日本人が訪れるヨーロッパは、ドイツ、フランス、スペイン、イタリアが圧倒的に多くなっています。イギリスは、5位の座をスイスやオーストリアと競っているような状況です。
そんななか、イギリスに行く人はどんな人が多いのでしょうか?英政府観光庁のデータをみてみましょう。
訪英する日本人の年代・性別・目的
イギリスにとって日本人は、年間約25万人やってくる、26番目に多い訪英外国人です。2014年から2016年の平均からすると、男性が58%、女性が42%となっています。年齢はちょっと高めで、35歳以上が63%を占めています。
一方、35歳未満がこの10年でぐっと減っているとのこと。日本の高齢化と若者の海外旅行離れが影響しているようです。イギリスを訪問する目的としては、観光が46%、ビジネスが31%、親族・友人訪問が16%となっています。
訪英する日本人の在住エリア
北海道 小樽
イギリスに行く日本人の在住エリアも判明しています。関東が56%、近畿が16%、中部が14%と本州の中央部が86%を占めています。この部分は日本の人口の68%であることからみると、ぐっと高めになっています。
逆に、もっともイギリスに行く人が少ないエリアは北海道で、訪英日本人のたった1%となっています。北海道の人口は日本人の4パーセントなので、北海道の人は特にイギリスに興味がないことが分かります。北海道とスコットランドは気候や景観が似ているところがあるので、あえて行きたいと思わないのかもしれませんね。
イギリス旅行の計画
さらに調査内容を見ていくと、日本人は、半年以上前にイギリスに行こうかなと考えはじめ、3-6か月前に決定するようです。そこから、いろいろ調べ始めて、予約は3-6か月前にする人と1~3か月前にする人が同じくらいいます。行こうかなと考えるところから予約までは割と時間をかける傾向にあるようです。
ちなみに、行き先を決めるのに渡航者の44%が、ガイドブックを参考にしています。外国人全体では25%なので比べると高めの結果ですね。
イギリスで受け入れられていると感じたか?
日本人は他の国民よりイギリスに歓迎されていると感じる割合が高くなっています。「極めて歓迎されている」と感じる日本人は25%、外国人全体は39%。「とても歓迎されている」と感じる日本人は65%、外国人全体では49%。合計すると90%になり、外国人全体の88%よりわずかながら高くなっています。
筆者はこの結果から、楽観的すぎない適度なポジティブさを感じます。イギリスにはそっけない態度の接客業の人もいますが、日本人の礼儀正しさに敬意を抱くイギリス人もいるので、よいコミュニケーションが取れたのでしょう。
イギリスを気に入ったかどうか
人にイギリス旅行をすすめたいと感じるのは、気に入ったということ。調査の結果、「薦める可能性は極めて高い」日本人は47%、外国人全体は45%。「薦める可能性はとても高い」日本人が40%、外国人全体では45%でした。そもそも、日本人がイギリスを選ぶ理由は、文化的魅力があるから、そして英語が通じるからだそうです。
87%が満足して、気に入ったということですね。実際にイギリス留学の経験のある筆者も、行ってみると思っていたよりずっと素敵に感じる国だと思っています。
参考
[VisitBritain]
[日本政府観光局(JNTO) 各国・地域別 日本人訪問者数 [日本から各国・地域への到着者数] (2012年~2016年)]
[総務省統計局 人口推計(平成29年10月1日現在)]
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