電車の中で居眠りする
例えば、電車の中での居眠りシーン。日本では当たり前の光景ですが、外国人にとっては非常に不思議な光景なんです。彼らはなぜ日本人が電車で眠るのか疑問に思います。
毎日遅くまで残業・・・仕事に疲れ、会社帰りの電車の中ではついつい居眠り。飲み過ぎた翌日、夜更かししてしまった翌日、朝の通勤でもまた居眠り。通勤は睡眠確保のための時間という人もいるでしょう。
外国人に尋ねると、彼らはたまにはうとうとすることはあっても、こんなに深く眠ることはないと答えます。さらに、「寝ている間に荷物を盗られたらどうするの?日本人は危機感なさ過ぎ!」という意見も。なるほど、世界トップクラスの治安のよさを誇る日本だからこそ、安心して居眠りをすることができるのかもしれません。
さらに不思議なのは直前まで熟睡していたのに、自分が降りる駅になるとパッと起きて電車を降りて行くこと、なんだそう。「寝過ごすこともあるよ」と伝えましたが「あれは日本人が神様からもらった天性の才能だね!」と絶賛。
大抵のことは箸で済ませる
海外の友人の家で料理を手伝うことになった際、卵を溶くように頼まれたのですが、箸が見当たらないことに気づきました。ご飯を食べるときだけでなく、日本では箸も立派な料理道具ですよね。日本では料理をするときには、結構な頻度で箸を使います。
友人に「料理だってできるし、大抵の物は箸で食べられるよ」と話すと、「じゃぁ、日本人はカレーも箸で食べるの?」と聞かれました。その時はスプーンを使うと答えると、「基準がよくわからない」と困惑されてしまいました。
さらにデザートの時間に「ケーキを箸で食べてみて!」と言われたのでやってみたところ、純粋に感動している様子でした。料理から食事まで、器用に箸を使いこなす様子を見て、「魔法みたいだ」という大げさな褒め言葉をいただいたこともあります。
「しゃがむ」という姿勢
大人になってからは、普段はなかなかしゃがむ姿勢を取ることはありませんが、小学校の集会の時間や疲れた時にちょっとしゃがんだりすることはあります。日本人は子供の頃からしゃがむ姿勢を自然に身につけています。
しかし、外国の方々にとっては、このしゃがむという姿勢は非常に難しいようです。
外国の人にとっては、テーブルとイスがスタンダード。日本人も食事の際はテーブルスタイル、という家が増えていると思います。とはいっても、畳の文化もあり床に座ることも多いものです。
日本の生活習慣に慣れている日本人ならば、ほとんどの人が床にかかとをつけてしゃがむことができます。一方、普段そういった姿勢をとることがない外国人は、足首が硬いためか、がんばってもつま先でしかしゃがむことができず、バランスを保つのが難しいようです。
正座も結構つらいようで、両足を床にしっかりとつけて座る横座りやベタ座りも、「足がそんな方向に広がるなんて気持ち悪い!」と言われたことがあります。
そうした外国の方々にとって、和式のトイレを使うことは非常に難しいようです。日本にはあんなにハイテクで素晴らしいトイレがあるんだから、全部取り替えたらいいのに! という声が多く聞かれます。こうした新旧のミックスが日本文化の特徴の一つかもしれません。
意外なところから見えてくる日本人の特徴。気候や治安、生活習慣など、すべての違いが、その国の文化を形作っているのですね。
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