリスボンなら、もちろんエッグタルトがおいしい店がいくつもありますが、ここのエッグタルトも正統派でおいしい。ポルトガル系の人々が懐かしむ、まさにポルトガルの味を大切に守っています。
(c) Atsushi Ishiguro
このお店、名前のわりにとても小さくて、気づかずに通り過ぎてしまったほど。優しく厳しいお母さんといった雰囲気の店員さんと、年金暮らしをしているという常連のおじいさんが、ポルトガル語で話していました。
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リスボンからトロントへは飛行機で7時間ほど。遠く国を離れて、今でも自国の文化を大切に生活する人たちの移民の街。カナダで正統なポルトガル文化を体験できるとは不思議です。また、他の国からの移民街も機会があればご紹介しますね。
[150 years of immigration in Canada]
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