【TABIZINE 現地特派員による寄稿】
トルコ料理が、世界三大料理の一つだとご存じでしたか?
フランス料理、中華料理・・・そしてトルコ料理。意外に思われるかもしれませんが、トルコの料理は種類も豊富。地方に行けば、必ず名物料理があります。ケバブ一つとっても、地方ごとに各地の地名の付いた様々なケバブがあります。
種類が豊富なトルコ料理。全体的には、煮込み料理が多いです。トマトのベースにお肉、野菜、豆類を煮込んだもの。使う食材は旬の新鮮なものを使い、時間をかけて煮込む。香辛料はタイム、ミント、トウガラシなど。味付けは塩。シンプルなので食べやすく、誰の口にでも合うのでしょう。
おいしい料理に欠かせない食材の良さは、市場を見ればわかります。
どこの村でも週に一度は開かれるという市場では、季節の食材が山盛りです。両手いっぱいに買ったとしても1000円程度。新鮮だし安いのがうれしい。そんな新鮮な食材から作る地元料理は、美味しいはず!
ギョレメの村でよく見かける光景です。これは、テスティケバブを焼いているところなんです。ギョレメの名物「テスティ ケバブ」は、お肉のトマトと野菜の煮込み料理です。小さな素焼きの壺にカットした食材を入れて蓋をし、窯に入れます。じっくり焼いたら出来上がり。
素焼きの壺をテーブルで割り、お皿に盛り付けたら、こんなにトロトロ。じっくり煮込まれたお肉と野菜を、ピラフやパンと一緒に食べます。レストランでは、お肉の種類が選べたり、ベジタリアンとしてお肉なしでも作ってくれたりしますよ。
ギョレメの「オリエントレストラン」は、昔ながらの作り方でテスティケバブを作っている貴重なレストランです。裏手にあるオーガニックガーデンでは、ハーブや野菜を栽培しており、お料理にももちろん使われています。ラムチョップなどのお肉料理にも定評のあるレストラン、おすすめです。
次にご紹介するのは「マントゥ」・・・ラビオリのようなカッパドキアの名物料理です。
トルコに来て驚いたのは、ヨーグルトの使い方。トルコの人々にとってヨーグルトはデザートではなく、料理の一部もしくは口直し。
マントゥにかかっているのは赤いトマトソースに、マントゥが隠れるくらいにかけられたヨーグルトです。ラビオリにヨーグルト? 日本人にはかなり驚きの組み合わせですが、ヨーグルトの酸味であっさりした味になり、食が進みます。マントゥ以外でも、トマトソースのパスタにもヨーグルトを添えたり、煮込み料理にも付け合わせでヨーグルトが登場します。油をたっぷり使うトルコ料理を、さっぱりと食べさせてくれるヨーグルトは、意外ですが病みつきになる組み合わせです。
カッパドキアの名物・・・ではありませんが、トルコのどこでも食べれる「ピデ」
これまた地方によって具材が異なる名物です。手軽なランチにおすすめのファストフード。細長く形作ったパン生地に野菜やチーズ、お肉を盛り付け窯へ投入。ギョレメにある「フルン・エクスプレス」は、大きな石窯で焼いてくれる、ピデのおいしいレストランです。
トルコで生活していても、ピデは頻繁に食べている気がします。理由はもちろん、早くておいしいから。食べてみたらきっとわかる、トルコ料理が世界三大料理に選ばれた理由。トルコに旅行に来るときは、太って帰るのを覚悟してください。