寝台列車の「北斗星」(ほくとせい)をご存知でしょうか。1988年から運行していた日本の寝台特別急行列車の名前で、「日本初の豪華寝台特急」とも言われていました。そんな北斗星も、時代の流れから2015年にその運行を終了。多くの鉄道ファンから惜しまれていました。
しかし2016年12月、その北斗星が全く新しい姿で生まれ変わり、話題を呼んでいます。
あの寝台列車に泊まれる「Train Hostel北斗星」
ここが、その生まれ変わった北斗星の入り口。「受付」という看板からも察することができますが、実は北斗星は宿泊施設「Train Hostel北斗星」にその姿を変えたのです。
といっても寝台車両をそのまま用いている訳ではなく、東京の日本橋のビル内に北斗星の設備を再現しています。
ドミトリー式の二段ベッドと個室の両方の準備があり、最大78名が宿泊できるのだとか。
こちらは、北斗星のA個室「ツインデラックス」のソファーベッド。しっかり細部までこだわっていて、座席の上のランプも、実際に北斗星で使われていたランプと同じデザインなのだそう。
(c)Train Hostel 北斗星
下段のベッドは、背もたれを倒してフルフラットにもできます。これは寝心地が良さそう!
(c)Train Hostel 北斗星
そしてこちらは、B寝台を再現した2段ベッドのエリア。
(c)Train Hostel 北斗星
更に北斗星の食堂車「グランシャリオ」もラウンジとして再現されています。テーブル、椅子、照明各種は実際の食堂車で使われていたものと同じデザインを使用。残念ながらレストランのように食事の注文はできませんが、持ち込みの飲食はOK。しかも共有キッチンもあるので自炊もできるのだとか! 節約派には嬉しいサービスですね。しかし、北斗星のサービスはそればかりではありません。
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日英バイリンガルでおもてなし
(c)Train Hostel 北斗星
開発事業者の株式会社ジェイアール東日本都市開発によると、外国人旅行者の利用も見込んでいるため、「Train Hostel 北斗星」ホームページもスタッフも日英2か国語での対応が可能なのだとか。さすがのおもてなし精神ですね。特に2020年のオリンピック時期など、大盛況になりそうです。
(c)Train Hostel 北斗星
「Train Hostel 北斗星」は2016年12月15日にオープン。1泊2千500円から4千円で、公式ホームページで予約を受け付けています(一部受付不可の期間もあるので、詳細はホームページをご確認下さい)。
実は筆者は、寝台列車は未経験。揺れる列車内で熟睡できるか心配ですが、この「Train Hostel 北斗星」ならそんな心配もご無用。JR総武線快速「馬喰町駅」 4番出口に直結しているというアクセスの良さもあるので、東京観光の拠点として大活躍しそうです。
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[Train Hostel 北斗星]
[訪日外国人旅行者向けの新たな宿泊施設の開発について(PDF)]