
台北のローカル夜市「南機場夜市」
コスパに優れるグルメが豊富にそろうことでも評判の「南機場夜市(ナンジーチャンイエシー)」は、アクセスが少し不便なのが難点です。比較的近いのは台北MRT龍山寺駅や小南門駅ですが、どちらからも徒歩20分くらいとやや距離があります。そのためコロナ禍前からも観光客は少なめで、お客さんのほとんどは台湾人でした。
夜市の名称に含まれている”機場”には飛行場という意味があります。かつてこの場所に飛行場があったので、それが由来して「南機場夜市」という呼び名が付いているのです。

夜市を歩いてみて気が付くことは、それぞれの屋台に通し番号がついているということ。お気に入りのお店が探しやすいのは便利なポイントだな、と感じます。筆者は土曜日の夜に訪れたのですが、新型コロナウイルス対策で物を食べながら歩くことが禁止されているにもかかわらず、通路は人で溢れていました。
焼き肉まんの人気店「鈺師傅水煎包」

まずは行列必至の人気店、5番の「鈺師傅水煎包(ユーシーフーシュイジエンバオ)」へ。水煎包という、焼き肉まんを販売するお店です。今回は、豚肉とスイートコーンが入った「鮮肉玉米包」を購入してみました。1個15元(約64円)。

焼き色がついた皮は表面が少し硬めでありながらも中はもちもち。中からはたっぷりの肉餡が顔を出します。熱々のお肉のジューシーさを感じるとともに、スイートコーンのプチプチ感がアクセントになっています。小ぶりなので小腹を満たすのにぴったり。
もちもちネギ餅は玉子入りで「馬蔥餅」

続いてはネギ餅を販売する23番の「馬蔥餅(マーツォンビン)」へ。これはネギが入ったパイのような食べ物で、玉子やチーズなど、好みで追加したトッピングと一緒にその場で焼いてくれます。筆者は玉子を追加で注文しました。価格は40元(約170円)。

焼きたては熱すぎて持つのが大変です。口に入れてみると、表面はサクッとしつつも生地はモチモチ。甘辛い特製ダレが生地の味を引き立てていて、ちょうど良い塩加減です。中のふわふわ玉子もやさしい味わいで、ネギ餅の味わいに深みを与えています。
とろけるたまごケーキ!?「橘太郎爆漿雞蛋糕」

続いては73番の「橘太郎爆漿雞蛋糕(ジュータイラン バオジャンジーダンガオ)」へ。日本語訳は“橘太郎とろけるたまごケーキ”となっていて、これはホットケーキのような生地の中にクリームがたっぷりと入ったお菓子です。店先では、お店の人が一つひとつていねいに雞蛋糕を焼いている様子を見ることができます。

クリームの味はいろいろあるのですが、今回は「爆漿奶油+起司蛋糕(とろけるクリーム+チーズ)」を購入してみました。クリームとチーズクリームの、2種類の雞蛋糕が4個ずつ入って65元(約276円)です。ニワトリの絵がなんとも言えないかわいさ。

クリームのほうは、焼きたての生地の中からとろっとした甘いクリームがたっぷり。チーズクリームのほうは、チーズの塩気をほんのりと感じるクリームがたっぷりと入っていました。それぞれの味の違いを楽しみつつ、みんなでシェアしながらつまむのにぴったりです。
締めにトッピングたっぷりかき氷を「芋頭大王」

最後は締めのひんやりスイーツをいただきに「芋頭大王(ユートウダーワン)」へ。ここは屋台ではなく店舗型なので、イートインスペースが広めです。

今回は四種冰という、4種類のトッピングがのったかき氷を注文。価格は65元(約276円)です。トッピングに、芋頭(タロイモ)、大紅豆(大あずき)、椰果(ナタデココ)、芋圓(芋団子)をチョイスしました。

砂糖シロップがかかったやさしい甘さのかき氷に、たっぷりのトッピングがのせられています。ボリュームがあるので一人で食べきるのは大変かもしれません。
やわらかく煮込まれたタロイモやあずきのおいしさ、芋団子のもちもち感、ナタデココのコリコリとした食感など、飽きずに楽しむことができます。一休みにぴったりのお店です。
南機場夜市には、他にも地元民で行列ができているお店や絶品グルメがたくさん。一度の訪問で気になるお店を制覇するのは難しいなと感じます。台北の有名夜市は、ひととおり訪れたという方にぜひ足を運んでいただきたいローカル感たっぷりな夜市です。
南機場夜市
住所:台北市中正區中華路二段307巷
[All photos by Yui Imai]
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Yui Imai ライター
語学留学とワーキングホリデーを経て、現在も台湾と日本をしょっちゅう行き来しているトラベルライターです。台湾で長く生活していくうちに、あたたかくてエネルギッシュでちょっぴりおせっかいな台湾がすっかり大好きに。
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