フランスと日本ブーム
フランスは、空前絶後の日本ブーム! コロナ禍で長いこと自由に海外旅行できなかったこともあり、自宅で気軽に楽しめる漫画やアニメ、日本食に日本文化、「禅」や「生きがい」など日本ならではの思想にも興味をもつ人が増えています。
そんな経緯もあり、ワインの銘醸地ボルドーにほど近い小さな町カスティヨンに、漫画・伝統工芸品・日本食品の専門店「Espace Japon Castillon(エスパス・ジャポン・カスティヨン)」を2021年末に開業した筆者。1年ほど経った今、フランス人客から支持を集める商品の傾向が分かってきました。
というわけで、今回は当店で扱っている※日本のお菓子の売れ筋データを元にしたランキングです。※一部欧州で生産されているものも含む。
第7位 いちご味のチョコボール
キャラクターもののお菓子はフランスにはほとんどないこともあり、子どもウケしそうかな? と思って仕入れたのがキョロちゃんが目をひく「チョコボール」。
ただ、パッケージからはお菓子の想像がつかない人も多いようで、味の説明やチョコボールにまつわる思い出話をしてみたところ、子どもを中心に売れ行きアップ。ちなみにピーナッツやキャラメルよりも、いちご味が人気。フランスにはいちごチョコ味のお菓子が少ないから、きっと珍しいのでしょう。
第6位 ポッキー
フランスを始め、欧州では「Mikado(ミカド)」の名で販売中のポッキー。日本の元祖ポッキーも根強い人気を誇ります。ポッキーはミカドに比べて種類が豊富なことやリッチなおいしさで、フランス人中高生のファン多し。高級ポテチと同じく、リピーター率の高いお菓子です。
第5位 ベビースター
もんじゃ焼きに入れてもおいしい「ベビースター」。フランス人のお客さんから「これ何?」「どうやって食べるの?」と聞かれることが最も多いお菓子です。
ラーメンの人気は高まってきているものの、「茹でずにそのまま食べられるラーメンのお菓子」はとても珍しい模様。ただ一度その味と食感を知ると、リピーター化する人も多く、1959年から続くベストセラーの強さは世界共通なのだと実感。
第4位 コアラのマーチ
フランスにもクマなどの動物をモチーフにしたお菓子はあるものの、日本のスーパーに並ぶそれと比べると、やはり日本のお菓子の方が断然バリエーションが豊富。
そのためか「コアラのマーチ」は、現地の子どもたちから「コアラのお菓子なんて珍しい。カワイイ!」という声が多数。定番のチョコ味といちご味、どちらも同じように人気があります。
第3位 レジ横の駄菓子
みんな大好きな駄菓子! 遊び心をくすぐる、ワクワク感あふれるものが多いですよね。フランスには駄菓子というコンセプトがないものの、楽しい気分にしてくれるお菓子の人気ぶりは世界共通なのでしょう。
レジ横の駄菓子は、目に留まりやすいこと、お値打ち価格ということもあり、子どもから大人まで手に取る人がとても多いです。人気商品は3個に1個すっぱいガム「そのまんま」シリーズ、おもちゃ箱入りの「フエラムネ」など。
そのまんまシリーズは「ロシアンルーレットみたいで楽しい!」、フエラムネは「ピーピー鳴るのがおもしろい」と年齢を問わず人気。
第2位 わさび豆
ツーンと辛くてカリッとした食感が後をひくおいしさの「わさび豆」。辛いものが苦手な人が多いフランスですが、わさび豆は安定した人気を誇ります。
わさび豆は現地大型スーパーのアペリティフ(スナック)コーナーでもよく見かけるため、こちらでは知名度が高いお菓子でもあります。ポテチ同様、「アペリティフ用に」と買い求める、年配のフランス人客が多いです。
第1位 湖池屋の高級ポテチ
フランス人の定番おつまみといえば、ポテチ! 以前フランスのグルメポテチをご紹介しましたが、日本ならではのフレーバーも人気があります。
なかでもフライドポテト発祥の地ベルギーで生産される湖池屋の高級ポテチ3種(照り焼き・わさび・梅)は、味はもちろん「パッケージがシックでおしゃれ」と、人気の商品です。当店の売れ筋は、照り焼き味と梅味。ちなみにこのポテチ、ボルドーワインによく合うおいしさです。
フランスの子どもたちに学生、そして大人までが、日本の定番お菓子を前に目をキラキラさせている様子はとても印象的。海外のお菓子にちょっぴりときめく感覚は、世界共通なのかもしれませんね。
[koike-ya.com]
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