【蟹が飲みものになった日】ひとり蟹1.5杯分の「極み タグ付き活松葉蟹づくし会席」が神すぎた|星野リゾート「界 玉造」

Posted by: 山口彩

掲載日: Dec 31st, 2022

星野リゾートが全国に展開する温泉旅館ブランド「界」。今回は、日本最古の美肌の湯である玉造温泉の「界 玉造」を現地ルポ。なんといっても激推ししたいのは、夕食の「極み タグ付き活松葉蟹づくし会席」です。蟹刺身から焼き蟹、甲羅焼き、揚げ物、お浸し、蒸し蟹、蟹鍋、蟹雑炊と、蟹ひとり1.5杯分を蟹づくしコースでいただけます。まさに贅沢の極み! その魅力をたっぷりご紹介。

2022年11月にリニューアルしたばかり!「界 玉造」

「界 玉造(かい たまつくり)」は島根県・玉造温泉に佇む、全室露天風呂付きの温泉旅館。2022年11月16日、全客室を一新しリニューアルオープンとなりました。

今回は、リニューアルしたばかりの「界 玉造」の魅力を、現地からお伝えします!

【「界 玉造」の推しポイント1】極み タグ付き活松葉蟹づくし会席

もしも友人から「界 玉造ってどんなところ?」と聞かれたら。間違いなく真っ先に挙がるのが「極み タグ付き活松葉蟹づくし会席」が最高すぎた! ということです。その全貌を、余すところなくお伝えします。

蟹は飲みものです!蟹刺身に誘われ蟹沼へ

まず現れるのは、「蟹と寒ぶりのお刺身」。昼まで生きていたという松葉蟹を午後にさばくお刺身は、いうまでもなくプリップリです。

見てください、この身の弾力。するするとあっという間にいただいてしまい、そうか、蟹は飲みものだったのかと錯覚します。この時点ですでに蟹沼に足を踏み入れてしまったようです。寒ぶりも蟹の脇役にするには惜しいほどの、品格あるまろやかな脂がたっぷり。

すだちのみでいただく焼き蟹に悶絶

続いて来たのは「焼き蟹」です。蟹自体に爆発的な旨味があるので、すだちを絞っていただくだけで最高のごちそうになります。おいしい白米はお米の一粒一粒が立っていますよね。それと同じ、蟹の身の繊維一本一本が立っています!

「蟹の甲羅焼き」は甲羅の焦げ目の香ばしさがたまりません。

揚げ物・お浸しで整えてメインへの助走

「蟹の絹糸揚げ」は、カダイフ(細い麺状の生地)を巻いて揚げてあり、サックサクの食感。お浸しはみずみずしさに溢れ、まるで禊を終えたような清涼感に包まれます。

さあ、メインへの準備は整いましたよ!

蒸し蟹は99%幸せでできています

どどーん!! 来ましたー!! 玉造温泉のある松江の名物料理に「スズキの奉書焼き」がありますが、こちらは「蟹の奉書蒸し」。

なぜ奉書で包むのか? の由来ですが、昔、漁師がたき火の灰で蒸し焼きにしていたスズキを松江藩七代藩主の松平治郷が所望したものの、灰がついたままではあまりにもお粗末とあって、奉書に包んで差し上げた。これが「スズキの奉書焼き」のはじまりといわれているそうです。

青く輝くブランドタグは、超一級品と認定された島根の松葉蟹に付けられます。信頼の証なのです。

蒸しても弾ける蟹の旨味! そのままでもおいしいですが、蟹酢をつけると旨味と甘味がさらに際立つ。蟹の主成分はきっと、幸せでできているんですね。気づけば無心で蟹をさばき、黙々と口へ運び、身も心も満たされていきます。

松葉蟹はズワイガニの一種です。なので脚は当然細いのですが、こんなに細く見える脚にも、しっかりした肉質の身がぎっしり入っているんです。

満たされた人は多くを語りません。ひたすら無言で蟹と向き合うひととき。蟹味噌まで恍惚としながら完食いたしました。

蟹すき鍋はしじみたっぷりの出汁で贅沢に

さあ、コースはまだ続きますよ〜。次は台の物、「蟹としじみの鍋」です。ここでも蟹の鮮度がひと目で伝わってきます。

この蟹と野菜たちを、出汁で煮ていきます。出汁には宍道湖のふっくらしじみがたっぷり。瓦のような形の鍋も可愛い。

お花のモチーフがデザインされた取り分け皿もエレガントです。器も愛でながらいただきました。

蟹雑炊は黒胡椒で劇的に味変

鍋のシメは蟹雑炊。黒胡椒で味変すると、急に和食から洋食に変わるような印象で面白かったです。

甘味は「界 玉造特製 酒粕のデザート」。チーズムースの上には、バニラアイスと酒粕シロップ。温かいお茶とともにいただきました。

ここまで蟹づくしのお料理をいただいたのは初めてだったのですが、不思議と最後まで飽きないことに驚きました。蟹は本当にミラクルな食べ物です。松葉蟹のプリプリ感にも驚きましたし、生・焼き・揚げ・蒸し・煮などそれぞれのおいしさにも脱帽です。

ひとり蟹1.5杯分と聞いたときは「そんなに食べられるかなあ」と思ったのですが、杞憂でしたね。ごちそうさまでした!

日本酒BARも立ち寄りたい

実は前述の蟹づくし会席には、1品に1杯ずつぴったりの日本酒を選んでくれる「日本酒5種ペアリングコース(税込1,800円)」をつけて楽しみました。これがまた素晴らしかった! お酒はあまり強くなくて……という人も大丈夫。1杯45mlなのでコース5種でも量は1合少々なんです。

そんな日本酒の奥深い世界をのぞきに行くのにおすすめなのが、館内の一角にある日本酒BAR。

日本酒発祥の地と言われる島根で、40種類以上もある島根の地酒の中から好きな日本酒3種+おつまみ1種を税込1000円〜楽しめる夢のような場所なんです!

【「界 玉造」の推しポイント2】 毎夜鑑賞できる「石見神楽」

島根県の伝統芸能「石見神楽」。日本酒発祥の地である出雲にちなんだ演目「大蛇(オロチ)」を、界 玉造のスタッフが舞います。冬季はラウンジで開催されるので、演者と客席が近く、迫力満点。

一番前の席に座っていると、大蛇が脅しにやってきます! 来るぞ来るぞとわかっていても、やっぱりいざ来るとその勢いにビクッとしてしまう。

クライマックスは、大蛇と素戔嗚尊(スサノオノミコト)の戦い。会場をいっぱいに使って、かなり激しい乱闘です。大蛇の尻尾がラウンジの調度を壊してしまわないかと心配になるほど。これが毎晩開催されているとは……。ありがたい。見応えありました!

【「界 玉造」の推しポイント3】日本最古の美肌温泉「玉肌の湯」

© Hoshino Resorts

天然の化粧水と称される玉造温泉。出雲国風土記では、「一度入浴すればお肌が若返るようになり、二度浴すればどんな病も治癒してしまう。その効能が効かなかった事は聞いたことがないので人々は神の湯と呼んでいる」と残されています。

その神湯に浸かるだけでなく、源泉を升に注ぎローションマスクを浸して、源泉パックも体験できます。湯船に浸かりながらパックすればちょうどいいですね。

源泉だけでなく、日本酒パックもOK。どちらも無料で、自由に試すことができるのがうれしい。

全部屋に備えられている露天風呂では、日本酒風呂専用酒(税込500円)を入れて楽しみました。

そうそう、湯上がり処でひと休みもお忘れなく! アイスは大山白バラ牛乳のミルク・抹茶・コーヒーの3種。はま茶(ノンカフェイン)・ゆずレモン水も備えてあります。

大浴場のアメニティ

脱衣場

  • ハンドソープ
  • クレンジング
  • 化粧水
  • 乳液
  • ボディローション
  • ドライヤー(ダイソン)
  • ブラシ
  • 綿棒
  • コットン
  • シャワーキャップ
  • ヘアゴム
  • ローションマスク
  • 貴重品ロッカー
  • ウォーターサーバー

内湯
  • 洗顔ソープ
  • シャンプー
  • コンディショナー
  • ボディソープ

  • 手ぶらでOK!充実のアメニティと快適な客室

    最後にアメニティ類をご紹介。界ではお馴染みのアメニティの充実度と、ご当地の意匠が光るお部屋の居心地のよさは、界 玉造もまた然り。

    客室のアメニティ・設備
    • 洗顔ソープ
    • クレンジング
    • 化粧水
    • 乳液
    • ボディローション
    • シャンプー
    • コンディショナー
    • ボディソープ
    • 作務衣
    • タオル
    • 靴下
    • ブラシ
    • 歯ブラシ
    • コットン
    • 綿棒
    • 風呂敷
    • ドライヤー
    • 冷蔵庫(ウォーターボトルあり)
    • ミニバー(有料:ビール・いちじくサイダー・甘酒)
    • ウェルカムスイーツ(酒粕あんさんぶれ)
    • ドリップパックコーヒー
    • 生姜湯
    • 熱湯玉露
    • 湯沸かしケトル
    • 茶器
    • 加湿器
    • TV
    • 金庫
    • Wi-Fi

    手ぶらで来れるほど、至れり尽くせりの品々は、うれしい限り。さらに館内のトラベルライブラリーでは、カフェインレス紅茶、ダージリン紅茶、フルーツハーブティー、エスプレッソ、ブレンドコーヒーなどのドリンクと共に読書が楽しめます。

    全国に点在する星野リゾートの温泉旅館「界」。それぞれの土地の魅力を伝えるそれぞれの個性があります。「界 玉造」の筆者的推しポイントはこれまで熱く語った通りですが、それを支えているのは、日本庭園や太鼓橋、お茶室にも見られる風流な建物と、落ち着いたスタッフさんたちの心地よいサービスだと感じました。

    ※産地については、仕入れ状況によって異なる場合があります

    界 玉造
    島根県松江市玉湯町玉造1237
    玉造温泉駅より車で約5分
    1泊38,000円〜(2名1室利用時1名あたり、サービス料込、税込、夕朝食付)
    予約
    050-3134-8092(界予約センター9:30〜18:00)
    https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaitamatsukuri/
    ※日本酒BARの利用は宿泊客のみ

    PROFILE

    山口彩

    Aya Yamaguchi 統括編集長

    インターネットプロバイダ、旅行会社、編集プロダクションなどを経てフリーに。旅と自由をテーマとしたライフスタイルメディア「TABIZINE」編集長を経て、姉妹媒体「イエモネ」を立ち上げる。現在は「TABIZINE(タビジン)」「イエモネ」「novice(ノーヴィス)」「bizSPA!フレッシュ」統括編集長。可愛いものとおいしいものとへんなものが好き。いつか宇宙に行きたい。

    インターネットプロバイダ、旅行会社、編集プロダクションなどを経てフリーに。旅と自由をテーマとしたライフスタイルメディア「TABIZINE」編集長を経て、姉妹媒体「イエモネ」を立ち上げる。現在は「TABIZINE(タビジン)」「イエモネ」「novice(ノーヴィス)」「bizSPA!フレッシュ」統括編集長。可愛いものとおいしいものとへんなものが好き。いつか宇宙に行きたい。

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