【実はソレ岡山が発祥!】愛され続ける日本のソウルフード「たまごかけごはん」やマジックテープなど!各スポットの観光情報も紹介

Posted by: あやみ

掲載日: Oct 20th, 2025

日本各地にはさまざまなはじまりの場所、つまりは発祥の地が点在しています。それらは私たちが普段よく目にするものだけでなく、その地域ならではのユニークなものまでがあり、人によってはその始まりの地を、聖地として訪れる人もいるのだとか。そんな都道府県各地のはじまりを紹介する本連載、今回は岡山の発祥をご紹介します。

後楽園

岡山城

岡山県が発祥!観光におすすめのスポットも

たまごかけごはん

たまごかけごはん

たまごかけごはん ※画像はイメージです。

たまごかけごはんの聖地は、久米郡美咲町です。1927年に発行された雑誌『江戸生活研究 彗星 第二年 八月号』に、同町で生まれたジャーナリスト・岸田吟香氏が、「たまごかけごはんを明治時代初期に食べた」と書かれているのです。

そこに登場する鶏卵和(けいらんあえ)が元祖たまごかけごはんと伝えられています。そして彼は、たまごかけごはんを愛好し、全国に広めたといわれているのです。

美咲町には、「TKG=たまごかけごはん」を提供するお店が数店舗存在。それぞれ独自の食べ方やレシピで提供しています。なかでも人気なのが「食堂かめっち。」。地元の養鶏場で採れた新鮮な卵と、町内の棚田で収穫された「棚田米」を使ったたまごかけごはんは絶品です。

食堂かめっち。
岡山県久米郡美咲町原田2155 中央運動公園内
公式HP:https://kamechi.net/

マジックテープ

マジックテープ

マジックテープ ※画像はイメージです。

「マジックテープ」は、日本では1960年に、倉敷市に本社を置く株式会社クラレが初めて生産・販売を開始した面ファスナーです。2枚の布がピタリとくっつき、何度でも着脱できるという革新的な仕組みで注目を集めました。

1964年には東海道エリアを走る高速鉄道の客席のヘッドレストカバーのファスナー(留め具)に採用され、その名を全国に轟かせました。

その後、クラレの面ファスナー事業はグループ会社「クラレファスニング株式会社」として展開され、現在も「マジックテープ」の名で知られています。日常の衣料や医療用品、産業資材など、幅広い分野で活用される日本発の技術製品です。

日本における「マジックテープ」の発祥地である倉敷市には、有名観光地「倉敷美観地区」があります。白壁なまこ壁の屋敷や蔵が並び、「大原美術館」や「今橋」など見どころ盛りだくさんです。

倉敷美観地区
岡山県倉敷市中央
公式HP:https://www.kurashiki-tabi.jp/standard/kurashiki-bikan-historical-quarter/

青汁

青汁

青汁 ※画像はイメージです。

青汁の始まりは倉敷市にあります。戦後の食糧難の中、倉敷中央病院の遠藤仁郎博士は、身近な菜っ葉を使った緑葉食の研究を進めました。この栄養法を飲料として取り入れやすく改良し、博士の妻が「青汁」と命名。当時の読みは「あおしる」が正しいのだそうです。

1949年、博士はキャベツの原種である「ケール」と出会い、これを原料に1954年に青汁の試作に成功。

その後、青汁は岡山から全国へと広まり、人々の健康を支える存在に。今では健康飲料の代名詞となった青汁ですが、その始まりは、倉敷の地に根ざしたひとりの研究者の情熱からでした。

倉敷には「遠藤青汁 倉敷製造直売所」があります。倉敷を訪れた際には、ぜひ遠藤青汁を味わってみてくださいね!

遠藤青汁 倉敷製造直売所
岡山県倉敷市沖212 遠藤青汁倉敷

ドクターヘリ

ドクターヘリ

ドクターヘリ ※画像はイメージです。

日本でのドクターヘリの発祥は、倉敷市の川崎医科大学附属病院にあります。1999年10月に試行的な運用が始まり、2001年4月1日に日本で初めての本格運航を開始。

その背景には、1995年の阪神・淡路大震災で露呈した救急医療体制の課題があり、「いかに早く医師を現場へ届けるか」という課題解決のために導入が進められた経緯があります。

ドクターヘリは、医師や看護師が直接現場に向かい、治療を行いながら病院へ搬送できる仕組みで、救命率の向上に大きく貢献。現在では全国の多くの都道府県で配備され、地域医療を支える重要な存在となっています。

川崎医科大学附属病院の周辺には、全国唯一の医学教育博物館「川崎医科大学 現代医学教育博物館」があり、現代の医学や医療に関わることがわかりやすく展示されています。

川崎医科大学 現代医学教育博物館
岡山県倉敷市松島577
公式HP:https://m.kawasaki-m.ac.jp/mm/html/

マスキングテープ

マスキングテープ

マスキングテープ

マスキングテープの発祥地は倉敷市といわれています。もともとは工事や作業時の養生用として使われていましたが、地元の生産工場が持つ特殊技術を活かし、デザインを施した文房具としての製造を開始。

現在では、豊富なデザインと幅広い用途が人気を呼び、全国的に愛されるアイテムとなっています。

多彩なマスキングテープがそろうのは、倉敷美観地区内にある老舗雑貨店「如竹堂」。可愛い柄や和風デザインなど、ここでしか手に入らないアイテムも多く、マスキングテープファン必見のスポットです。

如竹堂
岡山県倉敷市本町14-5
公式HP:https://shop.nyochiku.jp/index.shtml

国産ジーンズ

デニム

児島ジーンズストリート

倉敷市児島は、国産ジーンズ発祥の地として広く知られています。江戸時代から繊維産業が盛んなこの地域では、綿花栽培が行われており、織物業が発展。1960年代初頭、児島で初めて国内縫製のジーンズが生産され、1965年には「ビッグジョン」が日本初の洗い加工ジーンズを発売しました。

1973年には、国産デニム生地を使用した純国産ジーンズが登場し、児島のジーンズ業界を牽引。近年では海外へ向けて児島発ジーンズを発信しています。

児島には、日本初のジーンズテーマパーク「ジーンズミュージアム&ヴィレッジ」があります。ベティスミスが運営し、国産ジーンズの歴史を学べるほか、ジーンズ作り体験、縫製工場見学なども可能です。

ジーンズミュージアム&ヴィレッジ
岡山県倉敷市児島下の町5丁目2-70 (ベティスミス本社)周辺
公式HP:https://betty.co.jp/village/

岡山は、ものづくりと文化が花開いた始まりの地

たまごかけごはんや青汁、マジックテープに国産ジーンズなど。岡山県には、日常を豊かにする始まりが豊富です。倉敷を中心に培われた職人の技と創意は、今も全国に広がりを見せています。瀬戸内海の穏やかな風に包まれながら、岡山ならではの始まりの物語を辿る旅を実現してみませんか。

[All photos by PIXTA]

travelist

PROFILE

あやみ

Ayami ライター

フリーライター。劇団員、OL、WEB編集ライターを経て、フリーランスになる。辛い食べ物、東南アジアが大好き。旅するように生きるのが人生の目標。

フリーライター。劇団員、OL、WEB編集ライターを経て、フリーランスになる。辛い食べ物、東南アジアが大好き。旅するように生きるのが人生の目標。

SHARE

  • Facebook