屋久島のウィルソン株 ©️Shutterstock.com
「勉強して行きたくなった世界遺産ランキング」2024年版
世界遺産検定事務局が、2023年11~12月に行った「第54回世界遺産検定」の受検者を対象に、「勉強して行きたくなった世界遺産」のアンケートを実施。1,422名から有効回答を得ました。
世界遺産検定は、ユネスコの理念を知り世界遺産活動の輪を広げることを目的に、NPO法人世界遺産アカデミーが主催する文部科学省後援の検定。2006年の第1回検定以来、35万⼈以上が受検、20万⼈以上が認定されています。年4回、全国の主要都市で開催。
1位 モン・サン・ミシェルとその湾<フランス共和国|文化遺産>
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他を引き離して1位となったのは、フランスのモン・サン・ミシェルとその湾でした。映画のモチーフとしても有名な美しい景観を直接見てみたいという意見が多く寄せられています。名物グルメも楽しみのひとつになっているようです。
2位 屋久島<日本国|自然遺産>
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日本の自然遺産「屋久島」が2位にランクインしました。日本の自然遺産の中で唯一、登録基準(ⅶ:最上級の自然現象、又は、類まれな自然美・美的価値を有する地域を包含する)が認められている点や「垂直分布」(土地の高さや水の深さとが関係する生物の生態分布)への興味を示すコメントが多数。勉強することで、その価値や魅力が一層感じられるようです。
3位 イエローストーン国立公園 <アメリカ合衆国|自然遺産>
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3位は、最初に登録された世界遺産のうちの1件である、アメリカのイエローストーン国立公園。間欠泉などの景観美はもちろん、「ウィルダネス」(手つかずの自然)の概念を感じてみたいという声も多かったようです。
4位 マチュ・ピチュ<ペルー共和国|複合遺産>
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謎多きインカ帝国の空中都市、ペルーのマチュ・ピチュも根強い人気で4位。かつての生活の痕跡が残る山上の遺跡が印象的ですが、手つかずの自然も評価されている複合遺産です。
5位 姫路城<日本国|文化遺産>
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5位は日本の姫路城。1993年に登録された日本初の世界遺産のひとつです。2023年が登録30周年の節目で記念行事も多く開催され、ニュースで目にする機会も多くなりました。改めてその価値を感じてみたいという人が多かったようです。
6位 ケルンの大聖堂<ドイツ連邦共和国|文化遺産>
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ケルンの大聖堂が6位に入りました。ドイツ有数の古都・ケルンでひときわ高くそびえる荘厳なゴシック建築です。建物の大きさもさることながら、約600年という建築年月の長さも人々を驚かせています。そのスケールを肌で感じたいという意見が多く寄せられました。
7位 アントニ・ガウディの作品群<スペイン|文化遺産>
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7位は、スペイン・バルセロナに点在する建築家、アントニ・ガウディの作品群。1882年から建設が続くサグラダ・ファミリア贖罪聖堂は、ガウディの没後100周年である2026年に完成が予定されており、完成前の姿を見ておきたいという人が多いようです。
8位 アルベロベッロのトゥルッリ<イタリア共和国|文化遺産>
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イタリアのアルベロベッロにあるトゥルッリが8位にランクイン。トゥルッリは、白い漆喰の壁に円錐形の石屋根の住宅です。第54回世界遺産検定のパンフレットやバナーなどでメインビジュアルに採用されたこともあり、TOP10入りを果たしています。かわいい見た目や名前だけでなく、税金対策のために解体しやすい家にしたという逸話が印象的だったようです。
9位 タージ・マハル<インド|文化遺産>
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9位はインドのタージ・マハル。白大理石で造られた左右対称の美しい霊廟です。インドといえば、多くの人がこの建物を思い浮かべるのではないでしょうか。ムガル皇帝シャー・ジャハンが妻の死を悼んで22年の歳月をかけて作らせたというストーリーも人々を惹きつけています。
10位 知床<日本国|自然遺産>
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日本の自然遺産である知床が10位に入りました。北海道の雄大な自然を象徴する場所として、知床を挙げる人が多いようです。海と陸が結びついた食物連鎖と生態系は、勉強したからこそ興味が湧くポイントかもしれません。
[出典]
世界遺産ランキング 2024年版 – 世界遺産検定