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台湾と対立する中国を米国が強くけん制
8月に入って米中対立がさらに激化し、台湾有事が現実味を帯び始めている。米国ナンバー3といわれるペロシ米下院議長は8月上旬に台湾を訪問し、蔡英文総統と会談した。そこでペロシ米下院議長は、米国は台湾を見捨てない意思を改めて表明し、台湾と対立する中国を強くけん制した。
ペロシ米下院議長が訪台する直前、中国はペロシ氏が訪問すれば断固たる対抗措置を取ると警告し、台湾周辺での軍事演習を活発化させた。習国家主席も電話会談したバイデン大統領に対し、「火遊びをすればやけどをする」とペロシ米下院議長の台湾訪問に強く釘を刺した。
中国は軍事演習を強化
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しかし、中国は完全にメンツを潰された形となり、台湾への軍事的圧力を強化する一方だ。中国は昨今、台湾を取り囲むかのように軍事演習を強化しているが、それはこれまでに見られなかった行動で、台湾有事を巡る緊張の度合いが高まっている。
台湾のジョセフ・ウー外交部長(外相)も8月9日、中国がペロシ米下院議長の台湾訪問を口実に軍事演習を強化し、台湾への侵攻する準備を進めていると警告した。また、中国が大規模な軍事演習やミサイル発射、サイバー攻撃、偽情報の拡散、経済制裁などありとあらゆる手段を用いて台湾の弱体化を試みていると非難した。
台湾情勢の悪化で日本人の渡航や帰国に影響
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こういう状況になれば、台湾への渡航は難しくなる一方だ。たとえば、大韓航空は8月5日と6日、韓国の仁川(インチョン)国際空港と台湾を結ぶフライトを突如欠航し、同じく韓国のアシアナ航空も5日の台湾との直行便を取りやめた。さらに、香港のキャセイパシフィック航空も8月4日、台湾情勢が悪化すれば一部のフライトは迂回や欠航など影響が及ぶ恐れがあると指摘した。
当然ながら、日本と台湾を結ぶフライトにとっても対岸の火事ではない。台湾を巡って軍事的衝突が現実味を帯びてくれば、台湾への渡航、日本への帰国はすぐにはできなくなる。台湾に渡航しようとする人々、台湾に駐在員を派遣しているような企業は、特に今後の情勢を注視する必要があろう。
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