イギリス人は食器洗剤の泡を流さない?〜イギリスのびっくりトリビア5選〜

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Sep 29th, 2016

これマジ!?イギリスのびっくりトリビア5選

大西洋と北海に浮かぶ島国のイギリス。地理的にも歴史的にも全く異なる背景がありますが、どこか同じ島国として親近感というか、似たような境遇を感じてしまう部分がありませんか?

しかし、さすがに遠くヨーロッパに位置する国。日本人にはちょっと想像もつかないような、変わった文化や習慣があるのだとか・・・。

そこで今回は、イギリスの驚くようなトリビアを5つ集めました。

1:スーパーマーケットなどで、レジを済ませる前の食品を食べてしまう

これマジ!?イギリスのびっくりトリビア5選

イギリスでは買う前の食品などを、レジに並びながら普通に食べてしまう習慣があるのだとか。『Quora』という英語圏のQ&Aサイトには、「そんなことして大丈夫なの?」といった質問が“外国人”から寄せられていますが、

「計り売りされている食べ物などでなければ大丈夫」
「買うつもりがある商品は、レジに並んでいる間に食べてもいい」

などの声がありました。ただ、誰もが両手を上げて賛成しているわけではなく、

「食べるだけ食べて、パッケージを隠すような連中も居る」
「認められてはいるけど、褒められた行動ではない」

などの意見もありました。ちなみに、「日本人がスイスで驚いたこと7選」でも同様の報告がありましたね。

2:食器を洗った後、洗剤の泡を流さない

これマジ!?イギリスのびっくりトリビア5選

次は食器の洗い方について。イギリスでは食器を洗った後、泡を流さずにふいてしまうのだとか・・・。「ええ、汚い!」と思うかもしれませんが、イギリス留学をした経験のある知人は、その通りだと証言してくれました。

筆者はこの光景を、イギリスと深い関係にあるオーストラリア人のキッチンでも見かけました。オーストラリアの場合は水不足も影響しているようですが、根底には「だって汚くないでしょ?」といった意識がある様子。

イギリスの新聞『The Guardian』のウェブ版には、「英国人が洗剤の泡を奇麗に洗い流さないまま片付ける習慣が理解できない」といった読者のコメントが掲載されています。その言葉に対し、

「イギリスに移住した人のほとんどは、本当にびっくりしている」
「アメリカ人で今ケンブリッジに居るけど、何度も目撃した」

などの“目撃情報”が次々と寄せられていました。

「本当にこれはイギリス人の悪い習慣」

といったイギリス人のコメントも・・・。ただ中には、

「今まで洗剤の泡を流さずに、重大な病気になったという人を聞いたことある?」

といった英国人の言葉もありました。さらに一方で、

「私は流しているよ」
「私の知っているイギリス人は全員、ちゃんと泡を洗い流しているよ」

といったイギリス人のコメントも。全員が全員というわけではないみたいですね。

3:スパゲティを切って食べている

これマジ!?イギリスのびっくりトリビア5選

日本人からすると、ヨーロッパの人であれば全員が上手にスパゲティを食べているような感じがします。しかし実態は違う様子。イギリス人はこのスパゲティをカットして食べているそうで、

「Don’t cut spaghetti!」

とイギリスの伝統あるタブロイド紙『the Daily Mail』のオンライン版『Mail Online』で、マナーの専門家が英国民や英国の政治家に訴えている記事もありました。「スパゲティはフォークだけで食べるべき。ナイフで切っては駄目」との解説も。同記事によれば、スプーンの上でクルクルと巻く食べ方はアメリカで生まれた習慣みたいで、本場のイタリアではやらないのだとか。

4:雨でも男性は傘をささない

これマジ!?イギリスのびっくりトリビア5選

次は傘について。筆者も英国の友人を見て、実体験として知っていますが、男性は基本的に傘をさしません。その理由について、『Quora』という英語圏のQ&Aサイトに掲載されたイギリス人の答えを見てみると、

「どうしてそんなに濡れたくないの?」
「イギリスは、さっと降って止むような雨が多い。傘なんて使ってたら面倒」
「紳士は傘を開かない。雨が降ってきたら、タクシーを呼び止めるために使う」

などの意見がありました。

5:イギリス人はフランス人が嫌い

これマジ!?イギリスのびっくりトリビア5選

最後は隣人に対する感情について。イギリス人はフランス人が嫌いだという話、本当なのでしょうか? 先に紹介したイギリスの新聞『The Guardian』のウェブ版には、「どうしてイギリス人はフランス人が嫌いなのですか?」との質問が投稿されています。その問いにイギリス人は、

「そんなの明白だ。近いから」
「フランス人とイギリス人はとても見た目が似ている。でも、物事のやり方が全く違う。だからだろう」

などの声が挙げられていました。確かに位置的に近いと、変に意識してしまいますよね。見た目も似ているとなると、かえって行動や考え方の違いが目立ってしまい、余計な感情を抱いてしまいます。逆にフランス人からの回答として、

「イギリス人はわれわれを憎んでいる。なぜなら、われわれはカエルとカタツムリを食べるから」

と、オシャレなコメントもありました。ただ一方で、

「イギリス人ですが、フランス人を全く憎んでいません」
「別に嫌いではない。きょうだいげんかのようなもの」

などのコメントもありましたよ。

この話を書いていて、筆者が学生のころに話す機会のあったイタリア人の話をふと思い出しました。彼によれば「ドイツ人は真面目すぎる。イギリス人は暗い。フランス人はプライドが高いので嫌い」なのだとか。笑いながら言っていましたので半ば冗談のような話だと思うのですが、どこの国の人に聞いても、近隣諸国に対するこの手の感情を多かれ少なかれ持っていると分かります。

国境など境界線を設けて縄張りを決めてしまうと、その中に住む人には、外に住む人たちに対して、この手の感情が自然と生まれてしまうのかもしれませんね。

以上、イギリス人のトリビアを5つ紹介しましたが、いかがでしたか? イギリス人と話す機会があれば、直接確かめてみてくださいね。

これマジ!?イギリスのびっくりトリビア5選

[All Photos by shutterstock.com]

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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