大正時代に創業!豚なのに牛のロゴマークの秘密は?
ノスタルジックな雰囲気ある独特のロゴを掲げた「ヨーロッパ軒総本店」。その外観もソースカツの衣を思わすような小麦色! ドイツ・ベルリンの日本人倶楽部で6年間の料理研究を終えた高畠増太郎さんが、ドイツ仕込みのウスターソースを日本人の口に合うようにと考案したのがソースカツ丼の始まりで、大正2(1913)年に東京・早稲田でヨーロッパ軒を創業。
関東大震災などを経て郷里の福井に戻り、この地にヨーロッパ軒が誕生したのは大正13(1924)年のこと。メニューには牛のロゴマーク? なぜカツ(豚)なのに牛なのかというと、大正時代初期の創業当初は、日本人は豚肉を食べる習慣がなく、ソースカツにも牛肉を使っていたからだとか。
それにしてもこの牛のロゴマーク、逆さから見ても、なんとなく牛に見えるだまし絵のようで不思議!
どれ、どれ、メニューを開けば、ビーフカツレツやオムライス、ナポリタンなどの洋食を差し置き主張するソースカツ丼! 迷わず「カツ丼セット」1,300円(税込)をオーダー。ほらね、このメニューからしても、カツ丼=ソースカツ丼なのがわかるでしょ!
ナプキンも可愛い! 「YOROPPA」の表記にも歴史を感じます。
豚肉の厚さ・細やかな衣・秘伝のソースが醸す庶民の味
待ってましたぁ! ソースカツ丼。丼はなんとフタ付き!
冷めないし、フタを開けたときに一気に広がるウスターソースをベースにした秘伝のタレの香り。香辛料が数種類ブレンドされた特製ソースのやや甘酸っぱい香りと熱々のカツの香ばしさが混然一体となり鼻翼を刺激。
フタ裏には、ヨーロッパ軒の文字が踊るオリジナル!
カブリつくしかありませんっ! 1㎝に満たない絶妙な薄さにスライスされた豚肉に、極細の特製パン粉の衣をまといカラリとラードで揚げられたソースカツ。秘伝のソースが染み渡っているのにサクサクな食感は、できたてだからこそのおいしさ! 丼のフタの上に1~2枚待機させて食べるのが福井流と聞きましたが、そんなことにかまっている余裕はありません!
完食! 各種スパイスや果物の甘みや酸みが重層的に広がるおいしさは、1度食べたらまた食べたくなる印象的なお味。別注の能登カキの「ミニカキフライ」650円(税込)もおいしくいただき大満足! メンチカツの肉汁があふれかえる!? 「パリ丼」1080円(税込)もソースカツの双璧となる一品です。
住所:福井県福井市順化1-7-4
営業時間:11:00~20:00
定休日:火曜・隔週月曜
アクセス:JRほか「福井駅」西口より徒歩12分
URL:http://yo-roppaken.gourmet.coocan.jp/index.htm
[Photos by ©︎tawawa]