外国人も注目!知られざる「日本ワイン」の魅力とは?で紹介した日本ワインの最前線。
今回も引き続き、日本ワインをテーマにした本を執筆中のシンガポール人ジャーナリストLin Weiwen(リン・ウェイウェン、以下LW)さんに、日本ワインについてお聞きしました。和食とのマリアージュを楽しみたい、今飲むべき「日本ワイン」とは?
(C)Lin Weiwen
「キュヴェ三澤 明野甲州 2015」/グレイスワイン(山梨県)
ブドウの栽培方法とナチュラルなワイン造りに力を入れている、勝沼町の「グレイスワイン」。2002年開園の三澤農場で栽培された甲州ブドウの特別限定醸造ワインが「キュヴェ三澤 明野甲州」です。「とてもエレガントでバランスのとれた白ワインで、程よい酸味もあります。ワイン単体でもおいしくいただけます」(LW)
「ルミエールスパークリング甲州 2014」/ルミエールワイナリー(山梨県)
「ビオディナミ」と呼ばれる有機農法を採用、自然に近い状態でブドウの栽培を手がけている南野呂地区の「ルミエールワイナリー」。この地の甲州ブドウを使って、シャンパン方式で醸造されるのが「ルミエールスパークリング甲州」です。瓶内で自然に生まれる泡で造られるため、きめの細かい泡立ちが特徴。「シャンパンやイタリアのプロセッコに匹敵する味わいです」(LW)
ジャパンワインプレミアム マスカット・ベーリーA 2013/サントリー(山梨県・長野県)
甲州と同じく、日本固有のブドウ品種「マスカット・ベーリーA」。タンニンの量が控えめでライトなものが多いのですが、熟成方法によって味が複雑になるそうです。このブドウから造られるのが「ジャパンワインプレミアム マスカット・ベーリーA」。樽熟成とタンク熟成の「マスカット・ベーリーA」をバランス良くブレンド。「ストロベリーのような香りと柔らかなミネラルが感じられる赤ワインです。フランスのボジョレーを思わせる印象」(LW)
「ナナツモリ ピノ・ノワール 2014」/ドメーヌ・タカヒコ(北海道)
北海道の中でも比較的温暖で降水量も少なく、古くから果実と漁業の町として栄えてきたという、北海道余市町登地区にある「ドメーヌ・タカヒコ」。ナチュラルなワイン造りにこだわり、農園ではピノ・ノワール品種を有機農法で栽培しています。登地区内のブドウ畑「ナナツモリ(七ツ森)」で栽培された「ピノ・ノワール」品種単体で造られるのが「ナナツモリ ピノ・ノワール」です。「とても香り豊か。ニュージーランド産のトップクラスのピノ・ノワールを思わせる赤ワインです」(LW)
「安心院スパークリングワイン 2014」/安心院葡萄酒工房(大分県)
温度差の激しい気候を生かした芳醇なワインを醸造する、霧深い盆地のワイナリー「安心院葡萄酒工房」。広々とした園内では、ブドウ畑やワインの醸造過程を見学することもできるのだそう。シャンパン製法で造られる「安心院スパークリングワイン」は、園内のブドウ畑で収穫されたシャルドネ100%の辛口スパークリングワインです。「辛口で程よい酸味があり、フルーティー。口当たりが良く、飲みやすいスパークリングワインです」(LW)
日本ワインと和食のペアリング
和食に合うのは、どんなタイプの日本ワイン? ということで、和食とベストマッチのワインはこちら。
お刺身、寿司・・・甲州ワイン。
天ぷら・・・ライトな口当たりの甲州または甲州のスパークリングワイン。
焼き鳥、焼肉・・・長野産の軽やかなメルロー。
霜降り和牛・・・マスカット・ベーリーA。
ウナギ・・・酸味の強い甲州やシャルドネ。脂ののったウナギも、酸味の強いワインを合わせることで脂っぽさが消えてバランスのとれた味わいが楽しめるのだとか。
現在、ウェイウェンさんはクラウドファンディングサイト「Indiegogo」で書籍化に向けて奮闘中です。ご興味のある方は、フェイススブック公式サイトやクラウドファンディングのページも覗いてみてくださいね。
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取材協力: Lin Weiwen(フード・ワインジャーナリスト)
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