スーツケースメーカーの広報さんに聞いた画期的なパッキング術とは?
パッキングとは荷造りのこと。旅に出るときに必ずついてまわるのが、パッキングです。どこに何を入れれば荷物がうまく整理できるか、コンパクトにまとまるかがわからず悩む方も多いのでは?
そんな方にピッタリな、スーツケース収納術のコツをお聞きしてきました。スーツケースメーカー「エース」の広報さんから伝授してもらったパッキング術と、目から鱗のパッキングアイデア「ミルフィーユ ロールケーキ詰め」をご紹介します。
スーツケースのパッキングのコツ
大事なのは、スーツケースを持ち歩く時のことを想定すること
荷物を詰めるときには、スーツケースを開き平らな状態なので気にしていない方が多いかもしれませんが、スーツケースを実際に運ぶとき、どこが下になる可能性があるのかを考えて詰めると、スーツケースの中で荷物がバラバラになることを防げます。
ハンドルを伸ばして、ゴロゴロと引っ張り持ち運ぶことが多いと思いますが、時折上の写真のように、スーツケースを横向きにしてカバンのように持つこともありますよね。そういったことまで想定して荷物を詰めるのが良いのだそう。
帰りのお土産を想定して荷物を詰める
理想的な収納量は、スーツケースの70~80%にとどめておくのがポイントです。帰りはお土産で荷物が増えてしまうことを想定しておきます。
空いたスペースには、緩衝材や新聞紙などの詰め物をした、現地で使うバッグを入れておきます。現地で詰め物を処分して、バッグだけ移動時に使うというのもありですし、壊れやすいものをお土産で買った場合、緩衝材を梱包用として使用するのも便利ですよ。
また、持参した衣類を帰りだけ圧縮袋に入れ、お土産スペースを作るというのもアリですね。
ちょっとした工夫で旅行から帰ったあとも片づけが楽になる
下着や靴下などの小さな衣類は洗濯ネットに入れて詰めれば、中身が一目でわかるうえ、旅先から帰ったらそのまま洗濯機に放り込めて楽ですよ。また、仕切りのある収納ケースを使えば、衣類と汚れ物をわけて収納できて便利です。
スーツケースのパッキング術を実際に実演してもらいました
収納ケースなどがなくても、上手にパッキングできる方法を教えていただきました! これなら誰でも簡単にできるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
フタ側・底側を確認して荷物を適切なエリアへ
まずはスーツケースのフタ側・底側を確認。底側というのは、伸縮可能なハンドルがついている方です。フタ側には衣類を、底側にはその他の荷物を入れていきます。底側に小分けした荷物を入れておけば、スーツケースを開けた時にバラバラと落ちてくることを防げますよ。
パッキングは以下のように荷物に適したエリアに詰めていきます。
【2のエリア】衣類の中で重いもの。
【3のエリア】比較的軽いもの。
【4のエリア】一番軽いもの。
【太い赤丸エリア】一番負荷がかからないゴールデンポイント。壊れ物や型崩れさせたくない下着など。
小さなスーツケースでも、シワなく沢山の洋服を詰められる「ミルフィーユ ロールケーキ詰め」
洋服を沢山詰めるなら、フラットに収納するのがおすすめ。ジャケット、スカート、パンツなど丈の長い衣類をフラットに敷き詰め、外側に裾などをはみ出しておきます。
このような感じです。
裾などははみ出したままの状態で、上にTシャツやカットソーなど、どんどんのせていきます。このときのポイントは、厚みに偏りが出ないよう交互に重ねることです。
全ての洋服をのせ終わりました。
はみ出しているパンツの裾をのせた衣類を包むように中に入れ込みます。
他にはみ出している裾の部分をどんどん中に入れ込んでいきます。裾で、他の洋服を包み込んでいくようにして中に入れていくのがポイントです。
全ての裾を中に入れ込みました!
衣類を一つずつ丸めて収納する方もいらっしゃると思いますが、一つ一つ丸めると意外に時間がかかってしまうもの。それに、スーツケースの中でバラバラになってしまうことも。このようにすることで、洋服がバラバラに散らからず、折りジワも防ぐことができます。
靴にはシャワーキャップがおすすめ
靴はシャワーキャップに入れると、靴同士の傷つき防止にもなりおすすめです。ホテルのアメニティにシャワーキャップがある場合には、ストックしておきたいですね。
隙間を埋めることも忘れずに
スーツケースの底側は凸凹がありますが、その隙間に本を入れるなど、工夫しましょう。
サイドには、薄手のダウンジャケットなどを入れてもよいでしょう。壊れやすいものは、先ほど紹介したゴールデンポイントや、スーツケースを閉めた時にサンドイッチされる、底側の表面に入れるとよいそうです。
まとまったものを収納してできた、ちょっとした隙間には、靴下を詰めてみましょう。スーツケース内で物が移動して、散らかるのを防げます。靴下だけでなく、タオルやネクタイ、カップ麺などでもよいですよ。
もし、仕切りのあるポーチをお持ちなら、帰りは衣類と汚れ物をわけて収納すると便利です。
無駄なく必要なものをもれなく詰める
スーツケースにだいたいついている、中仕切りのメッシュポケット。何を入れたらよいか、迷ってしまうことはありませんか?
こちらには、ハンカチやスカーフなど、薄手の小物を収納するとよいそう。筆者は薄く折りたためるエコバッグなんかも入れていますよ。
衣類を詰めた隙間には、前述した緩衝材を入れたバッグを入れておきます。これで、お土産にワインなどの壊れものを購入しても、しっかり梱包できて安心です。
完成です。綺麗にパッキングできました!
まだまだある!ちょっとしたお役立ち収納術
シャツの襟元対策
出張などで、シャツを何枚か持参しなきゃ・・・という方もきっといらっしゃるのでは。できるだけシワにしたくないシャツの襟元は?
タオルを使用してこんな風に収納すると、襟元がくたっとなりません。
ストールやスカーフは、目隠しにもなる
ストールやスカーフは、目隠しにもなるので、見られたくないものにくるんでパッキングするのもおすすめ。旅先での急な温度変化の際も、あると便利です。
いかがでしたでしょうか? スーツケースのパッキングが苦手だな・・・という方もいらっしゃると思います。ぜひ、今回ご紹介した方法を試してみてくださいね。
ちょっとした工夫で旅も快適に!パッキングが今までよりグンと楽しくなるかもしれませんよ。
[All Photos by Chika]