エルミタージュ美術館(ロシア)
今までの連載で「世界三大○○」という話はほとんど、日本だけで通じる3選だと紹介してきました。世界三大美術館も一緒で、数多くの素晴らしい美術館が世界には存在するため「世界三大美術館」というくくりで世界共通の見解があるわけではないようです。
ただ、世界のトップ10美術館だろうか、世界のトップ5美術館だろうか、多くの人が想定する美術館には一定の共通性があります。
例えば、盛んに取り上げられる世界一流の美術館の1つは、ロシアの国立美術館である「エルミタージュ美術館(正式名称は国立エルミタージュ)」です。
「エルミタージュ」とはそもそも離宮の名でした。フランス語で「隠れ家」「隠者の庵」などの意味を持ち、女帝エカチェリーナ2世が1764年(宝暦14年/明和元年)に離宮を改造して、皇室の美術収集品を置きました。
後に、新旧のギャラリーから劇場に至るまで、計5つの建物にまで拡大し、約300万点という世界最大級の収蔵点数と、6万6,842平方メートルという世界最大規模の展示スペースを誇る美術館に発展していくのですね。
基本的には、歴代皇帝や皇族のコレクションが基となっています。代表的な作品で言えば、レオナルド・ダ・ビンチ『リッタの聖母』『ブノワの聖母』、ラファエロ『コネスタビレの聖母』、カラバッジオの『リュートを弾く少年』、レンブラント『ダナエ』などが挙げられます。
現在は、戦争の最中で、なかなかロシアに足を運べませんが、平和な世の中が戻ったら訪れたい美術館の1つですね。
メトロポリタン美術館(アメリカ)
次は、ニューヨークにある、アメリカを代表する美術館「メトロポリタン美術館」です。通称は「Met」。18万平方メートル超の床面積は世界最大、数百点の作品を毎年新たに収蔵するそのペースは、西半球で最も活動的な美術館とも言われています。
創立は1870年(明治3年)。1872年(明治5年)に開館し、1880年(明治13年)には、セントラル・パーク東側の現在の位置に移り、その後、十数回の改築を経て、現在に至ったと各種の百科事典に書かれています。
有名な作品は、アルブレヒト・デューラー『アダムとイブ』、葛飾北斎『冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏(英名:The Great Wave)』 など。モネやゴッホなど印象派の作品も多くあります。
とりあえず、ニューヨークに訪れたら、メトロポリタン美術館のアジアウイングに訪れて、葛飾北斎の作品は生で見ておきたいですね。
ルーブル美術館(フランス)
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「世界で有名な美術館は?」と聞かれて、多くの人が答える美術館が「ルーブル美術館」ではないでしょうか。
フランス王室のコレクションを中心とする国立美術館で、アンティオキアのアレクサンドロス『ミロのビーナス』、レオナルド・ダ・ビンチ『モナ・リザ』など、有名な作品の展示が目白押しです。
収蔵品の総数は49万点以上と公式ホームページに書かれています。数だけでなく、コレクションの質も世界トップクラスで、コロナ禍にもかかわらず2022年(令和4年)には780万人が年間で押し寄せました。その来場者数も世界最大です。
パリのセーヌ川の右岸に位置し、ルーブル宮殿内にあって、1793年(寛政5年)に開館した時は「中央美術館」という名前でした。19世紀には「ナポレオン美術館」と改名し、現在の名前に至ります。
有名なガラスのピラミッドは、1989年(昭和64年/平成元年)に、アメリカ合衆国の建築家が設計し、設けられました。
ルーブル美術館も、これまでに紹介したエルミタージュ美術館やメトロポリタン美術館も、TABIZINEで過去に繰り返し取り上げています。それらの記事も併せて参考にしつつ、コロナ明けの海外旅行先の候補として、検討してみてくださいね。
[参考]
※ What Are the Largest Museums in the World? – TheCollector
※ The 20 Biggest Museums in the World – Newsweek
※ Top 10 Museums and Galleries – National Geographic
※ The 19 Best Museums in the World – TRAVEL+LEISURE
※ 「世界三大○○」シリーズ いつかは訪れてみたい「世界三大美術館」 – 地球の歩き方
※ メトロポリタン美術館/Metropolitan Museum – 空間芸術研究所
※ Building and Caring for The Met Collection – The Met
※ Collections – Louvre
※ Louvre will begin significantly limiting daily visitor numbers to create ‘more pleasurable viewing experience’ – The Art Newspaper
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