先日、JRの駅構内に白川郷のポスターが貼られ始めました。合掌造りの屋根に降り積もった雪がなんとも旅心をくすぐります。合掌造り集落は12月下旬頃から冬衣に身を包みます。
ですが、雪のない集落もたまらなく良いんですよ!今回は、そんな岐阜の白川郷と、富山の五箇山(菅沼)の「緑の魅力」をたっぷりお届けしたいと思います。
白川郷
白川郷(岐阜県大野郡白川村)の合掌造り集落は、五箇山(富山県南砺市)の集落と共に、1995年にユネスコの世界遺産文化遺産に登録されました。
お食事処やお土産屋さんももちろん合掌造り。しかも苔まみれです。10月初旬だとまだまだ暖かく、緑も元気いっぱいです。
白川郷では現在も60棟弱の合掌造り家屋に人が住んでいます。ただIHキッチンや断熱ヒーターを使用するなどして、現代風にアレンジされている家もあります。ちなみに屋根は保全のために20~30年に一度葺き替えを行うそうです。
世界遺産としての観光地は、地元の人々が暮らすための土地でもあるのです。
ツアー客を出迎えてくれるのは、地元の方の生活に欠かすことのできない田んぼや畑です。
木々も草花も生き生きしています。合掌造り家屋は本当に緑によく映えます。
五箇山(菅沼集落)
五箇山の菅沼集落は6棟の合掌造り家屋が現存する小さな世界遺産集落です。
白川郷と同様に、菅沼集落も地元の人々が暮らす大切な土地です。田んぼや畑は山間の生活には欠かせません。
観賞用の花ナスが売られていました。とっても可愛らしい彩り。
軒先に所狭しと並べられたお土産。切妻造の屋根と絶妙にマッチしています。
菅沼集落は白川郷よりも観光客が少なく、よりゆったりのんびりできます。
世界遺産と聞くと、荘厳であったり厳粛であったり、つい厳かなイメージを持ってしまいがちですが、菅沼集落も白川郷もとてもやさしく暖かな風合いで観光客を迎えてくれます。
合掌造り集落の奥ゆかしさに浸るだけではなく、実際にそこで生活されている人達のことにまで思考を巡らせることで、はじめて日本の古き伝統や文化を体感できるのかもしれません。
[All photos by Ryo Yamazaki]